隊長のブログ

中国上海に2003年12月から2008年1月まで駐在。趣味はヒップホップダンス、ジャズダンス、旅行、映画、スポーツ観戦。

学ぶ 12課 『 国産漆の危機』

2014年01月09日 | 学ぶ

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国産漆の危機』という新聞記事を読みました。

 

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内容は、漆はウルシという樹木から採取される天然塗料ですが、その国産漆の生産量が激減しています。

 

漆器に代わるプラスチック製品や科学塗料の普及、安い中国産漆の輸入などを背景に、国内の漆産地ではウルシの木から漆を採取する職人が姿を消し、ウルシ林の荒廃も進んでいます。

 

国産漆の生産量は、1951年に33,750kgだったのが、2012年には僅か1,438kgと、60年間で23分の1に落ち込みました。

 

同年に中国等海外から輸入された漆は約52,000kgで、国内自給率は3%未満となっているとのことです。

 

この記事を見て、昨年10月に石川県輪島市の「輪島漆器商工業協同組合精漆工場」を訪れた時の事を思い出しました。

 

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工場では、ウルシの木から採取した生漆を精製し、精製された漆が漆器等に加工されているのですが、工場内に置いてあった生漆の樽に、“中華人民共和国 漢中”と書かれていました。

 

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【工場内の精製設備】

 

“漢中”とは、中国陝西省(せんせいしょう)漢中市のことでしょうか。

 

工場の方にお聞きしたところ、生漆は中国から輸入しているとのこと。

 

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漆器の代表産地輪島で使われている漆が、実は中国産だということにショックを覚えましたが、記事を読んでその背景がわかりました。

 

漆器に使われる漆が海外産というだけでなく、漆器も海外産が主流となる時代が来るのではないかと危惧しています。

 

昨年12月3日にNHK BSで放送された『温故希林 台湾! 樹木希林の骨董(こっとう)珍道中▽第2回台湾生まれの日本工芸』という番組を観たからです。

 

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この番組は、女優の温故希林さんが、日本や世界各地の骨董品にまつわる旅番組です。

 

この日の放送では、日本統治時代に、漆塗りの技術がなかった台湾に、一人の日本人が、その技術を台湾に教え、「蓬莱(ほうらい)塗」という漆器が生まれ、現在でも作り続けられているという内容でした。

 

海外でも日本の漆器の技術が伝承されるのは良いことですが、それが日本の漆器産業の衰退につながらないかとの危惧です。

 

日本製品の“国内空洞化”は、こんな伝統工芸の分野にも広がっているのですね。

 

 

=== 「学ぶ」バックナンバー ===
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