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みちのくの山野草

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経済更生計画

2020-11-17 12:00:00 | 甚次郎と賢治
《『日本の農本主義』(綱澤 満昭著、紀伊國屋新書)》

 さて、こうして「農林省に「経済更生部」が設置された。いよいよ「経済更生計画」が展開する」ことになったわけだが、今回はその「経済更生計画」についてである。
 綱澤氏は、この計画の樹立の際の基本方針はこうだと、農林省の次の訓令を引いて紹介している。
 農山漁村疲弊の現状に鑑み、其の不況を匡救し、産業の振興を図りて民心の安定を策し、進んで農山漁村の更生に努むる刻下喫緊の要務たり。……(略)……深く農村経済の運営及組織の根底に横はるものある実状を明らかにし、農産漁家の自醒を促すと共に、其の禍因の芟除に努力せしむるの要あり、之が為には農村に於ける固有の美風たる隣保共助の精神を活用し、其の経済生活の上に之を徹底せしめ、以て農山漁村に於ける産業又経済の計画的組織的刷新を企図せざるべからず。
             〈『日本の農本主義』(綱澤 満昭著、紀伊國屋新書)95p~〉
 話しはそれるが、この中の「隣保共助の精神」という表現があって、最近誰かが「自助・共助・公助」という理念を高らかに掲げていて、どうも古くさい感じがしていたのだが、やはりなと思ってしまった。
 話を戻そう、綱澤氏は続け、
 この農林省訓令にもとづいて「農山漁村経済更生計画樹立方針」が「経済更生部」によって立案された。
             〈同96p〉
と解説し、さらに、
 この「方針」の実行は町村経済厚生委員会の統制の下に、全般にわたる販売、購買、金融、利用などの経済行為は産業組合があたり…投稿者略…
             〈同97p〉
と述べていたので、お陰様で、私にも何かしら少しずつだが分かってきた。特に、「産業組合」の位置付けが、である。 

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