![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/20/1b7be2b82d6f7efed37fb433700bacaa.jpg)
マンリョとともにお正月の縁起木であるセンリョウは珍しい原始性をもっています。材部に導管(根から吸収した水を通す管で細胞の上下の隔壁が消えて管になったもの)がまったくなく、仮導管(管の途中に細胞壁の仕切りが残り水は横に開いた穴を介して通る)だけで成り立っていることです。進化的に古い段階の裸子植物はたいてい仮導管かなっていますが、センリョウは立派な被子植物で双子葉植物でありながら材の部分では原始段階で足踏みしていることになります。
その花も変わっていて(06年7月8日記事)古いタイプの離弁花類に属する被子植物で、花には萼も花びらもなく、ずんぐりした雌蕊の横腹から1本の雄蕊がつんと突き出ているだけです。花が終わると雄蕊が落ちますが、その跡が黒い点となって果実の先端に残ります。よほどよく見ないとわかりませんが、頂のはっきりした黒点は雌蕊の柱頭の跡で、横腹にあるかすかな小点が雄蕊の跡ということになります。
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