森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

森のなかま

2020-01-11 | 日記


 コンちゃんに出会うと、いつも想いだすのは「星の王子さま」です。

  
 操縦士の「ぼく」が砂漠に不時着して出会ったのが、小さな小さな惑星からやって来た王子で
 した。それからこのお話が始まります。
 王子が一年ほど前に地球に降り立ってから、キツネに会ったおかげで、さまざまな人間のこと
 を教えてもらいます。

 そして仲よしになったキツネと別れるとき、別れの悲しさから「相手を悲しくさせるのなら仲
 よくならなければ良かった」と思う王子に「黄色く色づく麦畑を見て 王子の美しい金髪を思
 いだせるなら 仲よくなったことは決して無駄なこと 悪いことではなかった」とキツネは答
 えます。そして別れ際に大事な秘密を教えてくれます。それは「大切なものは 目に見えない」
 ということでした。


 没落貴族で小説家、操縦士だったサン=テグジュペリは1943年(43歳)に「星の王子様」
 を出版し、翌1944年に戦時下の飛行で消息が分からなくなってしまいました。その後この
 本は200ヵ国以上で翻訳出版され総販売部数1億5千万冊超のロングベストセラーとなって
 います。
 はたして、このことをサン=テグジュペリはどこかで見ているのでしょうか。
 たぶん彼はこの作品を児童文学の体裁を装うことで「子どもの心を失った大人」に向かって語
 りかけているのだと思います。それがこれほど世界的に読み継がれている要因なのでしょう。

 私もこの森でコンちゃんに出会って、自然の中で生きるさまざまな知恵を教わりました。
 キツネは世界中で愛されているようですね。



 「みにくいアヒルの子」はだれでも知っているアンデルセン童話です。


 なにかの間違いで、アヒルの群れの中に他のアヒルと異なった、みにくい姿のひなが生まれまし
 た。
 その子は周りのアヒルから辛く当たられ、もう耐えられなくなって家族から逃げ出します。
 でも、他の群れに行ってもやはり醜いやつだと、ひどいいじめにあいます。
 もう疲れ切ったひな鳥は、殺してもらおうと大きな白鳥の住む水地へ行きます。そこで、なんと
 自分はアヒルではなく美しい白鳥だったことが分かるのです。


 ハンス・クリスチャン・アンデルセンは1805年に貧しい靴職人の父親のもとに生まれました。 
 11歳のときに父親が亡くなり、それが苦難の始まりでした。
 当時の苛酷なヨーロッパ階級社会で、死ぬ以外に幸せになるすべを持たない貧困層の生き方と、
 それを見ぬふりで無関心を装う社会への嘆きを童話で訴えました。「マッチ売りの少女」などは
 その代表作です。

 彼は生涯に何度も失恋して70歳までを独身で終えました。しかし後半の人生は作品も認められ
 穏やかな良い生活を送ったようです。


 今年も大沼には白鳥が飛来しています。が、いつもの年よりずいぶん少ない感じがします。
 例年なら今頃はガアガア鳴いて賑やかな筈なのですが、今年はひっそりとしています。
 ちょっと心配です。


 


 
 

  

  

 
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