13日、3年間一緒に暮らした義母が他界した。93歳であった。
11日の朝、5時ごろ、トイレに行ってしばらく後、ドスンと云う音がしたので家内が行ってみると、狭いトイレの中で失神したように倒れていた。2人で抱えあげてベッドまで運び、救急車を読んで病院に運ばれた。そして13日、旅立っていった。呆気ないと言えば、呆気ないが、呆気ないほど苦しみのない旅立ちでもあった。
認知症が進んではいたが、それは脳の機能のこと。もともと上品で綺麗な顔ではあったが、寝顔はとても93歳には思えず、薄く化粧された顔は、昇天後に、自分で死に顔を調えていったのではないかと思えるほどであった。
一月ほど前、わたしはパソコンの中のアルバムを整理していて、何年か前に義母とともに木曽三川公園のチューリップ祭りに行った時のにっこり笑みを浮かべた写真を見つけて、これを肖像写真にするといいと思い、いつでもすぐに取り出せるようにしていた。こんなに早く、その写真を使う時が来るとは思いもしなかったが、ひょっとして「虫の知らせ」だったかもしれない。
家内に任せっきりで、わたしが義母と話をすることはほとんどなかったが、それでも、寂しくなって、穴があいた感じがするのが不思議だ。
いずれにしても、次に旅立つのは自分たちの世代である。
「おのれ~、近寄るな!」
と言ってもダメだよねえ。わっはっは。
話は変わるが、NHK「クローズアップ現代」によると、近ごろ川柳がはやっているらしい。
サラリーマン川柳、シルバー川柳、女子会川柳、アルバイト川柳などなど。
見ていると思わず噴き出す面白いものがあった。
ア~ンして 昔ラブラブ いま介護
おーいお茶 叫んで自分で 入れにゆく
ボケたふり してでも妻を そばに置く
このオレに あたたかいのは 便座だけ
なるほど、こんな句なら神様も笑いだすかもしれない。それで自分も神様を笑わせてみたいと挑戦したくなり、恥ずかしながらできたのがこれである。下手の羅列だが見ていただこう。
声だけは 今もカナリヤ 妻の声
その声は 今もカナリヤ 妻の声 (こっちがいいと修正。やはりものは言いよう。)
俳優の 老いにわが身の 年を知り
孫くれば ジジと呼ばれて 目じり下げ
バカなりに 老いればバカも さまになる