隊長のブログ

中国上海に2003年12月から2008年1月まで駐在。趣味はヒップホップダンス、ジャズダンス、旅行、映画、スポーツ観戦。

本と雑誌 61冊 『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』

2021年10月08日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第61冊目は、『湯島天神坂 お宿如月庵(きさらぎあん)へようこそ』をお送りします。

 

 


『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』は、中島久枝による「お江戸人情シリーズ」第一作です。


著者の中島久枝さんは、東京都生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。フードライターとして活躍中。『日乃出が走る』で第3回ポプラ社小説新人賞の特別賞を受賞しデビュー。同作で歴史時代作家クラブ賞新人賞ノミネート。著作に『金メダルのケーキ』『いつかの花』など。

 

あらすじ:時は江戸。火事で姉と離れ離れになった少女・梅乃が身を寄せることになったのは、お宿・如月庵。


如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にあり、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。かゆいところに手の届くような気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ。


梅乃は部屋係として働き始めるが、訪れるお客は、何かを抱えたワケアリの人ばかり。おまけに奉公人達もワケアリばかり。美人で男好きな部屋係に、いつもパリッとしているがやたらと強い中居頭。強面で無口だが心は優しい板前、宿に来るお客を全て覚えている下足番。そしてそれらを束ねる女将。


個性豊かな面々に囲まれながら、梅乃のもてなしはお客の心に届くのか? そして、行方不明の姉と再会は叶うのか?

 

感想:本作は、人情物時代小説です。時代小説というと、藤沢周平、山本周五郎などの男性大御所の作品を思い浮かべますが、女流作家・中島久枝さんは、軽妙なタッチで描いています。


紙書籍の発行も、文庫版のみ。隊長は、電子書籍で読んだのですが、気楽に読める時代小説になっています。


本書を読もうと思ったのは、物語の舞台が隊長の地元・東京都文京区本郷の隣町・湯島だったこと。湯島だけでなく、小日向など、知っている地名が登場します。


尚、「隊長のブログ」では、湯島地区に関する記事を、これで38回アップしたことになります。 詳細は、こちらをご参照下さい  https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/87584188e1ce0a47fad76e5a475d696a


また、隊長の実家も、かって本郷で旅館を経営していた http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9c9c403e4e835de6939ed62ac88360c7 こともあり、“旅館もの”の作品は外せなかったからです。


そんなこともあり、主人公の梅乃に感情移入しやすかったです。


本作品を、映画化、ドラマ化したら、ヒットするのではないでしょうか。


第2夜の「雪に涙の花嫁御寮」で、「昼前に青梅の造り酒屋から樽酒と酒粕が届いた」とあります。この酒屋は、清酒「澤乃井」で知られる、創業 元禄15年(1702)の「小澤酒造」が、モデルですよね。


中島久枝さんの、他の「お江戸人情シリーズ」作品も、読んでみたくなりました。


尚、『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』の発行は、ポプラ社。発売年月:2017年10月。文庫価格:748円(税込)、電子書籍価格:673円(同)です。

 


==「本と雑誌」バックナンバー ==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0

1~45冊  省略

46冊 2019/6/2  『沢田研二と阿久悠、その時代』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/901be9ea36c2f3065af05e6dc904b6e2

47冊 2019/6/27 『男のきもの入門』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a90f9c9c43226a05d7ea4ec327a0cdce

48冊 2019/9/17 『森鴎外「山椒大夫・高瀬舟」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/32860159f6891be24292c3c88c96692a

49冊 2019/12/11『日本100名城公式ガイドブック』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6e1840d977276b15115b18a3d42fa05a

50冊 2020/2/5  『虎とバット―阪神タイガースの社会人類学―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8f69b34551bad87fe268e663a7653cef

51冊 2020/4/4  『池波正太郎 「男の作法」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/945a81aa7409b9ecefbf75361d165c6d

52冊 2020/6/25 『芥川竜之介紀行文集』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/dadeedca3e5e80fc1250d72fa6c18a80

53冊 2020/7/23 『池永陽「コンビニ・ララバイ」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0ded21bfc2a8aa3b71308f512f78b768

54冊 2020/7/30 『大人の御朱印 50にして天命を知る』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9df94033c4eaeeb20caa1d1f65006681

55冊 2020/8/22 『大森匂子「本郷菊坂菊富士ホテル」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a9ef620a7829e24f2ac1f43015aed4e8

56冊 2020/10/30『遊遊漢字学 中国には「鰯」がない』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b65869eec26cab46eea5af93f449be35

57冊 2021/3/12 『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1ac42b8270d7d14ff22a0db4a5d03259

58冊 2021/5/7  『1964年と2020年 くらべて楽しむ地図帳』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/230a1542e0bd16e8759e007624fe478e

59冊 2021/8/14 『よりぬき サザエさん No.6』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f970dde5d6e47e223fad4de21b378387

60冊 2021/8/27 『土地の記憶から読み解く早稲田』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5b357a1bd07b0e31edd68769dda624f


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