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桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

行き当たりばったりの北海道①

2024-08-27 23:38:34 | 旅行記
令和改元のGW以来久しぶりに自分の車で北海道を旅してきました。珍しく旅日記を書こうと思います。長文になります。

南アルプスを縦走しようと、前泊の宿と小屋の予約を全部入れていたのだが、1週間ずっと雨の予報に泣く泣くキャンセル。夏休みをとった9日間がまるまる空いてしまった。この時期は本州はどこも同じような予報で、別の山に登るわけにも行かない。かといって9日間全部ゴロゴロしているだけなのも悔しい。考えた結果、久しぶりに車で北海道に行こうと考えた。十数年前までは毎年夏には長期で車で北海道に行っていたものだが、ここ数年では令和改元のGW10連休に出かけて以来である。幸いなことにお盆過ぎということで新日本海フェリーが行き帰りとも空いており、まず行き帰りのフェリーだけ押さえて、旅程は後から決めることにした。
18日の8時に家を出、11時に新潟港着。受付を済ませ、しばらく車の中で待っていると乗船が開始される。待っている間でスマホを見ると、20,21日は道北のみ天気が良く、それ以外の地域は雨の予報。最初はまだ登っていない暑寒別岳に登ろうかと考えたが、調べる中で7月頭の花の時期が素晴らしいとあったので、来年以降の宿題とする。次に昨年から再開された大雪山の松仙園からのルートを考えたが、暑寒別岳同様に標高が低めで暑さが予想され、また紅葉の時期でも花の時期でもないので取りやめにする。
試しに利尻島や礼文島の予報を見ると、なんと両日とも快晴。礼文島はなじみの宿が既に予約が一杯なので行くつもりはない。そこで浮上してきたのが利尻山。利尻山に登ったのはもう29年も前になる。あのときは好天に恵まれ、高山植物を見ながら登ることができたものの、同宿の人やヒッチハイクで登山口まで乗せてもらったご家族となんとなく一緒に登頂することとなり、山頂からの景色も、快晴の下とは言え山頂の南半分は雲海の上で、礼文島も雲の下に見えたために、なんとなくモヤモヤ感が残る登山だった。
今回は一人で自分のペースで登れそうである。そう言えば前回利尻島に行ったときも良い天気で、そのときはバスで島を一周したのだが、途中窓越しに利尻山の姿を眺めることができたものの、途中下車できず写真も写せなかったことを思い出した。
というわけで旅の前半はまず利尻島に渡って利尻山に登るとともに、利尻島を車で一周して南浜湿原やオタトマリ沼から利尻山を眺めるとともに、先頃入手した坂本直行が描いた鬼脇から見た利尻山の油絵が、どのあたりから利尻山を見て描かれているのかを確かめるために行こうと決めた。
フェリーが酒田沖を遠ざかると、途端にネットがつながりにくくなった。フェリーの中は一応wifiがあるのだが、とても不安定でほとんどつながらない。これは困った。落ち着かないままベッドで時間を潰し、しばらくしてまた外へ出てみると、今度は男鹿半島が近い。スマホを見るとネットがつながりそうである。急いで調査を再開する。
利尻島へのフェリーの構想の予約状況を調べてみると、幸いなことに行きも帰りも奇跡的に空いている。急いで予約を入れて決済をする。次に宿を探す。お目当てのうみねこゲストハウスに電話するとなんと満室。次に29年前に泊まったぐりーんひるゲストハウスに電話すると、これまた満室。困った!手当たり次第利尻島のゲストハウスを調べていると、鴛泊にあるKというゲストハウスに空室があるのを見つけた。ここを最後の手段として、ダメ元でもう一度うみねこゲストハウスに電話してみると、先程とは別のスタッフの方が電話に出て、私が先程電話して満室だと断られた者であるとわかると、宿泊者の調整をして下さり、なんと予約できたのである。なんとありがたいことだろう。これで懸案事項がすべて解決した。
そうこうしているうちにフェリーは男鹿半島から遠ざかり、またネットがつながりにくくなった。ネットがつながるうちに、旅の前半の旅程がすべて決まってほっと胸をなで下ろし、夕食と入浴を済ませた。明日の朝は早い。しかも、かなり遅い時間に乗り込んだので、下船もかなり遅くなり、恐らく5時前にようやく出発できるだろう。利尻に向かうフェリーは午前11時過ぎである。途中で休んでいる暇はなく、ひたすら走り続けなければならない。

