すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

劇団344~蔵の中~

2015-06-20 20:21:13 | ひとりごと
 今日は劇団344(みよし)の公演日だった(正確には先週の土日と今週の土日の4回公演だ)。暫く前にポスターを見ていたが、自分の休みがどうなるか分からなかったので、直前まで行ける気がしていなかった。
 と言うのも、休みは休みでキヨちゃんの用事や、普段出来ない草むしりなんかが待っている。たまの休みなんだから、くりりんと休みでも合えばお出掛けだってしたい。しかし、今は二人揃えば二人でキヨちゃんのサポートをする日が多い。
 今日についてはくりりんは仕事だった。私は連休にしている。明日くりりんが休みと決まったので、3人で家の事をすると約束した。だから、もしキヨちゃんがOKなら観に行こうと考えた。
 朝キヨちゃんに相談すると出掛けていいと言う。なので早めにキヨちゃんと墓参りして買い物に。せっかくなので、舞台のお祝いのお花を購入。

   

 お昼を済ませて、とにあえず1時間だけ草むしりして着替えて出掛けた。
 場所は百年蔵。本当に蔵の中なので、若い頃観ていたアングラ(アンダーグラウンド)の世界観がある。
    
     

 年に数回舞台を見ているが、この距離感が懐かしく、ノスタルジックで何だかドキドキした。数十年前の記憶(笑)。
 普通の舞台ではないので、照明は僅かなライトと役者の持つランプやろうそくが頼りだった。なので、ずっと暗い蔵の中に、観客もいるわけだ。
 

 *ここからはネタばれ注意。

 懐かしい昭和歌謡の客入れ。オープニングは美空ひばり。暗転の中キャストが板付きになる。その気配を観客は分かるが、そこから焦れるほどの長いプロローグ。
 曲の終わりとともに灯されるランプ。マッチをする音や光に、一瞬驚いて声を出す人も。
 「蔵。蔵の中。」
沈黙を破る第一声。いい入りだと思った。朗読劇かな~と思いきや、台詞だったので、後でもう一回言い回しを聞きたかったな~と気になった。
 蔵のかなに闇に続く縄梯子。ここに何故か迷い込んでくる色んな人々。主婦、漫画家、中学生、医師と看護師不倫カップル、占い師・・・。入れ替わりながら登場しては出口を探してはけていく。そして結局戻ってくる。
 結局実はみんな死んでいるのだが、その事は徐々に分かってくる。その中でカップルが、
 「志ん生の芝浜」
を観たと言うくだりがあった。落語に詳しいわけではないが、5代目古今亭志ん生亡きあと空席となっている名前のようで、ただ単に映像としてデートで観たという事なのか、もしくは「死んだからこそ」こちら側で彼のライブを観る事が出来たとしたものか、もしそうならそれも伏線となっている。
 それぞれが自分が死んだいきさつを思い出し、受け入れて行くのだが、正直テーマが「死について考える」事だったのか、また違うのか、分からない。
 また、役者のやり取りもあるが、長い独白もあった。ただでさえ独白は難しい。しかも、暗がりで動きや表情に助けられない。声だけで表現する事は更に難しい。ここはちょっと辛い時間だった。
 舞台が終わり、本来カーテンコールで花を渡したかったが出来ず、客だしの時にようやく渡せた。
 「観たらしたくなるでしょ。」
主演女優にそう言われて、素直に頷いた。正直、本当に舞台に立ちたい。
 ほじゃなの先輩からも地元にあるなら入れてもらえば?とラインがあった。
 そうなんだけどね~。
 まあ、地元と言っても遠い場所であり、何より仕事の忙しさ、そしてそれ以上にキヨちゃん・・・。当分舞台は観る専門かな?

*夕飯はチキン南蛮。
     

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コメント (2)
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