一階洋間席 サー大工道具も買った。昔から日曜大工は趣味の一つだった。 まず10畳の居間と二階の7畳ほどの子供部屋がカーペット敷きなので、はぎ取り、床材を購入、板張りにした。次に居間と食堂の間仕切りがないため、柱を1本追加、化粧板で間仕切り、その裏側にお膳などを載せる棚を取り付け、客間から厨房が見えるため、化粧板で目隠しの壁を取り付けた。そば打ち場に棚を取り付け、そば包丁・切板・こま板・ふるいなどを置く棚を取り付けた。衛生上の決まりである厨房と客間の仕切りの「バッタり戸」も特殊な蝶つがいを購入し、取り付けた。 玄関上がり口の段が少々高いため、さらし縁風の上がり段を取り付けた。二階は中二階で7段で上がれるが、手すりが無いため、手すりを2本購入、両サイドに取り付けた。 また、盛り付け用のテーブルがないため、大きな合板材と細めの柱を購入、テーブルも作った。 約1ヶ月半かかった。できばえは上々でとても素人作りとは思えない。筋肉痛が心地よかった。 ひょっとすると私は大工の才能が有ったのかも・・・ ちなみに写真の床と黒い壁は「現代の名工 湯川修」作です。 サー次は庭作りだ{続}
二階個室席 私が考えた最初のイメージ像は、こんもりとした森の中、竹林の中にただずむ小さなそば屋・・・であった。 音楽もなにもいらない。木々のざわめきが心地よい、孟宗竹の葉のすれあう音が世のわずらわしさを忘れさせてくれる・・・そんな中で美味しいそばをお出しする・・・ 本気でそんな事を一生懸命考えていた。 すばらしい場所を数箇所みつけ、設計図を書き、資金計画を立て、収支計画を練り・・・ しかし、世の中はそう甘くなかった。かなりの投資額になり、計画変更。いろいろ検討の結果、自宅でやろうという結論となった。 第二の職場の建設会社を60才で退職。開店計画までにあと1年間。よし極力自分でできる事は自分で・・・手作りそば屋にしよう・・・。 電動のこぎり、電動かんな、電動ドライバーなどを買い込み、毎日朝から夜まで大工仕事が始まった。 {続}
玄関 サーどうゆうお店にするか?そば屋にも色々ある。国道沿いの昼食などを取るそば屋。人の集まる街中のちょっとおしゃれなそば屋、そして店の片隅で酒を一献傾けながら、そばをすする人がいそうな、こじんまりとした、しょうしゃなそば屋、なんでもあるそば屋(これはそば屋とは言わないか・・)。 店をやる人がどのような想いを描き、目的を持ってスタートしたか・・・である。 それぞれ店質により想いは違う。 私が想い描くそば屋。退職後の私の理想の生き方。それは無理をせず、好きな事を、そしてそれを喜んでくれる人がいる・・・ キーワードは一人でモクモクでなく、自分のしていることを喜んでくれる、意見してくれる・・・ 他の人とそんな係わり合いを持ちながら退職後を生きていけたら最高だ・・・ 「生きて生きる」ということであった。 ゆっくり食事ができる、お友達、ご家族でお話を楽しみながら食事ができる・・・そんなお店にしよう。 {続}