濡れた物を乾し、着替えて読書などして過ごしていると、突然ごろごろと雷鳴が響いた。するとすぐに、ざぁーっと大きな音を立てて雨が降ってきた。そんなに暑くないと思ったが、夕立なのだろう。
雨がやんでから外に出てみた。小屋の横の額平川が増水していると聞いたからである。見てみてびっくりした。さっきじゃぶじゃぶと渡ってきた時とは想像も付かないほどの濁流が渦を巻いて流れているのである。最後の渡渉のところ、つまり小屋の対岸には、川を渡れない人が数人立ちつくしていた。中にはテントを張ってそこで一夜を過ごそうと決め込む人もいる。
しかし、2時間ほどするとすっかり水も引き、その人達も続々と川を渡ってきた。小屋が一層狭くなった気がした。早く到着してスペースを確保しておいて良かった。
日が陰り、早めの夕食にすることにした。例によってラーメンとパンである。お湯を沸かしていると、二階に泊まっている中高年のグループのメンバーが降りてきて、流し場で何かしている。遠目に見ていると、スパゲティを茹でているのだった。そして、何とその茹で汁を流しに捨てているのである。その水は額平川にそのまま流れ出ている。そういうことなどお構いなしのようである。実に信じがたい光景だった。呆れて物も言えなかった。こういう人達が、中高年の登山グループの評価を下げているのだと実感した。彼らは幸いに階上に泊まっていたので、その”騒音被害”に遭うこともなく済んだ。
小屋はすぐ一杯になり、かなり窮屈な思いをすることがあるとネットで見たことがあるので、それも覚悟していたのだが、夕立以降やって来る人もなく、スペースをゆったり使って寝ることができた。しかも一晩中燃やされているストーブの横という最高の場所だったので、寝冷えすることもなく済んだ。
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