巷で流行の「自撮り棒」ではあるが、その使う理由を訪ねたアンケートに
よると、「人に頼むのが面倒だから」、「好みのアングルで撮ってもらえな
いから」と言うのが多いそうだ。確かにこれを使えば、いろいろな場面で撮
影の幅は広がり、制約は無くなるのかも知れない。
一人旅ではよく人様にお願いして写真を撮ってもらう。
「後ろにお城が入るように・・」、「この看板をいれて・・」などと、厚かま
しくもアングルに注文まで添えてお願いすることもあるが、これで嫌な顔をさ
れた記憶はない。
時にはこちらから「撮りましょうか?」と声掛けをするなんてことも少なか
らず有る。こうした旅先では他人様への僅かばかりの心配りが、その後「どち
らから来られたのですか?」、「これからどちらへ?」などと、初対面ながら
の会話に発展し、「おいしい店や」「見どころ」の情報など、思わぬ収穫を得
ることもある。
こんな事がまさに一期一会であり、こうした見知らぬ地での思わぬ出合いな
どは、旅の楽しみの一つだと思うのだが、近頃はそれすら面倒と感じる風潮が
有るようだ。カメラを持ち歩かなくなったことも一因のように思うが、スマホ
での自撮りは当たり前の時代らしく、全てが自己完結では何だか寂しくもある。
大きく社会的に考えれば物騒な時代だから、他人との関わりを極力避けたいと
の思いも有るのかも知れないが、そうだとすれば世知辛い世の中になってしま
ったものだ。
近頃の観光地ではドローンも現れているらしい。
空から観光している自分を撮り、更に周辺を空撮するのだそうだ。
こちらも色々規制がかけられてきているようだが、新たなトラブルが起きなけ
れば良いが、と何時も思う。(続)(写真:本文とは無関係 京都・錦市場)
(次回から「信越本線」が始まります。)
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