直行さんのエゾリュウキンカの絵

2024-07-31 19:52:50 | アート・文化
我が手元に坂本直行さんのエゾリュウキンカの絵がやって来てくれました。
旧蔵者によれば、40年以上前に旧蔵者のご両親の結婚祝いとして町から贈られたものとか。こんな素敵な品物を結婚祝いとして贈るとは、その町は粋な計らいをしたものですね。
そんな大切な品物を譲っていただいて良いものかと思いましたが、大切にしてくれる人にということで、ありがたく譲っていただくこととしました。
やや日焼けしていますが、春一番に咲くエゾリュウキンカのみずみずしさが絵にも溢れています。2枚目の写真はかつてGWの礼文島で見たエゾリュウキンカの写真です。
こうなると、直行さんが十勝六花(ハマナシ・エゾリュウキンカ・エゾリンドウ・オオバナノエンレイソウ・カタクリ・シラネアオイ)を描いた作品を6点全部集めたくなってしまいました。残るはカタクリとシラネアオイの絵。
実はシラネアオイの絵もかつて持っていたのですが、花びらの紫色の褪色が目立ち、花も一輪しか描かれていなかったため、後にハマナシの絵の購入費用とするために手放してしまいました。
もっと保存の良いシラネアオイの絵を入手できる機会があればと願っています。もちろんカタクリの絵も。


ミズバショウを見に尾瀬へ

2024-05-25 19:45:25 | 旅行記
今年も尾瀬にミズバショウを見に行ってきました。本当なら先週の土曜日に行っておけば天気も良く、ミズバショウも霜に当たらず一層きれいだったのですが仕方ありません。ちなみに4年前も7年前も同じ日に尾瀬に行っていることを知りました。
尾瀬はコロナ以前、もっといえば震災以前の混雑ぶりでした。トイレの行列もすさまじいものがありました。
牛首の下ノ大堀川のミズバショウの群落は今年は外れ年。例年の半分以下の数の花しか咲いていませんでした。東電小屋の先の群落はやや時期を過ぎており、葉っぱが目立ちました。
一番素晴らしかったのは山ノ鼻の研究見本園。ここは鹿除けのフェンスで囲われていることもあってか、ミズバショウもリュウキンカもたくさん咲いており、ミズバショウで一面に真っ白に見えるところもあるくらいでした。(ギョウジャニンニクが大好きな私には、ギョウジャニンニクの大群落も気になって仕方ありませんでした。)
鳩待峠に戻る途中、朝はまだ花が閉じていたシラネアオイがきれいに咲いていました。柵で囲われていましたが、これからどんどん増えていって欲しいと思いました。
今日は夏山に向けてのトレーニングも兼ねているので、鳩待峠から下ノ大堀川まで休まず一気に歩き、その後も竜宮小屋と見晴で休憩を取ったほかはとにかく頑張って歩きました。鳩待峠に戻ると歩き始めて5時間ちょっとでした。私としてはかなりハイスピードでした。
















袈裟丸山のアカヤシオ2024

2024-05-05 21:55:48 | 旅行記
今年も袈裟丸山のアカヤシオを見に行ってきました。
昨年が当たり年だった反動で、今年は外れ年だと聞いていました。
確かにつつじ山周辺は外れ年と見えて花の数も少なめ、しかもやや時期を過ぎ、先日の雨で大分散っていました。
しかし、賽の河原から小丸山まではまさに見頃、しかも2018年(近年最高の当たり年で、つつじ山と賽の河原から小丸山までのアカヤシオがいっぺんに咲いて見頃を迎えました。)と遜色ない見事さでした。
アカヤシオを満喫したので登頂はせず(以前快晴の日に登頂しているので)、小丸山までで引き返しました。
アカヤシオの向こうに皇海山(小丸山より)
アカヤシオの向こうに富士山
アカヤシオの向こうに赤城山(ツツジ山より)
アカヤシオの向こうに袈裟丸山(つつじ山より)
アカヤシオの向こうに男体山(小丸山より)
アカヤシオの向こうに日光白根山(小丸山より)
アカヤシオの向こうに袈裟丸山の峰峰





















