山小屋にて
6合目の山小屋に泊ったのには理由があった。
富士宮口の8合目9合目の小屋は、ご来光を目指す登山者で混雑する。
7合目はあたりは途中でダウンした人や夜間登山者が喧しい。
それなら出発してすぐの6合目なら、泊り客も休憩する客も少なく、ゆっくり寝れると判断した。
それに海から歩いて来ているので余り無理もしたくなかった。
小屋に入って驚いた。「エーなんだ これは?」
広間全体に登山者が食事をとっていた。小屋の人に聞くと団体の宿泊者だという。
ウーン失敗だ。これこそ想定外だった。
団体は群馬県の高校の山岳部で30人ほど居ただろうか。他にも家族ずれ、女性の2人組、
単独行の男性3人がその日の宿泊予約者だった。
こんな事なら予約状況を確認してから予約をするべきだったと後悔するが既に遅い。
単独行の男性と同じテーブルに座り、先ずは800円で生ビーりを1杯頼む。ウーン美味しい。
喉も潤い舌も滑らかになったところで情報収集の開始。
団体と単独行の2人は海から村山古道経由で歩いてきて6合目に泊っていた。
私の事前の調査では須山口より村山古道の方が距離が長かった。それなのに私より早く着いている。
「朝何時に出発したのですか?」と聞くと
「あの団体は朝2時に出たけど、俺は6時に出た」
朝の2時に出発か。それなら焦る事も無くゆっくり歩けたろう。
でも6時に出た人は足が速い。私より大分若そうだが、でも50代はにはなっている。
次に私の出発時間も聞かれた。
「朝、田子の浦で日の出を見てから出発する予定だったが、曇っていたので少し早い5時に出た」
「じゃー今朝は何時に出たの?」???どうも話が噛み合わない。
「今朝って、だから今朝5時に田子の浦を出て来た」と言うと。「エー!」皆の視線が集まった。
意味が分からずいると、小屋の人が「この人たちは村山の村山ジャンボを今朝で来たのだよ」と言う。
話を良く聞いてみると彼らは、一昨日田子の浦を出発して、その日は村山浅間神社の近くにある「村山ジャンボ」というスポーツ宿泊施設に泊り。今日の朝そこを出発して6合目に来たらしい。
でもそれでは高校の山岳部が朝2時に出て来たのは何故だろう?これは後でこっそり聞いたのだが、
彼らは当初村山古道を歩く予定だったが、暗くて道が分らず車道を新5合目まで歩いてきたらしい。
そして小屋に1時ごろ着いて昼寝をしていたという。
何故こっそりかは、
高校の山岳部ともあろうものが、原生林の中の夜道は暗いのは当り前で、そんな判断すら出来ないことを少々軽蔑していたようだった。
更に彼らが着ていた揃いのTシャツに「-4mから3776m」とか「富士山が好きです」とかプリントされている。
何故-4mかと聞くと、田子の浦の海岸で海に4m潜ってから登山を開始するのだ言う。
待てよ田子の浦の海岸は海流が早くて遊泳禁止の筈だが、どこで泳ぐつもりなのだろう。
話では波が荒くて潜るのは中止したとか。
彼らは翌朝小屋で朝食をとり朝3時に出発する予定だとか。朝3時に出てどうするつもりなのだろうか?
山頂でご来光を見るには遅すぎるし、富士宮口からは途中ではご来光は見れない。分っているのかな?
引率者が悪いのか、部員がだらしないのか、何とも問題ありの高校山岳部だった。
お陰で最年長の私が1日で海から6合目まで来たと株が上がってしまった。
話は変わって、
小屋の人に私の帰りのルートを聞かれたので、御殿場口を下って宝永火口を通って富士宮に戻るというと。
「そのルートは最近人気がでてきて プリンスルートと呼んでいる」と言う。
何故プリンスルートかと聞くと、平成20年に皇太子が富士登山した時のルートとか。
だが実際に皇太子の歩いたルートは
富士宮新5合目―宝永火口―御殿場口走りの6合―7.9合赤岩館(泊)だったらしい。
ただこのルートは普通上りでは使わない。宝永火口から御殿場側への登りも大変だが、その後御殿場口の
下山道の砂走りを逆送しなければならない。
今まで何度となく富士登山はしているが、夏の砂走りを登っている登山者は見たことは無い。
このコースはきっと警護の面から登山者が少ない御殿場口を選び、それに少し変化をつけて宝永火口経由にしたのだろう。
中々富士山を知っている人のルート選択だと感心した。
とは言っても物好きな私でも、このコースを登る気はありません。労多くして益少なしだ。
これに関して面白い話を聞いた。
閑古鳥の鳴いている御殿場口の山小屋に少し登山者が戻ったらしい。
特に皇太子の泊った7合9尺赤岩館はウファウファだとか。
更にこんな話も
皇太子の登山の前日、お付の人が小屋の前の石ころを取り除きに来たとか。
マー小屋の人にやらせたのではないから問題はないが、そんな事をやる必要があるのだろうか。
今の天皇陛下が皇太子だったとき浜名湖へ海水浴に来た。その時は前もって白砂を浜に蒔いたとも聞いた。
余り調子に乗って書くと不敬罪で捕まるとこまる。この辺にしておこう。
