気の向くままに

山、花、人生を讃える

『ツインソウルの仕掛け』から

2013年09月22日 | 人生

今、わたしの手元に飯田史彦という人によって書かれた「ツインソウルの仕掛け」と題する朗読劇の台本があります。内容は飯田史彦が実際に体験した物語(そこで交わされた会話の一部始終)を、そのまま再現されたものです。昨日久し振りに読んで、仕組まれた謎に感銘を受けました。それで、その要点書かせてもらおうと思い立ちました。

 

≪あらすじ≫

或る時、ある夫が、自分でいのちを断ってしまいました。その瞬間、「しまった!とんでもないことをしてしまった!」と猛烈な後悔が押し寄せ、その魂は深い闇の中に閉じこもってしまいました。その闇の中で、辛い苦しい悔悟と反省の日々を過ぎました。そのうちに、どうしてこんなことになったのか、すべての状況がわかって来ました。そして、残してきた彼の妻にどうしても謝りたい、あるメッセージを伝えたいという思いが湧きおこって来ました。そしてある時、彼の魂は飯田史彦の魂につながることができ、わたしの家内にメッセージを伝えたいから、是非そこへ行って欲しいと頼みます。

飯田史彦は乞われるまま、休日をとって彼の奥さんのもとを訪ねました。(飯田史彦はこの時点でこれまで100回もの、このような魂のメッセンジャー役をしてきているとのこと)

彼はなぜ自殺してしまったかというと、うすうす奥さんが他の男と深い関係になっているのに気づいていたのです。そして、ある日、彼の子供(まだ幼い)が実は自分の子でないことに気づいてしまいました。彼はこれからその幼い子供を見るたびに、自分の子でないことを思いださなければならない。そんなことを思うと恐ろしくなってどうして生きてゆけばよいのか、頭が混乱してわけがわからなくなってしまいました。彼は絶望と深い悲しみに打ちひしがれ、居間に飾ってあった新婚旅行の時の写真を抱きしめ、男泣きに泣き、ついにいのちを断ってしまったのでした。

一方、残された奥さんは、その頃には、深い関係になっていた男と再婚していました。そして前の良人を裏切り、結果的には自分が夫を殺したのだと、罪の意識にさいなまれていました。

 

さて、飯田史彦は、その死んだ夫の魂と共にメッセージを携えて彼女の家を訪れました。

はじめは「あなたの夫のメッセージを伝えにきた」といっても、いつものことながら信用されず、この場合は、ついに魂自身が飯田史彦の口を借りて、みずから話し始めました。声は飯田史彦の声ですが、その言葉遣いや抑揚は生前の彼そのものでした。それで奥さんも半信半疑ながら、ドアを開いて飯田史彦を家の中に迎え入れました。

会話が進み、夫に違いないとわかるにつれて、奥さんは彼が復讐に来たと思い、不安と恐れで気持ちを動転させますが、彼が優しく落ち着いた声で、「そのために来たんじゃない。謝りに来たんだ」といい、少しづつ落ち着いた会話ができるようになりました。

 

その夫と奥さんとの会話が進む中で、次のようなことが彼の口から明らかにされていきました。

一部を抜粋し、あとは結論をまとめて紹介します。

 

夫:謝ることないよ。いまの俺には君の気持ちがようわかんねん。死んだあと、俺らに関することを全部知ったからね。君と彼との関係も、君と俺との関係も、俺らとケンタ(子供の名前)の関係も。

(注) 死んだら、「すべてが明らかになる」ということは、『神との対話』にも書かれていました。

 

夫:そう、しくみ。たとえば、君といまの君の旦那は「ツインソウル(魂の半身)」やねん。

妻:じゃあ、わたしがあなたと結婚したのは間違いだったの?

夫:いや、それはそれで必要な出逢いやった。おいらが出逢って同じ時を共に過ごすことで、生まれる前から定められたいろんな課題を解決できたんやから。だから結婚したのは大正解。

 

夫:ちゃんと結婚もして、結婚生活をしながらお互いの課題をちゃんと解決できたら、自然に心が離れていって離婚することになっていた。

妻:え!?離婚する予定だったの?でも、それじゃああなたがかわいそうじゃない・・・妻に逃げられるのが運命だったなんて・・・。

夫:まあ、かわいそうやなあ。

妻:そんなの運命じゃないわよ。わたしが悪い女だから、あなたを裏切ったのよ。みんなわたしが悪いのよ。誰のせいでもないし、運命なんかじゃない。ぜんぶ私のせいよ!」

夫:そこやねん。そうやってな、俺が死んでからずっと、君はひとりでずっと自分を責め続けて苦しんできたやろ。

 

引用はこれぐらいにして、あとは、この自殺した魂が明らかにしたことの要点を書かせてもらいます。

○彼と妻は、これまでの過去生でも身近な関係で互いに切磋琢磨しあってきたソウルメイトだった。

○彼は、今生で妻に裏切られても、その悲しみに耐え、必死に生きて行こう。そういう試練を自分に与え、その協力を彼女にお願いし、彼女は同意した。だから、互いが結婚したのは正解だった。ただ、自殺してしまったことは大なる誤算(失敗)だった。彼は、自殺などしないで、悲しみに耐え、離婚し、そして生き続ければ、その後、彼もツインソウルと巡り合う予定になっていた。

