武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

アール・ブリュット アロイーズ展を見に行く

2009-04-09 22:58:33 | Weblog

アローイーズの図録の表紙
4月8日晴れ
滋賀県近江八幡市永原町上16にあるボーダレス・アートミュージアムNO-MAという所へヒロク二センセイと行った。20年前から知っていた「アローイーズ」という統合失調症で46年病院で生活した女性の絵です。美術雑誌でよく目にはしていたけれど、この度、実物を見るのは初めて。アロイーズの絵は、抱擁する男女を中心に描かれいるが、すべて王と王妃、王子様と王女なので、肉感的なフォルムだけど、可愛らしく、憧れという感情を感じた。そして、人物の瞳はすべてブルーである。そして、上映されていたフイルムを見るとアロイーズはゆっくりではなく、かなり早いスピードで絵を描いていた。そして、時々考え込む。この考え込む時間が興味深く、何を描きだすのか楽しみだった。


ヒロク二センセイのメモ(クレヨン)
時々こんな絵を描くからか?ヒロク二センセイは周りの人から「先生、アール・ブリュットいけるのとちがいますか?」と言われることがあり、「俺も分裂気味だからいけるかも・・・・。」と言い出したことがある。わたしは、なんかイライラしてしてきて「あなた、アール・ブリュットになるのなら精神病院に入らないといけないのよ。」と言った。
日韓のアール・ブリュットたちという第二会場には、少々幻滅した。なんか侘しい感じを受けた。アロイーズと比べると作品に華が無いのである。表現に合った画材があまり与えられていないのかのしれない。アロイーズは、ハンス・スティック教授という生涯の医師から、アロイーズの絵の切れ端を見たスティック教授は、スイス製のガランダッシュの色鉛筆とクレヨンをプレゼントした。その後、その絵に興味を持った、フランスの芸術家ジャン・デュビュッへから温かく敬愛され、芸術と理解されたアロイーズはやはり違うのだと思った。ガランダッシュというのは、高級色鉛筆で、クレパスもありとても質が良くきれいな発色をする。実は、ヒロク二さんのメモもガランダッシュのクレヨンで描かれている。このガランダッシュの色鉛筆は1本220円、クレヨンも220円する。画材を買いに行って鉛筆を10000円分ぐらいをいつも買うが、片手で持てるぐらいの量です。幸薄い生涯のアロイーズに注がれた小さな愛情の軌跡が、アロイーズの華を咲かせたのかもしれないと思いました。

ヒロク二センセイの絵。アロイーズより怖いかも。一応、まともです。変人ですが!!
コメント
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