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簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

東海道のまん中・中の町 (東海道歩き旅・遠江の国)

2020-11-13 | Weblog
 見付と浜松の間は、4里7丁(16.5㎞)の長丁場で、その間に流れる
天竜川の渡し場は、見付宿からは1里半のところにある。
舟渡り終えると、中の町立場(休憩施設)であるが、浜松宿まではまだ
2里半も残っている。

 普通に考えると立場では無く、宿場があっても良かつたのではと思う。
江戸へ上る旅人が浜松で川留めを知れば、その地に宿を取るであろうが、
この渡船場迄来て突然知らされれば、今来たばかりの2里半を逆戻りし
なければならない。





 当時立場での宿泊は原則許されてはいなかったから戻るより仕方が無
いのだが、普通に歩いてもこの間2時間半近くは必要になる。
戻ったところで、旅篭が空いている保証もなく、それでも戻るより仕方
が無いので、旅人は途方に暮れている閑も無かったのかも知れない。
兎に角、泊まるところを確保しなければならないのだ。





 天竜川の西岸は、富田・一色に船着き場が有ったと言われ、舟を下り
た旅人は少し南下して六所神社のある辺りで右に折れ、東海道に戻り
西岸の「中の町」を通り抜けていく。

 「中の町」は天竜川舟渡の西側の拠点でも有り、また姫街道(本坂道、
鳳来寺道)追分の交通の要衝であると同時に、天竜川を下ってきた筏の
陸揚げ地として、また製材業の町としても賑わっていた。
ここでは150年前から続く花火の打ち上げが、夏の風物詩となっている。





 宿場の中間は27番目の袋井宿である。
本堂普請の折り江戸と京都の人足がその距離を測歩したところ、この位
置で両者が出会った事から真ん中を名乗る仲道寺は袋井宿の東に有る。

 しかし、ここは京からも江戸からも距離的には六十里の地点で、丁度
真ん中にあることから、中の町と呼ばれるようになった。
正真正銘の「東海道中間地点」である。(続)



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