○一方、奥さんは、はじめからスムーズにツインソウルと巡り合っていれば、良人を裏切るようなことをしないですんだ。しかし、彼を裏切る悪い女を演じる辛い悲しい役柄を引き受けたのだった。そして、彼を裏切るということが、彼女自身の生長の為でもあった。彼女は彼を裏切りながら、同時に彼女のツインソウルに尽くす使命を果たし、またケンタを産み、母親として、ケンタの学びの手伝いという使命も果たしている。だから、良人の子でない子供を産んだのも間違いではなく、正解だった。彼女が味わった罪悪感は彼女にとっても尊い経験になる。しかし、いつまでも罪悪感を抱き続けていては、彼女のためにならないし、死んだ彼自身も救われない。そのために、彼女の罪悪感を解放してやらなければならない、その事を死んだ魂は伝えたかった。

 

まあ、だいたいこんなことが書かれていました。そして、彼と彼女は罪悪意識から解放され、魂の平安を得られることになったのでした。

 

ちなみに『神との対話』には、こんな美しい物語が描かれていました。(記憶再現)

 ≪小さな魂の物語≫

天の領域に小さな魂がいました。

彼は、しきりに何かを体験したがっていました。

それで、神様が小さな魂に聞きました。「あなたは、何をそんなに体験したがっているんだね?」

小さな魂は答えました。「わたしは赦すことを体験したいんです!」

神様は言います。「それは不可能だね。周りを見回してごらん」

小さな魂は周りを見回しました。すると、みんな完璧な素晴らしい魂ばかりで、一人として赦さなければならないような魂はいないのでした。そして、彼はしょんぼりと肩を落としました。

するとそこに、別のもう一人の魂が彼の前に進み出て言いました。「僕を赦せばいいよ!」

小さな魂は怪訝そうに答えます。「えっ、わたしが完璧なあなたのどこを赦せばいいというんですか?」

別の魂:二人で地上に生まれていって、僕が君になにか悪いことをするから、君はそれを赦せばいいよ。

小さな魂:完璧なあなたが、どうしてそんなことまでして、わたしに協力してくれるんですか?

別の魂:僕たちは今までもそうやって協力しあってきたじゃないか、君は忘れてしまったのかい?ただし、条件がある。僕が君にどんなひどいことをしても、その時には今の完璧な僕を思い出して欲しい。いいかい、きっとだよ。

小さな魂は喜び勇んで答えました。「はい!きっと、きっと、今の光り輝く完璧なあなたを思い出します!」

そうして、二人の魂は天の領域を離れ、地上に生まれていきました。

そして、神様はいう。「あなたは、今もこの約束を忘れないでいるだろうか?」と。

 

申し訳ありませんが、わたしは忘れっぱなしです。ほんとうにすみません。でも、思い出すよう努力しますから、これからもどうぞよろしくお願いします。

 


「ラッパ」

2013年09月19日 | 信仰

少し前、白鳩の誌友会で出講で来られた先生と近くの喫茶店でお話をする機会をいただいた。

そこで、わたしは出講の話を持ち出した。

 

「最近はどうも自分が一方的に話している嫌いがあって、もっと話かけるように工夫しないと・・・」と思っていることや、「出講は先生として行くんだから、遠慮していてはいかんと思って遠慮なく話しをさせてもらっているが、先日の出講では○○さん(大幹部)も来ておられて、(大幹部さんの前で)少し生意気だったかなあと後で思った」などと感想を漏らした。

 

するとその先生は、こう言った。

「先生というよりも、ラッパですよ。ラッパ!」

 

これには虚を突かれた。

今まで誌友会を開いてきて、多くの場合、先生の話に物足りなさを感じ、「みんなわかっているから」と、話しをするのに遠慮されているような気がしていた。それで、わたしはいつも「遠慮なく話せばいいのに」と思っていたし、「自分が講師だったら、遠慮なく話をするんだがなあ」とも思っていた。

 

そして講師になったので、その通り、先生になったつもりで遠慮なく話をさせてもらっていた。

出講するということは、先生として行くのである。これが講師としての大切な自覚だ、とわたしは思っていたのである。

 

ところが、この先生はいつもの笑顔(つまり自然体)で「先生というよりもラッパですよ、ラッパ!」と、こともなげに言われた。これが文字や言葉だけなら、わたしはきっと「決まり文句」としか受取らなかっただろうが、直に話を聞かせてもらって、スーと心にはいってきた。そして、力みが取れていくようでした。(力みが取れていくのを感じて、はじめて自分が力んでいたと気がつきました)

 

今日は出講があり、その時のことを思い出しつつ書かせてもらいました。

その先生には、あらためてここで感謝申し上げます。ありがとうございます。