ロングドレス

昔住んでいたアパート。

２階の部屋でくつろいでいたら、
いきなり２０代くらいの男性が入ってきた。

黒い上下スーツで正装して
まるで自分の家のように
テキパキと動いて、ずっと無言。

兄の友人か？　遠い親戚か？
後ろ姿がゆづくんに似ている。

挨拶するタイミングもなく
私も無言のままで、
なぜか歯磨きを始めると、
なぜか青年も歯磨きし始める。


なんだか息が詰まるから
隣りの親の寝室に移動する。

押し入れや、壁に派手な服が
何着もかけられている。


外を見ようとしてカーテンをひくと、
夜だから何も見えず、カーテンを閉める。

窓に映った自分の姿がふと見えて
髪がびしょ濡れで、
前のほうには小さな泡の粒が
いっぱいついていることに気づき、

さっきもそのままだったのか！と
恥ずかしくなり、
くしゃくしゃと整えようと試みるが
どうにもならないから諦める。

首の後ろまでブラシで
磨いていることに気づいて
慌てて止める


父がやはり正装で入ってくる。

私「何かあったの？」
父「ピアノが・・・」

誰かの発表会か？
さっきの青年の？


父「いつからこーゆーの着なくなったんだろうなあ」

視線の先を見ると、
母親のものか、
白地に赤い花模様の
ロングドレスが吊るしてある。

私「お母さん？　コレを着て行く予定だったの？
　　で、何着て行ったの？」

なにかモゴモゴゆっていて
分からない。

まあ、昔は派手好きで、
今も赤とか好きだろうけど、
年齢的に相応なものを着るようにしているのか、
単に面倒になったのか・・・

【歯ブラシ】
歯を磨いているのはストレスをあらわします。不摂生な生活や健康状態に注意してください。
歯ブラシや歯の状態によって、体調の変化をあらわします。