武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

作品紹介 23

2009-04-12 21:44:16 | Weblog

ヒロク二センセイの6Bの鉛筆作品。色鉛筆は少し。
不思議な絵。
何処となく、子供の頃、夜空に浮かぶ月を見て不思議な気持ちになったことは、ありません?太陽より、月の方が不思議さを感じませんか?特に、月が描かれているわけでは、在りませんが、そんな子供の頃の時間を思い出します。
特に好きなのは、右の円に描かれた情景。卵を割ったような形になって浮いているものと四本しかない足のようなものに感心する。インドチックな感覚とふわふわ浮遊する感覚がとても好きです。ヒロク二さんは、自分の事をシュールレアリストでもあるというときがあるのですが、それは本当にそう思う時がある。また、ヒロク二さんは洋画家としての部分もあるともいう。そう、70年生きている時間のすべてが今のヒロク二さんを作っているのです。ヒロク二さんの人生の、途中参加のわたしはなかなか分からないところがあって、そこもまた一緒に居て面白い部分なのです。まあ、そういう理由で連れ添ってるわけでもないのだけどね。


猪熊源一郎美術館のモニュメントの前で、飛行姿でふざけるヒロク二さん。美術館の入口に置かれた作品に感動します。そして中へ入って、また感動します。四国の丸亀市にある美術館ですが、着いたとたんワクワクします。ヒロク二さんは、ワクワクを体の形で表現している?三つのモニュメントになってしまった。ヒロク二さんって素敵な人と思わない?

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だんご汁の巻

2009-04-11 14:14:57 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2008年4月1日掲載のえ

味噌仕立てのだんご汁。黄色いのがだんごと思っていたが、茶色で描かれたものがだんご?
どちらでもいい。とにかく美味しかった。

美容家のたかの友梨さんの「だんご汁」は大好きだった母の得意料理。学校から帰買えってきたら夕飯にだんご汁を作ってとよくお願いしたという。そのだんご汁は、里芋、白菜、インゲン、ジャガイモを炒めてから煮込んで、水で溶いた小麦粉をスプーンで丸めて落とす。そのだんごが、柔らかくて、ふわふわだったと。醤油味にして仕上げに油揚げを入れるそうである。お母さんが作った最後のだんご汁は、味噌味だった。そのことで、ちょっとした親子げんかになり、それから1カ月後に母がなくなったという。それからは、味噌味のだんご汁が思い出の味になった。実の母でなかったというたかのさんの母は、本当の意味で母であったのだなと思い素晴らしいなと思います。

このだんご汁も追体験。
里芋、白菜、インゲン、ジャガイモを軽く炒めて、だし汁を注ぎ、具がやわらくなってきたところで、水で溶いた小麦粉をスプーンで落としていった。もちろん柔らかめ。落としただんごが浮いてきたら、合わせ味噌を入れて少し煮込む。最後に油揚げを入れさっと火を通して出来上がり。

味見。
インゲンの匂いが、春らしくとても美味しかった。鍋一杯作ってしまったので、近所の人にも、どんぶりに入れて持って行った。出来立てなので、どんぶりを持つ手の熱かったコト。あと、柔らかいだんごはいい具合に味が浸みていい感じ。ヒロク二さんも、またこれを作って欲しいとのたもうた。インゲンが決め手と思いました。春の頃は、インゲンが出回るのでこの時期、だんご汁を作ってはいかがでしょうか?ん、ヒロク二さん?ヒロク二さんは、まず、食べてみると絵にするのに、取り掛かり易いらしく、ちょっと底のあるお皿に入れて、アトリエに持って行ってしまいました。「この汁とだんごのせめぎあう色とか、上ずみと下の色は違うんだとか、どうしろというのだ。」とか言っていつもいうセリフをいう。こういう時、「○○さんが描くのも、○○さんの食べもの絵も気に食わないんでしょう?そしたら、描くのは、ヒロク二センセイしかいないんじゃない?」という。そしたら、文句言っている場合じゃない。確かに、俺しかいない。と思い直すらしく、やらねば!!と思うみたい。この○○さんは、ちゃんとしたイラストレーターの方々である。わたしは、この方々の仕事を見て尊敬の念を抱いてるのに、ごめんなさい。