鳴神山のカッコソウ(2024)

2024-05-03 21:31:41 | 旅行記
新しい登山靴を買ったので、足慣らしついでに鳴神山に登り、ついでに見頃のカッコソウを見てきました。
カッコソウはもう何度も見ていますが、ちょうど良い時期に当たったのは初めてでした。
シカの食害がひどく、厳重に網で囲われていましたが、おかげで人工的に増やして植えた株も多く根付いており、花が咲いていない株も多く見られ、年々花が増えているように思えました。
カッコソウの植生地のすぐ下には、これまたほとんど見られなくなったルイヨウボタンの群落があり、ここも厳重に網で囲われていました。ルイヨウボタンの花も地味ですがなかなか可憐でした。






ルイヨウボタン

屋敷山のミツマタ群落

2024-04-07 17:28:10 | 旅行記
屋敷山のミツマタ群落にようやく訪れることができました。斜面一帯がミツマタで埋め尽くされてておりびっくりしました。見頃はやや過ぎたとの情報を得ていましたが、十分にきれいでした。ミツマタの花は良い香りがするんですね。初めて知りました。
登りとは反対の方角へ降りて、神戸駅の花桃と桜を見て帰途に就きました。











利尻山の山頂から飛び降りた!?

2024-01-21 22:05:35 | アート・文化

念願の坂本直行の描いた油彩画を落手しました。オークションだったのですが最後まで頑張りました。予算ギリギリでの落札でした(実はちょっとオーバーしたのですが)。清水の舞台ならぬ、利尻山の山頂から飛び降りてしまった次第です。
20年ほど前に、利尻島の鬼脇から見た利尻山を描いた坂本直行の水彩画を入手したのが坂本直行の絵のコレクションの最初でした。今回入手した油彩画も同じ鬼脇から見た利尻山を描いたもので、オークションで見つけたときに運命を感じました。(もし昨年の坂本直行の番組がNHKで放映された頃だったら、今回ほどの金額では入手できなかったことと思います。)
これでわが坂本直行コレクションはちょうど10点となったし、念願の油彩画、しかも登ったことのある山を描いたものを入手できたので、坂本直行の絵を買うのは終了することに決めました。
額装が好みでなく汚れもあるために、いつもお世話になっている画材店で新しい額を調達しました。UVカットのアクリルガラスを入れてもらったので、部屋に飾って毎日鑑賞しようと思います。

