桑の海 光る雲

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男体山(なんたいさん)

2006-10-12 18:19:01 | 旅行記

今年は皇海山と男体山と武尊山という、家から日帰りで登れる、日本百名山に入っている山に登ろうという考えがあり、皇海山は実現、武尊山はちょっと時間がかかりそうなのでパス、紅葉が見頃との情報を得て、男体山に登ってきました。

もちろん正規のコースでは時間がかかるので(しかも男体山は神域なので、正規ルートを登るにはなんと入山料が必要!)、山の裏側にある登山口からまさに”裏口登山”してきました。もちろん入山料は不要。

男体山は富士山や利尻山と同様の山容なので、登山道はひたすら登りの連続。しかも火山なので、初めのうちは樹林帯歩きなのですが、山頂に近づくにつれて火山特有のザレ場となり、歩きにくかった!また、何しろ”裏口”ですから、登山道もほとんど整備されておらず、皇海山同様の山歩きを楽しめました。途中、山の北側には、太郎山や大真子(おおまなご)山、女峰山が見えました。紅葉も見頃。

男体山は、中禅寺湖側からはわからないのですが、山頂北側は大きな爆裂火口になっており、山頂に着くまでは、その火口の縁を、ちょうど尾根歩きするような感じで進んでいくのです。

山頂はその火口の縁の一角の、大きな岩がごろごろするところにありました。神様の住む山ですから、岩山の上には大きな鉄刀が立っています。また、近くには二荒山神社の奥の院が鎮座していました。もちろん手を合わせました。

山頂には”良縁の鐘”というのがありました。もちろん少し力を込めて叩いたのは言うまでもありません。

山頂からの眺めは、少しもやっていたものの素晴らしかった!かつて登ったことのある日光白根山や、ついこの間登った皇海山が見えます。眼下には中禅寺湖の青い湖水が広がります。遠くにはまだ未踏の燧ヶ岳もかすんで見えます。男体山と家族をなす太郎山、大真子山、小真子山、女峰山も一望できます。

残念だったのは相変わらずの登山愛好家のおばさま方。山頂全体に響くような大声でしゃべりまくり、うるさいったらありゃしません。少し離れたところで、見事な眺めを堪能しつつ、お昼にしました。

下山は、登りと逆にひたすら下るだけ。途中、鹿の声が聞こえました。中国では猿の鳴き声に秋の寂しさや悲しさを感じるそうですが、日本ではやはり伝統的に鹿でしょう。今では日光や尾瀬では鹿は厄介者ですが・・・

奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき(猿丸太夫)
山里は秋こそことにわびしけれ鹿の鳴く音に目をさましつつ(壬生忠岑)

コースタイムは5時間半とありましたが、俺は山頂での1時間を除いて、3時間半でした。紅葉の美しい、眺めの見事な山行でした。

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