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アール・ブリュット アロイーズ展を見に行く

2009-04-09 22:58:33 | Weblog

アローイーズの図録の表紙
4月8日晴れ
滋賀県近江八幡市永原町上16にあるボーダレス・アートミュージアムNO-MAという所へヒロク二センセイと行った。20年前から知っていた「アローイーズ」という統合失調症で46年病院で生活した女性の絵です。美術雑誌でよく目にはしていたけれど、この度、実物を見るのは初めて。アロイーズの絵は、抱擁する男女を中心に描かれいるが、すべて王と王妃、王子様と王女なので、肉感的なフォルムだけど、可愛らしく、憧れという感情を感じた。そして、人物の瞳はすべてブルーである。そして、上映されていたフイルムを見るとアロイーズはゆっくりではなく、かなり早いスピードで絵を描いていた。そして、時々考え込む。この考え込む時間が興味深く、何を描きだすのか楽しみだった。


ヒロク二センセイのメモ(クレヨン)
時々こんな絵を描くからか?ヒロク二センセイは周りの人から「先生、アール・ブリュットいけるのとちがいますか?」と言われることがあり、「俺も分裂気味だからいけるかも・・・・。」と言い出したことがある。わたしは、なんかイライラしてしてきて「あなた、アール・ブリュットになるのなら精神病院に入らないといけないのよ。」と言った。
日韓のアール・ブリュットたちという第二会場には、少々幻滅した。なんか侘しい感じを受けた。アロイーズと比べると作品に華が無いのである。表現に合った画材があまり与えられていないのかのしれない。アロイーズは、ハンス・スティック教授という生涯の医師から、アロイーズの絵の切れ端を見たスティック教授は、スイス製のガランダッシュの色鉛筆とクレヨンをプレゼントした。その後、その絵に興味を持った、フランスの芸術家ジャン・デュビュッへから温かく敬愛され、芸術と理解されたアロイーズはやはり違うのだと思った。ガランダッシュというのは、高級色鉛筆で、クレパスもありとても質が良くきれいな発色をする。実は、ヒロク二さんのメモもガランダッシュのクレヨンで描かれている。このガランダッシュの色鉛筆は1本220円、クレヨンも220円する。画材を買いに行って鉛筆を10000円分ぐらいをいつも買うが、片手で持てるぐらいの量です。幸薄い生涯のアロイーズに注がれた小さな愛情の軌跡が、アロイーズの華を咲かせたのかもしれないと思いました。

ヒロク二センセイの絵。アロイーズより怖いかも。一応、まともです。変人ですが!!
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カステラの巻

2009-04-07 21:59:54 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2006年4月11日(火)掲載のえ

遠い異国の船から伝わった、カステラの味。

舞台美術家でエッセイストの妹尾河童さんが、こだわるカステラは長崎の老舗「松翁軒」のカステラです。子供の頃は卵料理が大好きで、オムレツをコックさんの手元を見て覚えて、小学4年生でオムレツを上手に焼いて得意だった。カステラにも挑戦したが、カステラはポテポテの妙なパンに・・・・。こだわり派の妹尾さんは、ルーツを探ったが、カステラは洋菓子のような感じだけれど、実は日本独特の菓子だということが判明したと語ります。

この度は、妹尾さんのこだわりの「カステラ」を編集員の方が送ってくださいました。その「松翁軒」のカステラは、箱を開けると茶色の焼き色が美しく、甘い砂糖の匂いがしました。まず、試食してみると底の部分に粗目が残っていてシャリとします。とても、いいもんだなと思いました。味見はさておき、ヒロク二さんは1本を10個に切り分けた(10カットメジャーで測るとあったので、もちろん物差しで測ってきっちり10等分)カステラを前にして、とりあえずカステラを描いてみた。とても綺麗な黄色がおいしそうな感じを出しているが、これではいかん!!ということで怒りっぽくなっていく。翌日、パステルで描いてみようと思ったらしく、「パステル買ってこい!!色は適当に!!」と言われるままに電車に乗って買いにいった。実は、色は適当に買わなかった。食べ物の色は黄色から茶色のものが多いと云う事と、それに合う色と明るい色を購入した。危険な色は買わないことと注意した。買ってきたパステルにけちをつけるがそんなことはどうでもよくて「カステラの絵」が大事なので堪えた。ヒロク二さんは、パステルを触っているうちにパット閃いたようで船の絵を描いてみた。そこからは、ちょっと神がかっていて不思議な風合いのカステラの絵になった。これから、「食べ物の絵」の知らせが入る度に、ベートーベンの運命がヒロク二さんの頭上に奏でられるのである。

