はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

知多四国-番外

2015-09-19 10:00:00 | 寺社遍路
 1回目の知多四国遍路から帰り、シャワーを浴びていると突然悪寒がした。慌てて体温を計ると37度台の微熱が出ていた。
翌日起きても体は怠かったが、これは昨日猛暑の中を30k近くも歩いた所為だと思ったが、念のため体温を計ると相変わらず
微熱が出ていた。
その日はグダグダし過ごしていたが夜になると徐々に異変が生じてきた。昼間は水分はいつも通りしか取らなかったのに
布団に入ってから小便の回数がやけに多くなてきた。それも最初は小便の出が悪かったのに過ぎなかったが、段々痛みを
伴うようになった。その症状は小便が出るまでが苦しくてむず痒いのに、出始めると痛みも痒みも無くなった。
ただそれも排尿の時に感じるだけで、小便が終われば後は何ともなかった。
小便の出が悪いなら前立腺肥大か、いや激しく痛むなら尿路結石か。イヤイヤそんな大袈裟なものではなくむず痒いのだから
単なる膀胱炎か。などと自己診断をくだす余裕がまだあった。

 それが何回目かの小便に起きた夜中、スーと意識が遠のきグダグダとその場に倒れてしまった。物音に気付いた妻が私を
起こそうとするが足腰に力が入らず立ち上がれない。そのうち吐き気も生じてきてパジャマのズボンの上に吐いてしまった。
這ようにしてベットに倒れ込み、長い長い苦痛な夜を過ごさなければならなかった。

 病院嫌いな私だが、これはただ事ではなさそうだと、仕方なく病院に行く事にした。
病院で尿の検査をすると細菌が通常の何十倍だか何百倍だかの数値が出ているという。
医者の診断はハッキリせず、膀胱炎も前立腺肥大も専門医でなければ治療ができないので、しばらく細菌を殺す薬を飲んで、
それでも細菌が減らないようなら専門医に見て貰うように言われた。
また、尿路結石の痛みは膀胱だけでなく脇腹や背中側の激痛なので、私の症状ではないようだった。
結局細菌を殺す薬を飲んで、抗生物質の入った点滴を5日日間やってから再度尿の再検査をする事になった。

 殺菌の薬が効いたのか、それとも抗生物質の点滴が効いたのかは分からないが、医者に行って3日目位から排尿時の痛みは
軽くなり、再検査の日の4日目には痛みは殆どなくなっていた。
再検査の結果も細菌の数はまだ若干多いので薬は後5日続けるが、点滴は止めることになった。フー良かったな。

 結局医者から病名は聞けなかったが私の素人診断では、猛暑の中の歩きなのに水分は350mlのポカリスエットと水を飲んだに
過ぎなかった。そのため体の水分は汗で出てしまい、そのあおりで膀胱の水分が無くなり細菌が大繁殖したのだろう。
よって病名は急性膀胱炎だ。(そんな病名があるかどうかは知らないが) 尤もその引き金をひいたのは矢張り熱中症だろうが。

 今考えるとゴールの亀崎駅で氷結が無くて良かった。あの時ミネラルウォーターを一気飲みしたので、この程度で済んだのかも
しれない。これも御大師様のお蔭だ。と思う事にしよう。

 次の遍路に出かけたいが猛暑が続いていて妻に言い出せないでいた。何しろ妻は70を越した年寄りが35度を超す猛暑日の
中を歩くなんて熱中症になりに行くようなものだと思っている。
私としても夜中に倒れたりして妻に迷惑をかけているので遠慮があり言い出しにくかった。
それでも既に青春18切符は買ってあるので無駄には出来ないと、意を決して妻に申し出たのは1回目から2週間以上経ってから
だった。妻は私が行きたいくてウズウズしているのが分かっていたらしく快く認めてくれたが、出かける条件として、今まで以上に
水分を取る事を約束させられた。

 私のウォーキング中の水分は秋から春にかけては350ml1本で充分足り、暑くなると2本を持っては行くが常に残っていた。
これは仲間と比べても少ない方だが、歩いていて喉が渇いて仕方ない経験もなく、これで充分だった。
しかし次回からは350mlのポカリ2本と水を1本持ち、その内2本は氷らせて1本は冷やして持っていくことにする。

 遍路の行程も見直し、当初は島に1泊しての7回を予定していたが、見直し後は1回の歩行距離を短くして8回の予定に変更した。
更に島に宿泊する予定だったが、夜中に異変が起きると困るので全て日帰りにした。
そうして2回目に出発したのは8月8日で1回目から18日後だった。