ずっと、メールの返信を殆どしていない、罰当たりけぶでございます<(_ _)>
イタルさん、結果的に2話連続ご出演!
じゅみさんからも暖かいメールをいただいておりました。
そういえば、秋武監督は木之元さんとお仕事をなさるようで・・・・(遠い目
あ、ペッパー軍曹からも大全集記事のお誘いを受けていました。。。。
皆さんが前進するなか、小職は管理職としてバタバタとやっているわけで。
ところで、監査役Yさんからもメールをいただきまして、
Yさんは別関連で色々調べものをなさっているようで、その中の一環で、太陽の「脚本チーフ」である小川英さんの記事を発見なされたそうです。
Yさんから頂いたメールの本文を抜粋してご紹介いたします。
-----------------------------------------
(出典:『放送文化』1977年(昭和52年)9月号(日本放送出版協会 刊)
巻頭特集「警察ドラマ ブーム考」が組まれています。
その中に、小川英「”太陽にほえろ!”のシナリオについて」という文章があります。
つい先日コピーを入手しました。直接舞台裏に関わっているいる方の証言だけあって、説得力があります。
通常の番組では、番組がヒットするか否かは、シナリオライターはほとんど蚊帳の外なのだそうです。どれほど一所懸命に書いても、現場でどう料理されるかわからず、変な番組に仕上がっても悔しい思いをするしかありません。
そこで、太陽の発足時、小川さんは岡田CPに、番組の全シナリオについて責任をもちたいと提案します。太陽の「シナリオプロデューサー」制度、小川工房の始まりです。
「”太陽にほえろ!”のシナリオは原則として、私と共作を続けて来たグループのライターが書き、私が責任をもつことになっている。諸般の事情でそれだけでは時間的に限界ができてきたのと、内容的にもかたよる恐れがあるため、他のライターにも依頼しているが、その場合も、レールを外れたシナリオができてくればやはり私の責任になることには変わりはない。そのライターが、私が手を入れることを了解している場合は、私が直しをすることになる。いわば、どんなシナリオでもものにするのが私の仕事であり、ただの一本もキャンセルボンを作らないというのが、スタート時からのプロデューサーとの約束なのである。誰がどんなシナリオを書いてくるか全く予測もつかないのだから、考えてみれば目茶目茶な話だが、二、三の例外を除いて、私は五年間ずっとこの約束を守っているし、これからも破る気はない。」
「...だから、私は脚本タイトルの序列に一つのルールを作った。/共作の内容と責任の所在を少しでも明確にするために、技術的修正で60%以上の直しの場合と、テーマ的改変を含めた40%以上の直しの場合は、私の名を先に、それ以外の時は元のシナリオの作者名を先に出すというのがそのルールである。興味のある向きは、アッという間に消える脚本タイトルをしかと見定めていただきたい。」
そして、太陽の好視聴率の理由は色々言われているが、最大のヒット要因は、プロデューサーのこの作品への愛情と熱意である、と小川さんは断言しています。
「一つの番組がヒットする理由には、むろんいろいろなものがある。...しかし間違いなくいえることは、プロデューサーが愛情と熱意を持たない番組は決して当たらないということだ。それも、一過性の人気ではなく、長期間人気を維持するためには、一番組年間52本製作の日本TV界では、ほとんど超人的なプロデューサーの熱意を必要とする。それがなければ、シナリオライターも監督も俳優も、バラバラに孤軍奮闘して自滅するしか道はないのである。…」
----------------------------------------
小川さんのインタビューやコメントというのは結構残っていて、シナリオ関係の書籍やオフィシャル本では名場面集などでもそれを見ることができますが、結構具体的な話っていうのがなかなか無いかなぁ・・・・亡くなられたのが1994年なので、太陽関連商品発売が活発化しそうだったころだったので、もうちょっと突っ込んだお話が聞けなかったのは残念ではありました。
今回の記事の中で興味深いのは、脚本タイトルの序列に関して、ちゃんとした線引きがあったということ。
昨年の『アナザーストーリーズ』で君塚良一さんが殆ど小川さんに手直しされたという証言をなさっていましたが、件の#423も小川さんが先。
というか、ほぼ小川さんが先のような・・・・。
調べてみたところ、長野洋さんはじめ、他の脚本家さんにお任せしたものは無論それなりにありますが、小川さん「あと」を調べてみると・・・・
(以下、敬称略)
#8 真夜中の刑事たち 田波靖男 四十物光男 小川英
#17 俺たちはプロだ 長野洋 小川英
#26 みんな死んでしまった 長野洋 小川英
#38 オシンコ刑事誕生 長野洋 小川英