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ヒロク二センセイと男の子達、女の子、わたし

2009-04-05 21:06:49 | Weblog

ヒロク二センセイの絵のコレクターがやっているDJの店に行った時の写真。
若い人達(若い人というのは20代)と一緒に音楽を聴いた。ヒップ・ホップではなく、DJミックス、スクラッチというやつを。若い人は、一見おとなしそうな印象だったけれど、音楽やその他の話をしているうちにうちとけてちょっと笑顔になってきたところ。若い人達は、年上の人をまず警戒してから、心を開くのか?30代は若者とはいわないのでよろしく。


ヒロク二センセイと女の子。
とても綺麗な子と思ったのでパチリ!!
ヒロク二さんの胸元のワッペンに注目。このワッペンを大阪のアメリカ村で随分前に購入したのを、袖が破けているトレーナーに縫い付けて欲しいと言われ、つけてあげたもの。本当に袖がビリビリに破けているのだけど、気に入っているらしく捨てる気配がない。今年も愛用で、来年も愛用だ。ヒロク二センセイに言わせるとこういうのがオシャレらしい。チープなオシャレがうまくいったときがとても嬉しいみたいです。ヒロク二センセイもちょっとふざけているのがいいね。


そう、30代のサホリさんだ。この写真と上の写真を撮ったネガと一緒に移っているので同じ頃の写真。この頃は、悩み多い時期で食べれたらそれで良かった。ヒロク二さんがお金のことにノーテンキなので、反対に生活をすべて背負っていた。夫婦はこうしてバランスをとるみたい。夫婦の補完作用ということかしら?ちょっと思い詰めた顔してる。だけどその傍らでの、子供アトリエ造形教室の仕事は、大変だったけどとても楽しい思い出が一杯ある。教室がうまくいって頂点に達したときもあれば、そうでないときもあったが、生徒もわたしも良く笑った。この頃はよく働いていて、他にも内職的な仕事をしていて振り返ればよくやったなと思う。教室では、ヒロク二センセイは、子供の敵で怖い大人の役割をはたしてくれていた。
ここは、わたしが勝手に「インドの木がある所」と名づけていて、勝手に心のオアシスにしている他人の土地だ。この写真を見ると、今在るのは、周りの人や全ての人のおかげだと思い、感謝したくなる。この頃を、どうにかこうにか生かせてもらた事に感謝で一杯だ。

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アトリエと色鉛筆

2009-04-04 23:13:37 | Weblog

ヒロク二センセイの仕事場。この頃は四畳半の部屋、家のど真ん中で絵を描いていた頃だ。この部屋の隣は、五畳半の板の間になっているが、あまり利用してなくて画材の置き場になっている。引越しをして部屋の一つをアトリエとして決めるのがいつも重要だ。引っ越しても、引越ししてもヒロク二センセイのアトリエはこんな感じ。いつも同じ感じがする。現在は、西の部屋に移動してもらって6帖部屋を使ってもらっている。そう、我が家は3DKの家なのだ。机が、整頓されている様子を見ると、気持ちが次の絵に向かっている時です。



ヒロク二センセイの色鉛筆。箱に入っているものは、全部削ってある状態のもの。使って丸くなったものは、もう一つの箱へ。あと、特殊な色は集めてコップに立てられている。左の箱に入っているのが色鉛筆。その中のビンに入っているのは、とても短くなった(3センチぐらい)黒と赤の色のが入っている。右の箱には、6Bの鉛筆。すべて6Bではなくもらった鉛筆も入っている。ヒロク二センセイは、「絵を描くのに調子があがった時は、やっぱり長い鉛筆の方が描きやすいんだよ。」と言います。鉛筆もホルダーに入れて使ってると、ホルダーの中に鉛筆が入ってしまうし、短いと色鉛筆も削りにくいそうです。ちなみに、ヒロク二センセイは筆圧が強いので、パキパキ色鉛筆が折れないように、鉛筆を削るのにカッターを使っています。削り方にちょっとした工夫があり、それは秘密。鉛筆を削るお手伝いをした時に知りました。

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サンドイッチの巻

2009-04-03 14:46:13 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年5月8日(火)掲載のえ

