桑の海 光る雲

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大雪山の話①

2005-05-28 21:49:20 | 旅行記
大雪山を初めて訪れたのは、今から15年前の夏だった。層雲峡から黒岳ロープウェー・リフトを乗り継ぎ、雨の降る中8合目から少し登ってみた。でも、雨は激しくなるばかりで、高山植物もあまり見られず、その時はそのまま撤退した。

2回目はその2年後だった。朝早く小樽を出、特急で旭川に着き、バスで旭岳ロープウェーまでやって来た。曇りだったので旭岳登頂をやめ、裾合平のお花畑を見ることにした。裾合平はチングルマが終わりかけだったが、なかなかきれいだった。中岳温泉に足だけ浸した後、お鉢平の肩に付いた。風こそないが曇り空で、山々にはガスがかかっている。これでは周囲の景色を楽しむわけにもいかず、ひたすら黙々と歩いた。

お鉢平の南側を廻り、3時前に黒岳石室に着いた。その日はそこで泊まることにしていた。シュラフを持っていなかったので貸してもらった。簡単な夕食を済ませ、翌日裾合平へ抜けるというおばさん達と話し、その日は眠りに就いた。真夏なのにシュラフにくるまっていてもやはり寒かった。

翌日は6時前に目を覚ました。天気はやはり曇り空。山にはガスがかかっている。簡単な朝食を済ませ、そのまま層雲峡に下りた。層雲峡からあさひかわまでバスで出、旭川から特急で小樽に戻った。初めての大雪山行きは、天気に恵まれず、印象に残らないものとなった。

しかし、翌年の大雪の紅葉を訪ねる旅で、大雪に対するイメージは一変し、より強いものになる。

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