goo blog サービス終了のお知らせ 

加賀の旅人

郷土の凧と歴史の狭間に埋もれた凧の歴史を尋ねる旅人です。

干支凧完成(展示)

2014年12月08日 | 凧の制作
干支凧(大入り凧)と字凧が完成したので室内に飾って見ました。


干支凧(大入り凧)は7枚作りました。
寸法は縦62㎝、横45cmで強い風でも揚がるように凧には約90㎝の尻尾を縛る竹がついています。凧の大きさは全長で約1.5mになります。
バインダーの尻尾 約12mを付け冬の強い風でも安定して揚げることができます。


字凧は3枚製作しました。

縦57cm、横40cmでこちらの凧は尻尾を付けません。

凧は既製品の寸法ですが、凧の紙は7匁の手すき和紙を使用しています。凧揚げに適した風は3~5㎧位でしょうか。

毎年この干支凧を製作していますが、年を追うにしたがって作る枚数が少なくなって、今年は7枚になりました。
それでも多い年は20枚位作ったこともあったのにと加齢と共に気力も衰えてきている事を実感する年の瀬です。

制作した何枚かの凧は今週中に知人の元へ旅立ちます。
コメント

干支(羊)凧の製作3

2014年12月03日 | 凧の制作
 干支凧は「大入り」という文字を勘亭流で大書し、大入りの文字の中にその年の干支の動物を描いた凧です。
大入りの文字は白抜きで、まわりの地色は赤となります。この構図は大入りのポチ袋のデザインから発したものと推測しています。
今日は干支凧の地色の赤を染料で色入れします。
染色する場合は天気が良く、暖かい日は室内が乾燥します。乾燥した状態で染料を塗っていると染料が乾き、後から塗った染料とで塗りむらが出来るのです。だから凧の広い面積を染料で塗る場合は室内の湿度の状態には特に気を使うのです。
干支凧は正月の縁起物だけに色むらが出来ないよう特に気を使うので、この時ばかりは妻と二人で干支凧の地色の赤の染料を塗りました。
(干支凧の色塗り)
(塗あがった干支凧)

後は凧の反り糸、糸目糸を付けて完成となります。
コメント

干支(羊)凧の制作2

2014年12月01日 | 凧の制作
[骨組みの組立]
干支凧を作った当初は彩色が終わった凧絵に竹骨を貼りつけていたのですが、凧の縁を補強紙で貼っていたのですが出来上がりには満足できなかった。

それでベニヤ板に凧の骨組みを仮止し、竹骨に補強糸を縛りながら回して骨組を作る方法に変更しました。
この方法だと凧絵を貼るときに凧の歪みがなく、貼った後から彩色するので乾くと紙がピント張る利点があります。
この方法で制作して5年ほど経ちましたが、骨組みだけでもいろいろ試し、自分で納得できるように作るこだわりが凧作りの面白さかと自分で納得しています。
この方法は新潟の白根の凧作りから学びました。
(ベニヤ板に竹を仮止)
(竹骨に補強糸を縛りながら回す)

[凧絵の作成]
四国の愛媛県の五十崎の凧揚げ大会に何度か参加したことがありました。
五十崎の凧の紙は伊予和紙だと聞いていたのですが、紙漉きをしているお宅を訪ねる機会があり、紙漉きのお話を伺うことが出来ました。
その時五十崎の紙は「大洲和紙」であると教えていただきました。
その紙屋さんから8匁の和紙と五十崎の合戦凧に使用している8.5匁の和紙を購入しました。
8匁の和紙を半分に切ると丁度干支凧が2枚作ることが出来るのです。

大入りの字型の中の干支のイラストは「羊」、羊の色は「白」であり白地の中では目立たないのでイラスト選びに苦労する。
羊の体毛は生成りで、薄い黄色が混ざった色合いが出せれば良いことが分かり、ネットのイラストを参考に絵を描き彩色することが出来ました。
今回、ガラスに描けるという透明色の絵具を使用したので塗った所が盛り上がって中々乾かないのでこれで終了です。
コメント

干支(羊)凧の制作(1)

2014年11月29日 | 凧の制作
干支の凧作りは平成13年の巳年から始まりました。
各地の凧揚げ大会に参加した時に凧友の方からその年の干支を書いた凧を頂くことが何度もありました。
全国各地には郷土の凧がありその形の中で大入りと大書した字型の中に干支が可愛く書かれたものがありました。
浜松凧の会の長老の方々と懇意にしていただいて、凧に関して色々教えていただいたのですが、干支の凧の形について相談したら「浜松で作っている形にしたらよかろう」と助言を頂き早速その形で干支凧を作り始めました。
凧の竹骨は平割りの凧が多いのですが、浜松の凧の骨組みは柾割で作っています。

[竹の準備]
反射型のストーブで竹を炙り曲りを矯正します。それと熱を加えることで竹が硬くなります。


横骨の曲りを左右同じになるよう調整します。斜め骨も左側、左側も曲りがそろうように調節します。

(横の竹骨の曲りが不揃い)

(横の竹骨の曲り調整が完了)

コメント