簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

川湯温泉・ふれあいの湯(JR乗り潰しの旅)

2011-08-03 | Weblog
 ここら辺りからも富士山を望む事が出来るらしいが、生憎の雨模様、遠くは薄い灰色に
煙っていて何も見る事が出来ない。
 電車は「越すに越されぬ・・」と唄われた大井川の雄大な流れを見ながら、およそ40分で
川根温泉笹間渡駅に到着する。黒く塗られた木造のしっとりとした駅舎を出て、5分ほど
線路脇を歩くと、県道63号に合流する辺りに「道の駅・川根温泉」が有る。





 宿泊棟を併設した日帰り入浴施設は、男女11か所もの浴槽を持ち、ナトリウム・塩化物泉で、
源泉かけ流しの湯を楽しむ事が出来る。
 この入浴施設の人気が高いわけは、何といっても、露天風呂の湯に浸かりながら、大井川の
鉄橋を渡るSLを見る事が出来るからだ。浴槽脇には、その日のSL通過時刻が書かれている。



 SLが通過するまでにはまだ少し時間が有り、それまでの長湯にはとても耐えられそうも
無いので、早々に湯から上がり食事処で通過を待つ。
 暫くして近づいた事を知らせているのであろうか、遠くでボーッと汽笛の音が聞こえてくる。
それを合図に、お客の多くが川に向かって造られたベランダに出て行った



 川向うの木々の、更にその向こうに、微かに上る白い煙が見える。
力強い音が段々に近付いてくる。
 やがてドラフトが響き、白い煙を誇らしげに噴き上げ、鉄橋を渡る轟音が轟く。
待ち構えていた人々の口から一斉に歓声が上がり、あちこちでカメラのシャッターを
切る音が重なる。川面に白い煙幕を広げ、ながい汽笛を響かせて鉄橋を渡り、やがて建物の
陰に姿を隠す。

 つかの間のショーが終わると、辺りには一抹の淋しさと雨音だけが残っていた。(続)





  マイホームページ
「晴れの国 岡山」観光情報更新しました。
       ここをクリック
     ↓          ↓
  にほんブログ村 旅行ブログへにほんブログ村

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大井川鐵道 (JR乗り潰しの... | トップ | 日本一短いトンネル(JR乗... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事