サンドイッチに口がある。サンドイッチに表情があって怖い。

自動車評論家の徳大寺有恒さんは、あこがれクルマはシボレーで、あこがれの食べ物といえばサンドイッチだったといいます。「ブロンディ」という新聞連載の4コマ漫画で、主人公の亭主ダグウッドが夜中にキッチンで山盛りのハムをパンにはさむシーンがあって、がぶりとやる。いつか、同じころをしようと思った。そして、愛車ヒルマンに、ガールフレンドが作るサンドイッチをがぶり。味は?時々のガールフレンドによって違っていたと語ります。

ヒロク二さんは、よくわたしのためにサンドイッチを買ってきてくれる。それは、わたしの好物だから。優しいなと正直思います。今回は、自分のため、絵をかくために買ってきたのは「カツサンド」です。カツ丼とかトンカツが好きなヒロク二さんらしい選択だ。どう描けばいいのか!!という、ジレンマに似たどうしょうもないエネルギーを出していた。そして、試行錯誤した挙句、吹っ切れる瞬間にサンドイッチの絵が出来上がった。サンドイッチに人格というか、表情が出ていて、このサンドイッチを食べようとしたら、文句をつけられそうで食べにくいと思いませんか?

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作品紹介22

2009-04-02 22:00:02 | Weblog

この絵の題は「地下鉄 最後の運転士」F6の大きさ。もちろん色鉛筆の作品です。白い部分は下塗りのように鉛筆で塗られていて、消しゴムで消されて白くなっている。ヒロク二センセイは、地下鉄シリーズと云っていいくらい地下鉄をテーマにした作品がたくさんある。地下鉄という乗り物が都市というものの象徴として描かれているのか。電車もよく描かれているが、そちらは哀愁の念が漂う作品が多く、地下鉄は構成のみで描かれることが多い。また、運転士はヘルメットをかぶったような人物?記号?で描かれている。よく分からないけれど、この作品に愛着を持っています。


この絵の題は「月曜生ゴミ」。2008年の搬入の時「題名を何にしよう?」と聞かれ雑用に追われていたので、「自分で考えて!!」といったら「月曜生ゴミ」となった。なんとなく嫌な気分になった。なぜって、月曜日は普通のゴミの日で、実際、ヒロク二さんは必死で月曜日にゴミを出しているから。不甲斐ない主婦のわたしへの挑戦状か!!画面の中央右上にポリバケツのような入れ物から、グレーのドクロとともにグレーでゴミらしきものが・・・・。その下にはパンツ。パンツにもいろいろあってこの絵には、板切れパンツが描かれている。もう一つは、ふくれパンツといって赤ちゃんのオシメのように空気が入っているパンツの絵と2種類あります。
この作品は、ヒロク二さんの日常と妄想がこんぐらかった作品とわたしは見ています。(色鉛筆作品)
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ゼリービーンズの巻

2009-04-01 17:49:46 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年7月10日(火)掲載のえ

カラフルでかわいい駄菓子。ゼリービーンズを噛むとまずシャリっと音がします。

歌手で俳優の舟木一夫さんは子供の頃おやつといえば駄菓子だったといいます。ニッキ玉より安かったゼリービーンズを、少ないお小遣いをためて、まとめ買い。店のおばあちゃんが透明の瓶から手づかみでだして、新聞紙の袋に入れてくれるそうです。友達とめんこにビー玉、鬼ごっこをした思い出とともに、ゼリービーンズは最高級のぜいたく品と語ります。

スーパーでゼリービーンズを物色したが以外なことに置いていない。それで、ヒロク二さんは、神戸のソニープラザで三種類のゼリービーンズを買って来た。透明なカプセルの容器に入っているアメリカ製のゼリービーンズを。とてもオシャレな感じのお菓子。きれいな色でピッカと光っている。レモン、オレンジ、ブドウ、ブルーベリー、ペパーミント、メロン、ストロベリーの味があり、ヒロク二さんは「ペパーミント」な絵を描こうと思ったらしい。描き終わると中央の変な顔の人物の頭の上に透明なケースが描かれている。ゼリービーンズだけでは物足りなかったのか、ヒロク二さん独特のサービスであります。また、ヒロク二さんは「シュールレアリズムというものも俺の中にあるんだ。」と云う。両側の人物は、男性、女性と察しがつくが、ゼリービーンズの容器をかぶった人物は宇宙人と思えば納得がいくかな?とにかくシュールな絵だ。そして、ヒロク二さんが目指したペパーミントの香りはしているでしょうか?

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