6合目の山小屋に泊ったのには理由があった。
富士宮口の8合目9合目の小屋は、ご来光を目指す登山者で混雑する。
7合目はあたりは途中でダウンした人や夜間登山者が喧しい。
それなら出発してすぐの6合目なら、泊り客も休憩する客も少なく、ゆっくり寝れると判断した。
それに海から歩いて来ているので余り無理もしたくなかった。
小屋に入って驚いた。「エーなんだ これは?」
広間全体に登山者が食事をとっていた。小屋の人に聞くと団体の宿泊者だという。
ウーン失敗だ。これこそ想定外だった。
団体は群馬県の高校の山岳部で30人ほど居ただろうか。他にも家族ずれ、女性の2人組、
単独行の男性3人がその日の宿泊予約者だった。
こんな事なら予約状況を確認してから予約をするべきだったと後悔するが既に遅い。
単独行の男性と同じテーブルに座り、先ずは800円で生ビーりを1杯頼む。ウーン美味しい。
喉も潤い舌も滑らかになったところで情報収集の開始。
団体と単独行の2人は海から村山古道経由で歩いてきて6合目に泊っていた。
私の事前の調査では須山口より村山古道の方が距離が長かった。それなのに私より早く着いている。
「朝何時に出発したのですか?」と聞くと
「あの団体は朝2時に出たけど、俺は6時に出た」
朝の2時に出発か。それなら焦る事も無くゆっくり歩けたろう。
でも6時に出た人は足が速い。私より大分若そうだが、でも50代はにはなっている。
次に私の出発時間も聞かれた。
「朝、田子の浦で日の出を見てから出発する予定だったが、曇っていたので少し早い5時に出た」
「じゃー今朝は何時に出たの?」???どうも話が噛み合わない。
「今朝って、だから今朝5時に田子の浦を出て来た」と言うと。「エー!」皆の視線が集まった。
意味が分からずいると、小屋の人が「この人たちは村山の村山ジャンボを今朝で来たのだよ」と言う。
話を良く聞いてみると彼らは、一昨日田子の浦を出発して、その日は村山浅間神社の近くにある「村山ジャンボ」というスポーツ宿泊施設に泊り。今日の朝そこを出発して6合目に来たらしい。
でもそれでは高校の山岳部が朝2時に出て来たのは何故だろう?これは後でこっそり聞いたのだが、
彼らは当初村山古道を歩く予定だったが、暗くて道が分らず車道を新5合目まで歩いてきたらしい。
そして小屋に1時ごろ着いて昼寝をしていたという。
何故こっそりかは、
高校の山岳部ともあろうものが、原生林の中の夜道は暗いのは当り前で、そんな判断すら出来ないことを少々軽蔑していたようだった。
更に彼らが着ていた揃いのTシャツに「-4mから3776m」とか「富士山が好きです」とかプリントされている。
何故-4mかと聞くと、田子の浦の海岸で海に4m潜ってから登山を開始するのだ言う。
待てよ田子の浦の海岸は海流が早くて遊泳禁止の筈だが、どこで泳ぐつもりなのだろう。
話では波が荒くて潜るのは中止したとか。
彼らは翌朝小屋で朝食をとり朝3時に出発する予定だとか。朝3時に出てどうするつもりなのだろうか?
山頂でご来光を見るには遅すぎるし、富士宮口からは途中ではご来光は見れない。分っているのかな?
引率者が悪いのか、部員がだらしないのか、何とも問題ありの高校山岳部だった。
お陰で最年長の私が1日で海から6合目まで来たと株が上がってしまった。
話は変わって、
小屋の人に私の帰りのルートを聞かれたので、御殿場口を下って宝永火口を通って富士宮に戻るというと。
「そのルートは最近人気がでてきて プリンスルートと呼んでいる」と言う。
何故プリンスルートかと聞くと、平成20年に皇太子が富士登山した時のルートとか。
だが実際に皇太子の歩いたルートは
富士宮新5合目―宝永火口―御殿場口走りの6合―7.9合赤岩館(泊)だったらしい。
ただこのルートは普通上りでは使わない。宝永火口から御殿場側への登りも大変だが、その後御殿場口の
下山道の砂走りを逆送しなければならない。
今まで何度となく富士登山はしているが、夏の砂走りを登っている登山者は見たことは無い。
このコースはきっと警護の面から登山者が少ない御殿場口を選び、それに少し変化をつけて宝永火口経由にしたのだろう。
中々富士山を知っている人のルート選択だと感心した。
とは言っても物好きな私でも、このコースを登る気はありません。労多くして益少なしだ。
これに関して面白い話を聞いた。
閑古鳥の鳴いている御殿場口の山小屋に少し登山者が戻ったらしい。
特に皇太子の泊った7合9尺赤岩館はウファウファだとか。
更にこんな話も
皇太子の登山の前日、お付の人が小屋の前の石ころを取り除きに来たとか。
マー小屋の人にやらせたのではないから問題はないが、そんな事をやる必要があるのだろうか。
今の天皇陛下が皇太子だったとき浜名湖へ海水浴に来た。その時は前もって白砂を浜に蒔いたとも聞いた。
余り調子に乗って書くと不敬罪で捕まるとこまる。この辺にしておこう。