簾 満月「バスの助手席」

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五条橋 (東海道歩き旅・尾張の国)

2022-11-14 | Weblog


 堀川に架かる「景雲橋」の一つ下流に「五條橋」が架かっている。
名古屋市の都市景観重要建築物の指定を受ける風情のある橋だ。
かつてこの橋は、清洲城下を流れる五条川に架けられていた。



 慶長15(1610)年に行われた町ぐるみの「清洲越し」の折にここに
移されたものである。
元の橋の、欄干の擬宝珠には「慶長七年壬刀六月吉日」との銘があり、
「清洲越し」の8年前に架けられたことが知られている。



 名古屋城下の整備に先立ち、家康の命により堀川が開削された。
その当初に架けられた七つの橋の内の一つで、川には上流から五条橋、
中橋、伝馬橋、納屋橋、日置橋、古渡橋、尾頭橋が架けられていた。



 橋は是まで幾度も改築を繰り返してきたが、明治34(1901)年にも
架け替えられている。現在の橋は昭和13(1938)年に、木造の橋に似
せて造られた鉄筋コンクリート造りである。

 橋の親柱や高欄は御影石で造られ、道路面にはサイコロ状の石が埋め
込まれている。橋の西北詰の擬宝珠には、レプリカが嵌め込まれている。
本物の擬宝珠は、今名古屋城に保管されているそうだ。
付近には案内板が建ち、水際に降りると、そこは小公園になっている。



 それにしても、久しぶりに見る堀川は、随分と水質が改善されていた。
メタンガスのプクプクも、岸辺に盛り上がっていたあのどす黒いヘドロが
無いから悪臭もしない。
中心市街地を流れる川が、有るべき姿に戻ったようだ。


 
 川沿いの町々では下水道の整備が進み下水が流れ込まなくなった。
他の河川からの放流も行われ、ヘドロの浚渫など、長期にわたる地道な
対応で堀川が生き返っている。
まだ清流とは言いがたいが、深緑色をした水が川らしく流れている。(続)



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