団体で何台ものバス
に乗り
毎年恒例の行事に初参加する
山奥の施設に着くと
霧が少し出ていて
標高が高いと分かる
冷たい空気
私たちは、普段持つバッグ1つだけ
大広間に来ると
大勢の分の小さな台があり
座布団が敷いてある
これから食事か?
私:
番号も何もないんじゃ
どこに座っていいか分からないじゃんね
みんな周りに立って指示を待つ
*
ここでしばらく過ごす(何かの鍛錬)前に
まず、各素質ごとのグループ分けの
試験があると分かる
とても一方的、強制的な
逆らえない雰囲気
施設のスタッフは
ピラミッド型に統制されていて
それぞれの持ち場で働いている
同い年くらいの女性ばかり
木造の建物の前に来ると
上にいくつかの番号が振ってあり
自分でレヴェルを選んで受ける
私:これは身長?
質問しても黙っているスタッフ
自分たちでいろいろ推測して
皆、1番試験に受かりやすそうな
2つの部屋を選んだため
とても混んでいる
私は少し身長があるから
隣りの部屋でも大丈夫かもしれない
あんなに大勢で待つのはゴメンだ
隣りを選ぶと言うと
人当たりの良さそうなおじさんが喜ぶ
おじさん:ここにするのかね?
私:はい
木の扉を叩くと、鍵もなく開く
前の女性がもう試験を受けていて
子牛
を十頭ほど
幅1m×長さ数mほどの柵から
外へと追い出している
その後は大きめの牛の
角を引っ張って
逆側まで連れて来る
牛は抵抗するため
1人でやるには力が要り
腰を入れて必死な様子
すぐ私の番になり
40代くらいの女性スタッフが
「証明書を出してください」
私:証明書? 証明書・・・
出発前にそんなものを
配られたような・・・?
財布の中か?
いや、封筒の中の
いろんな紙を出す
中に見慣れない
神社のお札みたいな
A4サイズの紙が出てきて
分からないまま渡すと
受け取る女性スタッフ
出口のほうに周り
何の説明もなし
牛相手に私の赤いバッグだと
邪魔にならないだろうか?
さっきの様子だと
全身を使わなきゃムリかも
赤が刺激になって
興奮するかもしれないし
女性スタッフ:バッグは置いてください
扉が開けられて見ると
狭い柵の中にキツキツに
子牛が詰められていて
虚ろで疲れきった目が合った瞬間
心臓を掴まれたほどのショックで
モーレツな怒りにかわる
近くには女性スタッフと
少し離れた所に
試験を終えた人たちがいたが
大きな声で批判する
私:
こんなことしていいんですか?
毎回こんな試験のために
狭い所に押し込められて
糞尿にまみれて
人間のエゴですよ!
動物にも心があるんですよ!
ヒトと同じ命じゃないですか!
毎日、世話をしている方はどこです?
その人なら少しは分かるはずです
ここの管理人は誰なんです?
畜産の牛も同じです
オスなら、育てた挙句、されて
メスなら年中子どもを産ませて
狭い柵の中で搾乳機をつけたままで・・・
近くにいる女性スタッフは
黙ってうつむいている
きっと彼女たちもここで
強制的にやらされていて
文句も言えないのだろう
私:
あなたも毎日こんなことをして
本当は牛が可哀相だと思っているのでは?
私は周りに構わず言い散らかし
止まらなくなる
その激しい怒りのまま目が覚めた後も
興奮がしばらくおさまらなかった

毎年恒例の行事に初参加する
山奥の施設に着くと
霧が少し出ていて
標高が高いと分かる
冷たい空気
私たちは、普段持つバッグ1つだけ
大広間に来ると
大勢の分の小さな台があり
座布団が敷いてある
これから食事か?
私:
番号も何もないんじゃ
どこに座っていいか分からないじゃんね
みんな周りに立って指示を待つ
*
ここでしばらく過ごす(何かの鍛錬)前に
まず、各素質ごとのグループ分けの
試験があると分かる
とても一方的、強制的な
逆らえない雰囲気
施設のスタッフは
ピラミッド型に統制されていて
それぞれの持ち場で働いている
同い年くらいの女性ばかり
木造の建物の前に来ると
上にいくつかの番号が振ってあり
自分でレヴェルを選んで受ける
私:これは身長?
質問しても黙っているスタッフ
自分たちでいろいろ推測して
皆、1番試験に受かりやすそうな
2つの部屋を選んだため
とても混んでいる
私は少し身長があるから
隣りの部屋でも大丈夫かもしれない
あんなに大勢で待つのはゴメンだ
隣りを選ぶと言うと
人当たりの良さそうなおじさんが喜ぶ
おじさん:ここにするのかね?

私:はい
木の扉を叩くと、鍵もなく開く
前の女性がもう試験を受けていて
子牛

幅1m×長さ数mほどの柵から
外へと追い出している
その後は大きめの牛の
角を引っ張って
逆側まで連れて来る
牛は抵抗するため
1人でやるには力が要り
腰を入れて必死な様子

すぐ私の番になり
40代くらいの女性スタッフが
「証明書を出してください」
私:証明書? 証明書・・・
出発前にそんなものを
配られたような・・・?
財布の中か?
いや、封筒の中の
いろんな紙を出す
中に見慣れない
神社のお札みたいな
A4サイズの紙が出てきて
分からないまま渡すと
受け取る女性スタッフ
出口のほうに周り
何の説明もなし
牛相手に私の赤いバッグだと
邪魔にならないだろうか?
さっきの様子だと
全身を使わなきゃムリかも
赤が刺激になって
興奮するかもしれないし
女性スタッフ:バッグは置いてください
扉が開けられて見ると
狭い柵の中にキツキツに
子牛が詰められていて
虚ろで疲れきった目が合った瞬間
心臓を掴まれたほどのショックで
モーレツな怒りにかわる

近くには女性スタッフと
少し離れた所に
試験を終えた人たちがいたが
大きな声で批判する
私:
こんなことしていいんですか?
毎回こんな試験のために
狭い所に押し込められて
糞尿にまみれて
人間のエゴですよ!
動物にも心があるんですよ!
ヒトと同じ命じゃないですか!
毎日、世話をしている方はどこです?
その人なら少しは分かるはずです
ここの管理人は誰なんです?
畜産の牛も同じです
オスなら、育てた挙句、されて
メスなら年中子どもを産ませて
狭い柵の中で搾乳機をつけたままで・・・
近くにいる女性スタッフは
黙ってうつむいている
きっと彼女たちもここで
強制的にやらされていて
文句も言えないのだろう
私:
あなたも毎日こんなことをして
本当は牛が可哀相だと思っているのでは?
私は周りに構わず言い散らかし
止まらなくなる
その激しい怒りのまま目が覚めた後も
興奮がしばらくおさまらなかった