#40 淋しがり屋の子猫ちゃん 長野洋 小川英
#49 そのとき、時計は止まった 長野洋 小川英
#54 汚れなき刑事魂 長野洋 小川英
#61 別れは白いハンカチで 田波靖男 四十物光男 小川英
#65 マカロニを殺したやつ 長野洋 小川英
#66 生きかえった白骨美人 田波靖男 四十物光男 小川英
#68 一万人の容疑者 長野洋 小川英
#81 おやじバンザイ! 今村明男 小川英
#154 自首 大山のぶ代 小川英
#165 回転木馬の女 畑嶺明 小川英
#166 噂 土門鉄郎 小川英
#174 星の神話 柏倉敏之 小川英
#176 狼の街 田波靖男 小川英 四十物光男
#177 海に消えたか三億円 畑嶺明 小川英
#178 リスと刑事 田波靖男 小川英 四十物光男
#191 冬の女 畑嶺明 小川英
#197 ペスト 永原秀一 峯尾基三 小川英
#184 アリバイ 深見泰 小川英
#207 絶叫 畑嶺明 小川英
#295 二つの顔の男 塩田千種 小川英
#326 捜査 長野洋 小川英
#330 天使の微笑み 塩田千種 小川英
#336 ドジな二人 田波靖男 安斉あゆ子 小川英
#461 ドックのつぶやき 高際和雄 小川英
#486 赤い財布 亜槍文代 小川英
#623 マイコン刑事登場! 長野洋 小川英
PART2
#5 長さんの長い午後 古内一成 小川英
#8 ビッグ・ショット 大川俊道 小川英
32/730 話。
やっぱり少ないですね。
前期に集中しており、スコッチ登場後は確実に減ってますね。
なぜか長さん編が多いのは、公募プロットでもそうだったのですが、長さん編が採用されやすいという傾向を受けたもの?というか、小川さんは調整役のようですね。
そして、結構いつもとは違う雰囲気を持っていた作品が多いので、そのままの採用ではちょっと行き過ぎていたものも混ざっているようです。#197なんて、小川さんが手を入れていないオリジナルがどんな感じだったのか・・・(^_^;)
ジャックプロダクションもの(田波さん、四十物さん、小川さん)は結構定番ではある。
おそらく、小川さんはほとんど調整役だったのではと思います。
長野さんとのコンビもある。
#154って、大山のぶ代さん脚本の中ではおそらく一番ハードなんだけど、それが大山さんの脚本原型が一番残っている作品とは・・・・(^_^;)
Yさん、貴重な記事情報、ありがとうございました。
お礼申し上げます<(_ _)>
イタルさん、結果的に2話連続ご出演!
じゅみさんからも暖かいメールをいただいておりました。
そういえば、秋武監督は木之元さんとお仕事をなさるようで・・・・(遠い目
あ、ペッパー軍曹からも大全集記事のお誘いを受けていました。。。。
皆さんが前進するなか、小職は管理職としてバタバタとやっているわけで。
ところで、監査役Yさんからもメールをいただきまして、
Yさんは別関連で色々調べものをなさっているようで、その中の一環で、太陽の「脚本チーフ」である小川英さんの記事を発見なされたそうです。
Yさんから頂いたメールの本文を抜粋してご紹介いたします。
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(出典:『放送文化』1977年(昭和52年)9月号(日本放送出版協会 刊)
巻頭特集「警察ドラマ ブーム考」が組まれています。
その中に、小川英「”太陽にほえろ!”のシナリオについて」という文章があります。
つい先日コピーを入手しました。直接舞台裏に関わっているいる方の証言だけあって、説得力があります。
通常の番組では、番組がヒットするか否かは、シナリオライターはほとんど蚊帳の外なのだそうです。どれほど一所懸命に書いても、現場でどう料理されるかわからず、変な番組に仕上がっても悔しい思いをするしかありません。
そこで、太陽の発足時、小川さんは岡田CPに、番組の全シナリオについて責任をもちたいと提案します。太陽の「シナリオプロデューサー」制度、小川工房の始まりです。
「”太陽にほえろ!”のシナリオは原則として、私と共作を続けて来たグループのライターが書き、私が責任をもつことになっている。諸般の事情でそれだけでは時間的に限界ができてきたのと、内容的にもかたよる恐れがあるため、他のライターにも依頼しているが、その場合も、レールを外れたシナリオができてくればやはり私の責任になることには変わりはない。そのライターが、私が手を入れることを了解している場合は、私が直しをすることになる。いわば、どんなシナリオでもものにするのが私の仕事であり、ただの一本もキャンセルボンを作らないというのが、スタート時からのプロデューサーとの約束なのである。誰がどんなシナリオを書いてくるか全く予測もつかないのだから、考えてみれば目茶目茶な話だが、二、三の例外を除いて、私は五年間ずっとこの約束を守っているし、これからも破る気はない。」
