簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

名駅舎 (JR乗り潰しの旅・飯田線)

2021-03-03 | Weblog
 飯田線では湯谷温泉駅が名駅舎として知られていた。
大正12(1923)年に、鳳来寺鉄道として開業した駅で、L形をした木造
の二階建ての大きな駅舎には、鉄道会社直営の旅館も併設されていて、
ステーションホテルの先駆けと言われていた。

 半世紀ほど前に初めて訪れた折に、目にしているはずだが、当時は全く
興味も無く、記憶にも残っていないが、今から思えば残念で仕方が無い。
そんな名駅舎も寄る年波には抗えず、令和に入ると早々に取り壊された事
をある日のニュースで知った。 







 駄科には廃線になった相対式ホームの名残がそのまま残されていた。
次の毛賀のホームには、山里の駅には珍しくモダンなガラス張りの待合
室がに設けられている。
そんな駅を車窓から眺めていると、1㎞程で伊那八幡に到着する。

 僅かな停車時間の間にホームから窺うだけで、全体を詳細に見られな
いのが残念だが、2面2線の相対式ホームを持つ無人駅の駅舎は名建築
として知られている。

 ホーム側の白く塗られた柱で組まれた上屋は味わい深く趣もあるが、
窓や扉にはアルミサッシがはめ込まれていて、残念ながらこれが歴史的
価値を低下させているようだ。







 ある物の本によると、「マンサハードの玄関に縦長の窓、洋館のポイン
トを押さえた駅舎で、伊那電気鉄道時代の大正15(1926)年に建築された
もの」だと書かれている。

 嘗ては「鳩ケ嶺八幡宮」参拝の玄関口に有り、観光駅舎であったらしい。
この八幡宮は駅の西500mほどのところに鎮座する、伊那谷を代表する宮で、
駅名もそれに因んでいる。
飯田線に急行列車が運行されていた時代は、その停車駅でも有った。(続)




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