簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

赤坂宿 (東海道歩き旅・三河の国)

2021-12-24 | Weblog


 見事な御油・赤坂の松並木の右側は、音羽川に沿った「御油松並木公
園」になっている。
豊川市の市制70周年の記念事業として作られた比較的新しい公園だ。
芝生広場に遊具や東屋、藤棚等が配され、トイレなども整備されている。
旧街道の松並木道からは、公園への入口が2カ所設けられている。



 松並木が尽きると、天王川に架かる小さな一の橋を渡る。
丁度このあたりに赤坂宿の東の見附(入口)があったという。
ここまで御油からは歩いても30分ほどの距離であるから、大きな宿場町
なら東西の見附を挟んだ町並が続く程度の距離で、本当に近い。



 一時は御油と合わせて、一つの宿場扱いされていたと言うが、まさに
指呼の間である。
宿内は広々とした通りで、人や車を見る事も少なく落ち着いた雰囲気だ。

 当時の宿場は、本陣が3軒も有り、更に脇本陣も1軒有った。
戸数349軒、人口1,300人余りの宿場に旅籠は62軒も軒を連ねていた。
規模の割に旅籠が多いのが特徴で、その辺りの事情は御油宿と同じだ。



 宿場に入ると直ぐ左手に関川神社が有る。
小さなお社だが起源は古く、凡千年前と言う古社で、当初は「弁財天社」
と言った。
境内には推定樹齢800年と言われる、幹周り8m、高さ25m余りの大楠
もあり、町の文化財に指定されている。



 「夏の月 御油よりいでて 赤坂や」

 境内に入ると石の鳥居があり、その横に三河産の花崗岩で造られた芭蕉
の有名なこの句碑がある。
「夏の月」と言われる句で、御油宿からでた夏の月が、直ぐに赤坂宿をも
照らすさまを詠んだもので、宿間の短さを見事に言い表している。(続)





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コメント
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