森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

不気味な暖かさ

2023-02-13 | 日記


 このところどんよりとした薄暗い日が続いています。
 二月中旬にしては妙に生暖かく、雪もさほど降りません。
 交通量が多いともいえない奥まった道路でも舗装面が乾いてきて、まるで
 三月半ばの景色となっています。
 例年二月は1~2度寒波が訪れて、そしてやっと三月に入ります。
 森の生きものたちは「やれやれ やっと終わったね」と春を喜びあうのですが、
 今冬は天気予報を見る限りでは、このままズル~ッとメリハリのないまま
 春三月に突入する可能性があります。
 まあ、それはそれでラクな冬を過ごせたのですから、めでたいことなの
 ですが、ちょっと怖い気もします。
 なにかしっぺ返しがくるような。

 雪の中から元気な実生が現れると、気持ちが明るくなります。
 どんな些細なことからも、少しずつ元気をもらって生きています。



 せっかく盛り上がっていた地球の温暖化対策も、今度の戦争ですっかり
 後戻りしてしまいました。
 しかも戦争は長引きそうなので、しばらくは手のつけられない状態が続く
 のでしょう、
 また脱原発も完全に崩壊して、原発再稼働どころか新規建設まで打ち
 出しています。
 もう先のことなど考えていられないのです。
 「今をのりきらなければ沈没する 先のことは先の人がやればいいのだ」
 となったのです。

 もっとも、現人間「ホモ・サピエンス」はそろそろ終わるのではないか、
 といわれています。
 地球に現れたあらゆる生物は、ある期間を生きて必ず絶滅しています。
 人間にほぼ近いホモ種のネアンデルタール人もデニソワ人も数十万年
 生きて絶滅しました。
 この二種の人類はホモ・サピエンスと共生していた時代もあったようですが、
 なぜか絶えてしまいました。
 ホモ・サピエンスもすでに25万年間種を繋いでいますが、さまざまな
 絶滅ファクターが揃ってきて危くなっているそうです。
 確かに地球の歴史、その表面に生息する生物の歴史をみると、あらゆる
 生きものが生存期間の長短はあるにせよ、必ず絶滅していますから、
 ホモ・サピエンスだけが例外なわけはありません。
 むしろ長く続いているほうかもしれませんね。
 
 国連はじめ各国の生物学者が、地球の人口は今世紀半ばにピークに達し
 その後は減少に転じると予測しています。
 これが現人類の終わりの始まりではないと思いますが、今のところ新しい
 ホモ種が現れないところをみると、もしやトリガーになるのかもしれません。
 今は、とにかく無益な戦争を止めることですね。
 どちらが勝っても負けても地球を傷め、人類の絶滅を早くするだけです。

 いつもならこの時季、大沼では氷上ワカサギ釣りで賑わうのですが、今年は
 釣り人はチラホラしかみられません。
 この暖かさで湖氷が薄くて「危険」の看板が出ているのです。
 例年湖岸に出ている、テントや釣り用具の貸し出し業者も中止しています。
 それでも釣りたい人は自己責任でやってください。といったぐあいです。
 なんとも不気味な暖かさなのです。