邦画ブラボー

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「トラベルヘルパー」:55歳からのハローライフから 第四話

2014年07月09日 | ●面白かったTVドラマ

毎週観ているドラマも第4話となりました。

 

小林薫が、独身のトラックドライバーを演じている。

昔はけっこう女にももてたけど、

気が付いたら老いを感じる年齢に達してしまっている。

独り暮らしの男が

ある日突然一目惚れ。

日常が一変してしまう。

 

自嘲的な独白をはさみながら

恋をしてしまった孤独な中年男が

失恋から立ち直って、新しい希望を見出すまでを

時々可笑しく 時々切なく 見せる。

 

古書店のおやじを演じる

麿赤児とのテンポの良い丁々発止の絡みは

小林薫の

熱い状況劇場時代!を思い出させてくれた。

 

いくつになってもLove is The Drug   

風呂場で

安田成美に絶縁を告げられた

小林が

「会いたい~~~!」と、

あられもなく

泣くシーンは哀れで涙を誘った。

 

このドラマシリーズって

役者の顔の老いをリアルに

映し出しますね。

肌の質感、

額に深く刻まれた皺もくっきりと。

 

あの風吹ジュンも例外ではなく

クマが残っている顔や疲れ切った表情を見せていたし

今回の

マドンナ役の安田成美ですら

普通のおばさんに見えた。

女優さんもコマーシャルや雑誌で見るのとは違う顔で撮られていて

味わい深いです。

テナーサックスが吠える!エンドロールも、シリアスなタッチで渋いし

他の話の主人公が、ちらっと登場する演出も洒落てる。

(今回はスーパーで原田美枝子が試食販売していた)

 

安田成美の言葉遣いがとってつけたようとか

初対面の男とこんなに気軽に

お茶飲みますか??とか

つっこむところは多々あったけど、

見応えのあるドラマだということは間違いない。

 

中高年の、老いへのとまどい、将来への不安、

希望がないまぜになったテーマは誰もが思い当たること。

原作者の村上龍も同年代なのですね。 

いろんな角度から、

老年にさしかかった主人公たちが

懸命に生きる希望を探そうとする姿を映し出す

ドラマも

あと一話となった。

 

次回はイッセー尾形と火野正平?楽しみにしてます!