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Wellcome Library Japanese Collection

2010-01-18 | art
ウエルカムコレクションは欧米諸国だけでなく、インド・チベットなど東洋の貴重な医学的資料も多く、日本の歴史的価値の高い資料も展示してありました。

 画像はかなり残酷な絵が印象的な、鎌田桂州が1851年に出した『外科起廃』という全10巻もある医学書の一部です。
 彼は、世界で初めて全身麻酔による乳癌摘出手術に成功した華岡青州(1760-1835)の門下生でした。『外科起廃』には、乳癌の他、さまざまな病気の治療法、術前術後の患部、病巣の様子が多色刷り図版で示されています。画像左が「下肢切断手術図」、右が「乳癌手術図」です。

 いくら麻酔が効いているとはいえ、野戦病院のような酷さです。しかし、西洋でもこの時代はこういうノコギリが使用されていました。(ノコギリはたくさん展示してありました)
まだ輸血がないので、たとえ疾患部を手術で取り除けたとしても、出血多量で生命を落とすということはなかったのでしょうか。図版だけでなく、術後の記述など詳しく読みたくなりました。

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