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隊長の地元:東京都文京区内や近隣を散策する「街歩き」シリーズの第14回は、“日本の学校教育発祥の地” として知られる文京区湯島にある『湯島聖堂 (ゆしませいどう)』をお送りします。
お正月に『神田明神』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6bbf24d955f5f7bd7fb2216686b19721に初詣に行かれた方も多いと思います。
「神田明神」が入場制限をするほど混雑しているのに対して、「神田明神」の目と鼻の先にある『湯島聖堂』は、お正月でも訪れる人は疎らでした。
「湯島聖堂」の歴史は、1690年 (元禄3年) 徳川家康の信任が厚かった林羅山が、上野忍が岡 (現在の上野恩賜公園) の私邸内に建てた「先聖殿」が、江戸の聖堂の始まりです。
五代将軍将軍綱吉は、「先聖殿」を湯島の現在地に移転させ「大成殿」と改称して自ら額の字を執筆するなどして、手厚く庇護しました。
家斉の時代に、敷地が拡大され幕府直轄の学校として「昌平坂学問所」としました。
「昌平」とは、孔子が生まれた村の名前で、そこからとって「孔子の諸説、儒学を教える学校」の名前となりました。
その後、明治政府は「昌平坂学問所」を接収し、近代教育発祥の地と呼ばれるようになりました。
こうして見ると、孔子祀っている栃木県佐野市にある『足利学校』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a5176439ef0e7885d0696740d4372627 と、どこか共通点がある様に思えます。
「湯島聖堂」に行くのは、最寄駅のJR総武・中央線 御茶ノ水駅の「聖橋口」から行くのが一番便利です。
「聖橋」を超えて、階段を降り「相生坂」を下ると、正門があります。
正門から入った左手にあるのが「仰高門」。“仰高” とは、論語の「仰之弥高 (これをあおげばいやたかし)」、即ち聖人の高徳を仰ぎ見るという意味です。
その先に茂っている木が、「楷樹」です。中国山東省曲阜 (きょくふ) に植えられている名木。枝・葉が整然としているので、書道の楷書の語源ともなったと言われてます。
「楷樹」の右手にあるのが「孔子銅像」。中華民国(台湾)から寄贈された、世界最大の孔子像です。
次に現れるのが「入徳門」。1704年(宝永元年)に建造された木造の門です。“入徳”とは、聖人の教えで道徳に入るという意味。
階段を上がったところにあるのが「杏壇門」。“杏壇” とは、曲阜にある孔子の教授堂の跡地を瓦葺にして壇(高台)とし、周囲に杏を植えて、そこに門扉が設けられてことから。
「杏壇門」をくぐると、いよいよ「大成殿」です。“大成”とは、孔子廟正殿の名称。屋根の両端には火除けの守り神「鬼犾頭(きぎんとう)」が載っています。
中に入ると、「孔子像」、想像上の神魚「鬼犾頭」、想像上の霊獣「鬼霊獣」等が厳かに、展示されています。
「湯島聖堂」の敷地は、それ程広くないので、見学には1時間も有れば十分でしょう。
見学後には、「大成殿」に近い「明神門」から徒歩2~3分の「神田明神」に向かっても良いし、「聖橋門」から御茶ノ水駅に戻っても良いでしょう。
尚、「湯島聖堂」の公開時間は、9:30~17:00(冬は16:00)で、入場無料ですが、「大成殿」の公開は土・日・祝日のみですので、ご注意下さい。
又、「湯島聖堂」内にある、公益財団法人「斯文会 (しぶんかい)」では、論語、漢詩、漢文、漢字、等の公開講座を開設していますので、ご興味のある方は問い合わせてみて下さい。
「斯文会事務局」の住所は、東京都文京区湯島1-4-25 湯島聖堂内。電話番号 は、03-3251-4606です。
尚、「湯島聖堂」を含むお茶の水 (御茶ノ水) 地区の建物・お店の地図は、こちらでご覧頂けます⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/03f4bb16b6d51caf3fcbbd7481f9cd17
==「街歩き」バックナンバー 一覧==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/c2c437caab6ac1e2be19246ef261eea9
第1回 2011/12/31『湯島天神』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3fac96153a9d8429aba115bd61f4bb6f
第2回 2012/1/3 『神田明神』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6bbf24d955f5f7bd7fb2216686b19721
番外編 2012/1/17 『大阪・通天閣』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/285927993eacc23480b2adb52059af9b
第3回 2012/2/8 『本郷の教会』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/25bcd129eea3f9c1bb293a8ad25ebc3f
番外編 2012/2/21 『梅はまだかいな!?』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/23899761bbd3f2ed37872e1fc5b1074c
第4回 2012/4/30 『文京シビックセンター』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/08c4444122679eb71808ad22214e0098
第5回 2012/7/29 『文京 朝顔・ほおずき市』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c309ca3841d10f1c2eb7f00c4cd8c0a9
番外編 2012/9/30 『Tokyo Station Reborn』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/554bb816dfbf0fbccf772027a7e217c5
第6回 2012/10/8 『京華通り・越中おわら』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/75e82b1a44a2e6d5a5bda1a9f62b3c76
第7回 2013/3/21 『伝通院』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bcbb1ff4950c69e415b875d4a929dc46
第8回 2013/3/24 『東大の桜』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0011cbd270ddc4fee0aa141e2d2ff493
第9回 2013/3/30 『江戸川公園の桜』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2de779378472a5fd47c190f71f86f6ce
第10回 2013/8/30 『迎賓館赤坂離宮』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/279191113ca4c557a59dc09ad72154f1
第11回 2013/9/10 『小石川寺町散歩』(その1) http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/883de3089dd1270e281dcc750ead7584
第11回 2013/9/11 『小石川寺町散歩』(その2) http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cbe913fe236e7b0bed3ccd53beb08ef1
第12回 2013/9/28 『東大の門』(その1) http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/780ae83bc27114fcd10db69f110a1817
第12回 2013/9/29 『東大の門』(その2) http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2839f0165062adf748ffb9c39d658fdd
第13回 2013/10/16『円乗寺“八百屋お七の墓”』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bac1ad44e749ed301e1ace3550a2fcbc
番外編 2013/10/14『湯島・上野の地図』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9fdabfdb3c1862b9510c1fe9ecfc6690