四畳半くらいの部屋
私と母は、知人の家族と
久々会う(実際は知らない人
母同士が喋っている間
私は、知人の息子2人の
相手をしている
小学校に上がる前くらいの歳で
双子のように似ている可愛い男の子を
撫でていると、2匹のもふもふな
小動物に変わり

毛並みの逆側に撫でると
茶色の下が白い毛なのが分かり
私:下は白いんだねー なんでー?
2人ともとてもなついてくれて
帰国の時間が来て
慌てて準備して隣りの
薄暗い部屋に行くと
名残惜しそうについてきて
私も寂しくなる
***
他の日本人観光客と一緒に
飛行場?までを足早に歩く
40~50代くらいの
ベテラン女性スタッフAが
テキパキと指示しているが
状況が尋常じゃない
内政が不安定な中東のような国で
周りの地元民の顔立ちは
アジアっぽい、浅黒く
背が低く、痩せて
目つきが鋭い男性ばかり
無事に出国できるかは
いちかばちか
周りの人々が皆
監視員に見える
実際そうなので
ちょっとでも不審な
動きは禁止される
あくまでさり気なく
かつ限りなく迅速に
行動することを求められる
昨夜、渡したプリントに
言葉の暗号が書いてあり
みんな覚えたというが
私:
私は子どもの相手などをしていて
全然時間がなかった
A:それは危険です
慌てて見ると
いろんな日本語が
ランダムな意味不明の
単語に入れ替えてあり
とても今からは覚えきれないし
こんな緊迫した
早足で歩いている状況では
余計に怪しまれそうだから
紙は服の中にしまう
A:もしなにかあっても責任はとれません
そうなったら
それが寿命なんだろうけど
拷問とか野蛮なやり方は
イヤだな・・・
広くて、全体が薄いベージュ色で
統一されたスッキリしたビルの中を
結構な距離歩いて
階段をのぼったり
いったん外に出たり
その間中、私はまた
なぜなぜ坊やになって
Aにいろいろ聞く
Aはこんな切羽詰った時に
面倒な客だと思ってるかもしれないが
これまで何度も危ない状況で
たくさんの人を運んだベテランで
私のような人も中にはいたのか
顔ひとつ変えずに
端的に答える
必要以上のことは言わないため
まだまだ疑問だらけなのを抑える
あたりをキョロキョロ見ることも出来ず
ずっと気を張ったまま
早足で歩きながら
隣りにいる母に
私:こんな紙覚えられないよねえ
などずっと文句たらたら
*
途中、日本人女性の好きそうな
いろんな花が雑に植えてある
透明で狭い部屋に入る
いろいろ咲いているが
ゆっくり楽しんで
見られるわけもない
花の名前もさっきの紙に
載っていたかも?
間違ったことも言えない
「キレイね」
とみんな当たり障りのないことを
小声で言いながら
そのまま真っ直ぐ進み
出口から出る
*
不穏な空気の中
ある所でいったん止まる
前は透明で大きな自動ドア
L字型の廊下の先を覗くと
薄暗い突き当たりに
人影が見えて
私はゆっくり壁に隠れる
その後、地元民の初老の男性ら
3人ほどが両腕を引っ張られながら
連行されて、すぐそばを通る
私たちの疑いをかぶって
本人たちも分かっている上での様子
まさか彼らは殺される?
そんな理不尽なことがあっていいのか?!
そこまでして観光するって・・・
頭が混乱したまま何も出来ず
またAについて
早足で前に進む
飛行機に乗ってしまえば
安全地帯だから
あともうすぐだが
まだまだ気は抜けない状況
私と母は、知人の家族と
久々会う(実際は知らない人
母同士が喋っている間
私は、知人の息子2人の
相手をしている
小学校に上がる前くらいの歳で
双子のように似ている可愛い男の子を
撫でていると、2匹のもふもふな
小動物に変わり


毛並みの逆側に撫でると
茶色の下が白い毛なのが分かり
私:下は白いんだねー なんでー?

2人ともとてもなついてくれて
帰国の時間が来て
慌てて準備して隣りの
薄暗い部屋に行くと
名残惜しそうについてきて
私も寂しくなる
***
他の日本人観光客と一緒に
飛行場?までを足早に歩く
40~50代くらいの
ベテラン女性スタッフAが
テキパキと指示しているが
状況が尋常じゃない
内政が不安定な中東のような国で
周りの地元民の顔立ちは
アジアっぽい、浅黒く
背が低く、痩せて
目つきが鋭い男性ばかり
無事に出国できるかは
いちかばちか
周りの人々が皆
監視員に見える
実際そうなので
ちょっとでも不審な
動きは禁止される
あくまでさり気なく
かつ限りなく迅速に
行動することを求められる
昨夜、渡したプリントに
言葉の暗号が書いてあり
みんな覚えたというが
私:
私は子どもの相手などをしていて
全然時間がなかった
A:それは危険です
慌てて見ると
いろんな日本語が
ランダムな意味不明の
単語に入れ替えてあり
とても今からは覚えきれないし
こんな緊迫した
早足で歩いている状況では
余計に怪しまれそうだから
紙は服の中にしまう
A:もしなにかあっても責任はとれません
そうなったら
それが寿命なんだろうけど
拷問とか野蛮なやり方は
イヤだな・・・
広くて、全体が薄いベージュ色で
統一されたスッキリしたビルの中を
結構な距離歩いて
階段をのぼったり
いったん外に出たり
その間中、私はまた
なぜなぜ坊やになって
Aにいろいろ聞く
Aはこんな切羽詰った時に
面倒な客だと思ってるかもしれないが
これまで何度も危ない状況で
たくさんの人を運んだベテランで
私のような人も中にはいたのか
顔ひとつ変えずに
端的に答える
必要以上のことは言わないため
まだまだ疑問だらけなのを抑える
あたりをキョロキョロ見ることも出来ず
ずっと気を張ったまま
早足で歩きながら
隣りにいる母に
私:こんな紙覚えられないよねえ
などずっと文句たらたら
*
途中、日本人女性の好きそうな
いろんな花が雑に植えてある
透明で狭い部屋に入る
いろいろ咲いているが
ゆっくり楽しんで
見られるわけもない
花の名前もさっきの紙に
載っていたかも?
間違ったことも言えない
「キレイね」
とみんな当たり障りのないことを
小声で言いながら
そのまま真っ直ぐ進み
出口から出る
*
不穏な空気の中
ある所でいったん止まる
前は透明で大きな自動ドア
L字型の廊下の先を覗くと
薄暗い突き当たりに
人影が見えて
私はゆっくり壁に隠れる
その後、地元民の初老の男性ら
3人ほどが両腕を引っ張られながら
連行されて、すぐそばを通る
私たちの疑いをかぶって
本人たちも分かっている上での様子
まさか彼らは殺される?
そんな理不尽なことがあっていいのか?!
そこまでして観光するって・・・
頭が混乱したまま何も出来ず
またAについて
早足で前に進む
飛行機に乗ってしまえば
安全地帯だから
あともうすぐだが
まだまだ気は抜けない状況