この絵の裏には、長い題が付けられている。
ダニエル・クルティーになぞらえながら
私の色と線をつくる。
私の電車の<頭部>とクルティーの、
電車を思わせる部分に
共鳴して。
2012、10月13日
武内ヒロクニと文字の下に一本の線。
寒くなってきた。
わたしは、冬用の布団を一式、実家で貰ったのです。
使い古した布団で十分だったのですが、母が気を使って以前自分が使用していたフカフカの羽布団をわたしにくれるといので、遠慮なく頂ました。(母は、もっといい布団で今は寝ているらしい)
何故、布団を貰ったわねばならなかったのか?と云えば、以前使用していたわたしの布団は、燃えてしまって影も形もなくなってしまっていたのだ。
そう、電気ストーブを消し間違えて、布団に火が点きメラメラと燃やしてしまったのです。火の点いた布団を庭に出して、水をかけたのをよく覚えている。ヒロクニさんと喧嘩中だったので、ヒロクニさんは、お助けマンみたいに活躍してくれて、喧嘩している場合ではなくなってしまい、後で凄く怒られましたヮ。わたしは、ヒロクニさんの非を口やかましく言う立場にあるのに、その地位を奪われてしまい、小さなわたしになって、うなずくばかり・・・・。
今回、布団を頂戴したのは、昨年のこの事実による。
焦げの残った毛布に、薄い羽布団だけで寝ていたのだが、寒くて朝方目が覚めるので、「恥」と思いつつ、実家に「余っている布団でよいから、ありませんか?」と問い合わせた次第でございます。こんな年齢(中年女)が、布団を無心するなんて「恥」ですよね・・・。買ってもいいかもしれないが、実家に使用されていない布団があるに違いないという勘と実家を当てにする心が二重構造になって打診してみた。そして、それが、冬用布団一式になったという訳です。
とても、気持ちよく2日程寝た。
自分だけが、フカフカの布団に寝ていることに対して悪い気がしたので、ヒロクニさんに、このフカフカの掛け布団をで寝てもらいたくなったのです。いつもアクリルの毛布を3重に重ね、真冬は、その上に重いコートを掛けて寝るヒロクニさんの姿がチラチラ瞼に写り、「この布団を譲ろう」と思ったのでした。
ところが・・・・・。
「俺は、布団で寝ないんだ。」と言われてしまったのです。「気持ちは、嬉しいけど、布団は嫌いなんだ。理由があることで、世間の奴らのように、ぬくぬく布団で寝るなんて、嫌なんだ。はっきり言って、嫌悪する。中学生くらいから、こうなんだ。母親もいってたよ、『この子は、おかしいねぇ~』て、こういう風にしてきたから、絵の為に、牛小屋の二階でも平気でいられたし、この感性を持ち続けることが出来ているんだ。理由のあることだから、覚えていてね。」と、朝から、言われてしまいました。
いつも、毛布に包まって、家の中でホームレスのように、ヒロクニさんは寝ています。
他にも嫌いなものは、たくさんあって、「パジャマ」「コタツ」「ヘビ」が特に嫌いです。
病院では、バスローブやTシャツに短パン、もしくは、裸。パジャマを着ると、気持ちが萎えるといいます。何故か徹底して、それらを受付ません。