タブレット端末で遠隔手話通訳 京都・向日市が初導入

2018-08-16 12:08:27 | 政 governing

 京都府向日市は、市役所本庁舎(寺戸町)を訪れた聴覚障害者への対応として、タブレット端末を利用した遠隔手話通訳サービスを導入した。手話通訳の資格を持った職員が5月に開設した東向日別館(同)に移ったことによる措置。窓口業務が複数の庁舎にまたがる自治体は多いが、同様の取り組みは府内では初めてという。

 向日市では、東向日別館の開設に伴い、窓口業務のほとんどが同別館に移った一方、市民税などの申告や相談、防災や教育に関連する業務は引き続き本庁舎で行っている。手話通訳の資格を持った障がい者支援課の職員計3人は東向日別館へ移ったため、本庁舎で聴覚障害者への対応が必要となっていた。

 遠隔手話通訳サービスでは、無線で接続できるカメラ機能付きタブレット端末を、本庁舎と東向日別館にそれぞれ配備した。本庁舎を訪れた聴覚障害者は、端末の画面に映し出された東向日別館の通訳職員と手話で会話する。通訳職員は、本庁舎の職員に会話内容を音声で伝え、本庁舎職員の声を聞き取って手話通訳する。

 このほど向日市ろうあ協会の会員たちが本庁舎を訪れ、課税証明の受け取りなどの設定で今回のサービスを体験した。会長の狩野直禔さん(80)は「端末を通じて相手の顔を見ながら会話できたのがよかった。意思疎通が十分できたので、役立つサービスになると思う」と話していた。

【 2018年08月13日 15時30分 】



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