いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

安野光雅が描く「日本のふるさと情景」展

2011年04月12日 10時36分33秒 | 兎に角書きたいの!
 4月6日~11日の間、伊勢丹新宿店で「安野光雅美術館開館10周年記念」が開催され妻と観賞してきた。淡いタッチの心安らぐ風景画などに浸った。入場料全額を社会福祉法人産経新聞厚生文化事業団を通じて被災地支援に充てられる。氏のの作品は「日本のふるさと」として平成21年産経新聞に連載された。

 今回は日本各地のふるさとの情景を80展ほどが展示された。画家・エッセイストの氏曰く、日本の原風景は、「描いているというより、生れてくるものです」と。

 「興福寺の阿修羅像」(六つの手が伸びる姿)の絵画では次のように述べている。
 憂いを秘めた阿修羅像は、多くの人々の心を魅了する。東京、九州での展示を終えて約半年ぶりに幸福寺(奈良県奈良市登大路町)に戻る。東京では94万人が訪れらたそうだ。しかし、絵に描くとなると、阿修羅の顔かたちはどうしても、そっくりに描くことはできない。
 誰か知らないが、その昔、あの阿修羅像を創った人(百済系渡来人の天才仏師、将軍万福)でも、この阿修羅をそっくりに描くことはできない、と思うようになった。…

 仏像に限らず、今に残るものでも、作者不詳という作品がある。それは普通、古美術というジャンルに組み込まれ、「作者の名前」という情報によって、作品の価値を左右することのなくなった世界である。と結んでいる。

 津和野町立安野光雅美術館・島根県鹿足郡津和野町後田イ60-1所在・画伯大正15年3月20日生まれ。

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