コンちゃんに出会うと、いつも想いだすのは「星の王子さま」です。
操縦士の「ぼく」が砂漠に不時着して出会ったのが、小さな小さな惑星からやって来た王子で
した。それからこのお話が始まります。
王子が一年ほど前に地球に降り立ってから、キツネに会ったおかげで、さまざまな人間のこと
を教えてもらいます。
そして仲よしになったキツネと別れるとき、別れの悲しさから「相手を悲しくさせるのなら仲
よくならなければ良かった」と思う王子に「黄色く色づく麦畑を見て 王子の美しい金髪を思
いだせるなら 仲よくなったことは決して無駄なこと 悪いことではなかった」とキツネは答
えます。そして別れ際に大事な秘密を教えてくれます。それは「大切なものは 目に見えない」
ということでした。
没落貴族で小説家、操縦士だったサン=テグジュペリは1943年(43歳)に「星の王子様」
を出版し、翌1944年に戦時下の飛行で消息が分からなくなってしまいました。その後この
本は200ヵ国以上で翻訳出版され総販売部数1億5千万冊超のロングベストセラーとなって
います。
はたして、このことをサン=テグジュペリはどこかで見ているのでしょうか。
たぶん彼はこの作品を児童文学の体裁を装うことで「子どもの心を失った大人」に向かって語
りかけているのだと思います。それがこれほど世界的に読み継がれている要因なのでしょう。
私もこの森でコンちゃんに出会って、自然の中で生きるさまざまな知恵を教わりました。
キツネは世界中で愛されているようですね。
「みにくいアヒルの子」はだれでも知っているアンデルセン童話です。
なにかの間違いで、アヒルの群れの中に他のアヒルと異なった、みにくい姿のひなが生まれまし
た。
その子は周りのアヒルから辛く当たられ、もう耐えられなくなって家族から逃げ出します。
でも、他の群れに行ってもやはり醜いやつだと、ひどいいじめにあいます。
もう疲れ切ったひな鳥は、殺してもらおうと大きな白鳥の住む水地へ行きます。そこで、なんと
自分はアヒルではなく美しい白鳥だったことが分かるのです。
ハンス・クリスチャン・アンデルセンは1805年に貧しい靴職人の父親のもとに生まれました。
11歳のときに父親が亡くなり、それが苦難の始まりでした。
当時の苛酷なヨーロッパ階級社会で、死ぬ以外に幸せになるすべを持たない貧困層の生き方と、
それを見ぬふりで無関心を装う社会への嘆きを童話で訴えました。「マッチ売りの少女」などは
その代表作です。
彼は生涯に何度も失恋して70歳までを独身で終えました。しかし後半の人生は作品も認められ
穏やかな良い生活を送ったようです。
今年も大沼には白鳥が飛来しています。が、いつもの年よりずいぶん少ない感じがします。
例年なら今頃はガアガア鳴いて賑やかな筈なのですが、今年はひっそりとしています。
ちょっと心配です。
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