いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

涅槃交響曲・黛敏郎

2012年03月12日 09時44分08秒 | 兎に角書きたいの!
 3月9日(金)。東京フィルハーモニー交響楽団創立100周年・第812回サントリー定期シリーズに賛助会員である㈱リソー教育の招待を受けて妻と共にサントリーホールへ出かけた。

 黛敏郎(1929 ~1997)作曲の「トーンプレロマス55(26歳の作品)」・「饗宴(24歳)」・「BUGAKU・舞楽(38歳)」・終曲「涅槃交響曲(29歳)」が演奏された。3月11日を控えての定期演奏であった。終曲の「涅槃交響曲」は、黛氏が梵鐘の音色に響きに魅せられて出来上がった作品と言われている。梵鐘の音をオーケストラで演出するその手法に心が引き込まれた。50名による合奏団員による「お ~、お~」とお経の朗唱と同じメロディーを演奏し続ける。気持ちが洗われる思いで余韻を抱きながら帰宅した。ご招待に感謝いたします。

 3月10日にはNHK午後11時から1時間にわたって「3月11日のマーラー あの日決行された奇跡の演奏会の記録▽新日本フィルとハーディング・魂を込めた70分間」が放映された。地震の当日の演奏の模様、観客の様子が描写された。オーストリアの作曲家マーラーの「葬送曲」ほかをダニエルハーディング指揮によるもので午後7時開演時の観客は105名であった。観客で帰宅困難者はホールに泊まり演奏者を囲んで写真を撮り「音楽は苦しみの大きさを知る助けになる…音楽を必要としたあの時…」と観客と演奏者が一体となっていた。曲目は震災前に決まっていた。それがこの事態を予知するかのように曲目は「葬送曲」であった。何ということだろ。

 3月11日。妻と買い物に横浜そごうへ出かけた。黙祷の時間はデパートだねと話をした。その時を気にしながらエレベーターに乗り7階の中途まで来たときに「黙とう」と微かに館内のアナウンスの声を聞いたような気がして時計を見た。7階についたところで周りを見回すとご婦人1人が合掌していた。私夫婦も合掌した。近くに社員2人居たので「黙祷」放送を確認したところそうですの返事。しかし、社員は黙祷した形跡もなさそうで7階は京都産物の催事場でありわさわさしていた。放送後「ありがとうございました」などの放送はなかった。義務的周知と感じた。
 「黙とう」の時間を知らせるならばそれなりの準備と店員が一斉に「黙とう」をすべきであった。妻の友達からは外に居てサイレンがなったとのメールが届いた。何とも後味の悪い「横浜そごうデパート」の対応であった。



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