「...だから、私は脚本タイトルの序列に一つのルールを作った。/共作の内容と責任の所在を少しでも明確にするために、技術的修正で60%以上の直しの場合と、テーマ的改変を含めた40%以上の直しの場合は、私の名を先に、それ以外の時は元のシナリオの作者名を先に出すというのがそのルールである。興味のある向きは、アッという間に消える脚本タイトルをしかと見定めていただきたい。」
そして、太陽の好視聴率の理由は色々言われているが、最大のヒット要因は、プロデューサーのこの作品への愛情と熱意である、と小川さんは断言しています。
「一つの番組がヒットする理由には、むろんいろいろなものがある。...しかし間違いなくいえることは、プロデューサーが愛情と熱意を持たない番組は決して当たらないということだ。それも、一過性の人気ではなく、長期間人気を維持するためには、一番組年間52本製作の日本TV界では、ほとんど超人的なプロデューサーの熱意を必要とする。それがなければ、シナリオライターも監督も俳優も、バラバラに孤軍奮闘して自滅するしか道はないのである。…」
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小川さんのインタビューやコメントというのは結構残っていて、シナリオ関係の書籍やオフィシャル本では名場面集などでもそれを見ることができますが、結構具体的な話っていうのがなかなか無いかなぁ・・・・亡くなられたのが1994年なので、太陽関連商品発売が活発化しそうだったころだったので、もうちょっと突っ込んだお話が聞けなかったのは残念ではありました。
今回の記事の中で興味深いのは、脚本タイトルの序列に関して、ちゃんとした線引きがあったということ。
昨年の『アナザーストーリーズ』で君塚良一さんが殆ど小川さんに手直しされたという証言をなさっていましたが、件の#423も小川さんが先。
というか、ほぼ小川さんが先のような・・・・。
調べてみたところ、長野洋さんはじめ、他の脚本家さんにお任せしたものは無論それなりにありますが、小川さん「あと」を調べてみると・・・・
(以下、敬称略)
#8 真夜中の刑事たち 田波靖男 四十物光男 小川英
#17 俺たちはプロだ 長野洋 小川英
#26 みんな死んでしまった 長野洋 小川英
#38 オシンコ刑事誕生 長野洋 小川英
#40 淋しがり屋の子猫ちゃん 長野洋 小川英
#49 そのとき、時計は止まった 長野洋 小川英
#54 汚れなき刑事魂 長野洋 小川英
#61 別れは白いハンカチで 田波靖男 四十物光男 小川英
#65 マカロニを殺したやつ 長野洋 小川英
#66 生きかえった白骨美人 田波靖男 四十物光男 小川英
#68 一万人の容疑者 長野洋 小川英
#81 おやじバンザイ! 今村明男 小川英
#154 自首 大山のぶ代 小川英
#165 回転木馬の女 畑嶺明 小川英
#166 噂 土門鉄郎 小川英
#174 星の神話 柏倉敏之 小川英
#176 狼の街 田波靖男 小川英 四十物光男
#177 海に消えたか三億円 畑嶺明 小川英
#178 リスと刑事 田波靖男 小川英 四十物光男
#191 冬の女 畑嶺明 小川英
#197 ペスト 永原秀一 峯尾基三 小川英
#184 アリバイ 深見泰 小川英
#207 絶叫 畑嶺明 小川英
#295 二つの顔の男 塩田千種 小川英
#326 捜査 長野洋 小川英
#330 天使の微笑み 塩田千種 小川英
#336 ドジな二人 田波靖男 安斉あゆ子 小川英
#461 ドックのつぶやき 高際和雄 小川英
#486 赤い財布 亜槍文代 小川英
#623 マイコン刑事登場! 長野洋 小川英
PART2
#5 長さんの長い午後 古内一成 小川英
#8 ビッグ・ショット 大川俊道 小川英
32/730 話。
やっぱり少ないですね。
前期に集中しており、スコッチ登場後は確実に減ってますね。
なぜか長さん編が多いのは、公募プロットでもそうだったのですが、長さん編が採用されやすいという傾向を受けたもの?というか、小川さんは調整役のようですね。
そして、結構いつもとは違う雰囲気を持っていた作品が多いので、そのままの採用ではちょっと行き過ぎていたものも混ざっているようです。#197なんて、小川さんが手を入れていないオリジナルがどんな感じだったのか・・・(^_^;)
ジャックプロダクションもの(田波さん、四十物さん、小川さん)は結構定番ではある。
おそらく、小川さんはほとんど調整役だったのではと思います。
長野さんとのコンビもある。
#154って、大山のぶ代さん脚本の中ではおそらく一番ハードなんだけど、それが大山さんの脚本原型が一番残っている作品とは・・・・(^_^;)
Yさん、貴重な記事情報、ありがとうございました。
お礼申し上げます<(_ _)>