万葉集に詠まれる忍坂山(外鎌山)の西麓にある忍阪の里。
その忍阪の中ほどにある「奥の谷」は、舒明天皇陵に堰止めされたような形で山に囲まれた静寂な処です。人工的なものは何一つ無く、小鳥の囀りと風に煽られた木々のすれあう音、小川の水音、そして畑を耕すクワの音だけの世界です。
万葉学者の犬養孝氏も『せめてこの山ぶところの静けさだけでも、この国の未来にかけてこのまま残っていってほしいものである。』と、絶賛されたところでもあるのです。
舒明陵の横を流れる小川に沿って小路を進むと、杉木立のトンネルの先にパッと広がる空間・・・そこが「奥の谷」。
その谷の中央部に白く輝くところが鏡王女墓に咲く八重桜。明るい輝きに目を奪われると、せせらぎの中に建つ鏡王女の万葉歌碑の佇まいを見過ごしてしまうほど・・・。
里山の新緑の重なる色合いに見とれ、野に咲く花々の競い合いにもうっとりするひととき。
そんな空間にお誘いしましょう。
▲杉木立の中を進むと・・・そこには、万葉の世界が待っています。
▲舒明天皇陵の横のせせらぎの中に佇む「万葉歌碑」(鏡王女の歌)。その先には鏡王女墓に咲く八重桜。
▲鏡王女墓に咲く八重桜。満開です。写真中央部で斜めになっているところが舒明天皇陵です。
▲畑の桃も満開です。
▲淡いピンクと白が混じった可愛い八重桜です。鏡王女のイメージかなぁ?
▲左端の薄墨桜はまだ蕾のようです。
▲鏡王女墓の薄墨桜、そして赤い八重桜が咲けばいいのですが・・・・。また、近くの山桜も蕾です。
野に咲く草花も、競い合って咲いています。
▲田圃や小川の縁には、いろんな花などが咲いております。
是非、あなたの目で確かめにお越しください。