大雪山の麓にある愛山渓温泉で懐かしい友達との集まりがあるため、いささか無理をして渡道してきました。
当初の予定では、どこも紅葉が終わっていると予想されたので、レンタカーで気の赴くままにドライブでもするつもりでした。ところがこの夏の暑さで大雪山も紅葉が半月遅れているとのことだったので、大雪高原温泉沼巡りの最終日に半月遅れの紅葉を楽しむことができました。この時期にこれだけきれいな紅葉を見ることができるとは予想だにしていませんでした。ちなみに高原温泉の今年の紅葉シーズンは雨にたたられ、この日が初めての晴天とのことでした。シャトルバスの運行は既に終了していたので、高原温泉の駐車場は満車、林道には路駐した車がずらりと並びました。
高根ヶ原の縁には真っ白い雪が見え、遠く緑岳は真っ白な雪をいただいていました。バショウ沼のナナカマドは既に枯れており、滝見沼・式部沼から上では紅葉はほとんど終わっていましたが、エゾ沼から下は8年前の秋分の日に訪れたときと変わらない見事な紅葉・黄葉を眺めることができ、感動しました。特に空沼からヤンベ分岐までの紅葉が見事で、このあたりは人も少なく(多くの人が緑沼か高原沼か空沼で引き返すため)、至る所できれいな紅葉を眺めることができ、写真を撮りながらのんびり歩きました。この日の夜は愛山渓温泉で懐かしい皆さんとつかの間の再会を果たし、楽しいひとときを過ごすことができました。
翌日は愛山渓温泉から当麻乗越まで往復しました。愛山渓方面の紅葉はもう終わっていました。六の沼あたりからは登山道に雪が積もっており、1591ピークあたりからは登山道が凍結していましたが、さほど苦労せず登ることができました。当麻乗越から雪を頂いた旭岳を眺めたのは実に30年ぶりでした。30年前も10月の頭に登りましたが、そのときはまだ紅葉が見頃で、見事な紅葉の広がる上に、真っ白に雪が降り積もった旭岳が聳えているのを目にして、思わず歓声を上げたのを覚えています。
昔、層雲峡ロープウェーの黒岳5合目駅には、坂本直行が描いた「黒岳の四季」の大作の油彩画4点が展示されていました。私はこの絵を何度も目にして、坂本直行の絵のファンになり今に至りますが、この作品は坂本直行の最高傑作だと思っています。ところが、この作品は後に姿を消してしまいました。それが今回、愛山渓温泉で約20年ぶりに再会することができたのです。愛山渓温泉では懐かしい旧友達とともに、大好きな絵にも再会できて感激もひとしおでした。
黄色が素晴らしくきれい
土俵沼
緑沼
このあたりの黄色も素晴らしい
エゾ沼
エゾ沼
エゾ沼を見下ろす
高原沼と緑岳
音更山と石狩岳を遠望する
空沼
噴気と紅葉と青空
どこもかしこも見事
渓流沿いの紅葉
ナナカマドの赤も素晴らしい
ヤンベ温泉を見下ろす
坂本直行「秋の黒岳」
坂本直行「夏の黒岳」
当麻乗越から旭岳
六の沼から永山岳
旭岳遠望