「記念館はもう行かれましたか?」
風呂上り、火照った体をロビーで、新聞を読みながら冷ましていると、フロント
の女性が声をかけてくれた。
聞けば、記念館がナイト営業をしていて、ホテルからは送迎バスが出ると言う。
「青函トンネル記念館ナイト営業」の企画は、どうやらホテルとタイアップした
もので不定期に開催されているようだ。

階段国道で疲れ切り、記念館行を諦めて、日のあるうちに宿に入っただ
けに、思いもかけない朗報であった。

18時に早々と夕食を摂る。
余り贅沢も出来ないので、「ベーシック御膳」のプランでは有るが、津軽海
峡の海の幸を中心とした料理の数々は十分に満足できるものであった。


企画に参加するため、食事を終え、19時過ぎに出る送迎バスに乗り込ん
だが、バスの中は誰もいない。「一人だけ?」と聞くと、「団体さんは次の
便だから、それまでに見学を済まされると良いですよ」と言う。
食事処を出る時、数十人の団体が、賑やかに食事を摂っていたから、この
一団が来るのであろうか。
ならば込み合わないうちに見学ができるのでラッキーと言う感じである。


玄関前を出たバスは、5分ほどで坂の下のトンネル記念館前に到着した。
「浴衣で良い」と知らされていたが、「寒いかもしれませんよ」とも聞かされて
いたので浴衣の上に丹前を羽織ってきたが、吹き付ける風が半端じゃなく強
くて冷たい。(続)




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