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桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

書道について63

2009-05-02 23:41:14 | 日記・エッセイ・コラム

○大学院1年の頃⑥

*台湾の旅・その2

2日目は故宮博物院を訪れた。日程はよく覚えていないのだが、とにかく1日まるまる故宮博物院であった。蒋介石が北京の故宮から運んできた名品中の名品ばかりだけのこともあり、どれも見事の一言であった。

書の作品では、王羲之「快雪時晴帖」、顔眞卿「祭姪文稿」、蘇軾「黄州寒食詩巻」ともう1点が展示されていたのだが、あと1点が何だったのかは思い出せない。しかし、どれも、書道史の本では必ず掲載されている名品で、私は中でも「黄州寒食詩巻」の素晴らしさに感動し、時間をかけてじっくり見た。先輩や先生方は「祭姪文稿」が群を抜いていたと口々に言っていたが、私は「黄州寒食詩巻」の印象の方が鮮烈だった。

とにかく博物院は広く、見るべきものが多すぎ、また予備知識も不足していたので、皆いささか持て余し気味だった。あとはミュージアムショップで本を買いあさった。私もたくさんの本を買い、持って帰るのが大変だった。(この本は後にほとんど処分してしまい、手元に残っていない)他の皆も、それに釣られて色々買い込んでいるのが面白かった。

故宮博物院からの帰りにも観光地に寄って、写真もあるのだが、その場所の名前が思い出せない。夕飯は自由食ということになっていた。3年生は、その学年に在籍している台湾からの留学生の自宅に行き、豪勢な夕食をご馳走になったようだ。私達は台湾からの留学生の案内で、台湾師範大学のすぐ横にある学生行きつけの店と思われる食堂に向かった。当日は定休日であるにもかかわらず、無理を言って開けてもらっていたのだった。

店そのものは地元民が行く普通のところだったが、人気のある店のようで、とにかく料理がどれも素晴らしく美味しかった。特にシジミの醤油漬けの美味しさは忘れられない。翌日の宴会でも出たように思うのだが、この時食べたものにはかなわなかった。

この日は結局故宮博物院とこの夕食の記憶しかない。写真もその時のものしか残っていない。他の記憶がすっかり欠けてしまっているのだが、4泊5日の旅行の割には日程にゆとりがあり、見学地を増やすなど、もう少し充実した見学ができれば良かったのにな、と思う。


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