気の向くままに

山、花、人生を讃える

花好きな元気ばあちゃん

2020年04月22日 | 人生

昨日剪定に行った家は、松の木が1本伸び放題になっていたばかりでなく、所狭しと色々な木が植わっており、更にその合間をぬってこれまた所狭しと花の鉢植えが並べられていた。

 

おばあちゃんが言うには、おじいちゃんが「やる、やる」と言いながらちょっともやってくれないので、業を煮やして、シルバーに剪定を頼んだ、とのこと。

 

松の木の選定を終えて、柿の木を剪定していると、おじいちゃんが出て来て、
「俺が切るつもりでいるのに、切ってしまうのか」と言うので、
「おばあちゃんが切って(剪定)くれと言うので切り始めたんだけど・・・」と言うと、
おじいちゃんは、よろよろとした足取りでこちらに近づいてきた。

 

その様子は、いくら「俺がやる」と言っても、とてもできそうにない。脚立に上がることもできないだろうことは一目でわかる。
それなのに、「俺がやる」などと大真面目。

 

大方の年配者は、自分の元気がなくなったことをこぼす人が多いのだが、このおじいちゃんは、まだ大真面目で自分がやるつもりでいるらしい。そのカラ元気が私には可笑しく微笑ましかった。

 

果たして自分は、元気がなくなったとこぼす人になるか、それともカラ元気を続ける人になるか、どっち? と、ふとそんなことを思った。自分としては、こぼすより、カラ元気でも威勢の良い方がいい気がするが・・・・。

 

そして一方のおばあちゃん、話す声も大きく元気のよい人だった。
木はおじいちゃんが「お守り」していたが、鉢植えは盆栽も含めてすべておばあちゃんの趣味らしい。

 

剪定を終わって、切った枝の片づけに入ると、おばあちゃんが手伝おうとする。狭くて足場の悪いところなので怪我をしてはつまらないので「いいよ」と言っても、動かずにはおれないらしく、せっせと片づけを手伝ってくれた。

 

そして、片付けをしながら、大きな声でおじいちゃんのことを「やる、やると言いながら、ちょっともやってくれん。頭にくる」などと乱暴なことを言う。しかし、それがまたどことなく可愛らしく可笑しかった。

 

とにかく元気で気の好いおばあちゃんで、これでは威勢のいいおじいちゃんも形無しで勝ち目がない。
結局、「やるやると言っても出来ないんだから、、いいから切っといて」のおばあちゃんの言うとおりに剪定させてもらった。
そして庭全体が随分さっぱりして明るくなった。

 

おばあちゃんは、とにかく花好きで、株を増やしては知り合いに分けてやるのが楽しみだと言う。
そして、これは何、あれは何と花の説明をしてくれ、良かったら持っていく?と、何度も言ってくれる。
それで、折角だからと遠慮なく頂戴して来たのが、下の写真の花。「オダマキ」の少し変わったものらしい。
もう一つ、写真には無いが(ピンボケだったので)八重のオダマキも頂いた。

        

 

ということで、所狭しのやりにくいところだったのに、また「行きたい」と思う、ひときわ印象的なお宅でした。
どうぞいつまでもお元気で。

コメント
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