懐かしい再会と大雪高原温泉の紅葉

2023-10-11 21:00:34 | 旅行記
大雪山の麓にある愛山渓温泉で懐かしい友達との集まりがあるため、いささか無理をして渡道してきました。
当初の予定では、どこも紅葉が終わっていると予想されたので、レンタカーで気の赴くままにドライブでもするつもりでした。ところがこの夏の暑さで大雪山も紅葉が半月遅れているとのことだったので、大雪高原温泉沼巡りの最終日に半月遅れの紅葉を楽しむことができました。この時期にこれだけきれいな紅葉を見ることができるとは予想だにしていませんでした。ちなみに高原温泉の今年の紅葉シーズンは雨にたたられ、この日が初めての晴天とのことでした。シャトルバスの運行は既に終了していたので、高原温泉の駐車場は満車、林道には路駐した車がずらりと並びました。
高根ヶ原の縁には真っ白い雪が見え、遠く緑岳は真っ白な雪をいただいていました。バショウ沼のナナカマドは既に枯れており、滝見沼・式部沼から上では紅葉はほとんど終わっていましたが、エゾ沼から下は8年前の秋分の日に訪れたときと変わらない見事な紅葉・黄葉を眺めることができ、感動しました。特に空沼からヤンベ分岐までの紅葉が見事で、このあたりは人も少なく(多くの人が緑沼か高原沼か空沼で引き返すため)、至る所できれいな紅葉を眺めることができ、写真を撮りながらのんびり歩きました。この日の夜は愛山渓温泉で懐かしい皆さんとつかの間の再会を果たし、楽しいひとときを過ごすことができました。
翌日は愛山渓温泉から当麻乗越まで往復しました。愛山渓方面の紅葉はもう終わっていました。六の沼あたりからは登山道に雪が積もっており、1591ピークあたりからは登山道が凍結していましたが、さほど苦労せず登ることができました。当麻乗越から雪を頂いた旭岳を眺めたのは実に30年ぶりでした。30年前も10月の頭に登りましたが、そのときはまだ紅葉が見頃で、見事な紅葉の広がる上に、真っ白に雪が降り積もった旭岳が聳えているのを目にして、思わず歓声を上げたのを覚えています。
昔、層雲峡ロープウェーの黒岳5合目駅には、坂本直行が描いた「黒岳の四季」の大作の油彩画4点が展示されていました。私はこの絵を何度も目にして、坂本直行の絵のファンになり今に至りますが、この作品は坂本直行の最高傑作だと思っています。ところが、この作品は後に姿を消してしまいました。それが今回、愛山渓温泉で約20年ぶりに再会することができたのです。愛山渓温泉では懐かしい旧友達とともに、大好きな絵にも再会できて感激もひとしおでした。

黄色が素晴らしくきれい
土俵沼
緑沼
このあたりの黄色も素晴らしい
エゾ沼
エゾ沼
エゾ沼を見下ろす
高原沼と緑岳
音更山と石狩岳を遠望する
空沼
噴気と紅葉と青空
どこもかしこも見事
渓流沿いの紅葉
ナナカマドの赤も素晴らしい
ヤンベ温泉を見下ろす
坂本直行「秋の黒岳」
坂本直行「夏の黒岳」
当麻乗越から旭岳
六の沼から永山岳
旭岳遠望

塩見岳

2023-09-02 21:30:25 | 旅行記
昔間ノ岳山頂から雲の間に見た塩見岳にようやく登ることができました。
初日は登山口から三伏峠までは小雨、三伏山から本谷山の下りはずっと豪雨の中の登山で、心が折れそうになりました。(私は雨天では登山はしないことにしており、これほどの豪雨に見舞われたのは幌尻岳からの下山時の林道で夕立に遭ったとき以来でした。)
幸い塩見小屋に着く前に空が見え始め、夕方には塩見岳の姿も見ることができました。塩見小屋では同宿の人たちといろいろと話をすることができ、楽しいひとときを過ごすことができました。平日のため小屋も空いており、雨に濡れた荷物を広げて乾かすことができました。
翌日は雲海の上に素晴らしい青空が広がっていました。小1時間ほどで登頂となりましたが、西峰山頂に着く直前に突然目の前に富士山が現れてびっくりしました。東峰の山頂に着いて四方を眺めると、遠くには駿河湾が見え、伊豆の山々まで眺められ、後ろを振り返ると中央アルプスから北アルプス、御嶽山と乗鞍岳、立山と剱岳、さらに妙高山と八ヶ岳まで見えました。南には未踏の悪沢岳・赤石岳・聖岳が見え、大きな宿題となりました。そして、塩見岳がアル
プスの山々のちょうどへそのような山だということがよくわかりました。
8月のヤマケイのカレンダーは、塩見岳山頂から白峰三山を望む写真が掲載されています。同じ景色を見られ(しかもカレンダーと違って雲一つない)感無量でした。
 
塩見小屋と塩見岳
朝焼けの槍穂連峰
朝焼けの中央アルプス
塩見岳東峰と富士山
富士山
塩見岳西峰と中央アルプス・北アルプス遠望
悪沢岳・赤石岳・聖岳
三伏山から見た塩見岳

夏の思い出

2023-08-20 20:30:10 | 旅行記
この夏の思い出の写真です。きれいな花、景色、おいしいものばかりでした。