ここのところ朝から晩まで、学生のレポートの採点に取り組んでいます。
作業そのものはかなり大変なのですが、うれしい感想がいろいろあって、楽しくなってきます。
例えばこういうのがありました(2年女)。
私にとって仏教はとても遠い存在のものでした。
具体的なことは何も知らなく、ただ漠然としたものでした。
しかし、この講義を取り、こんなに身近にあって、私たちでも気軽に始めることができるんだと思いました。
前期から引き続き、この世界のものは私とつながっている、宇宙でさえも私とつながっている、すべて私でもあるということは、この唯識の考えなんだとようやく分かりました。
極めるためにはなかなか大変だとは思いますが、始めるのは本当に気軽にできると思います。
「始めよう」、そう思えば“資糧位”なのです。
布施の「無財の七施」は私でも始められることです。
自分の名前のように(蒔○といいます)、私の心に悟りの種を蒔くことができるようになりたいと思いました。
「無財の七施」とは、「眼施(げんせ)」:やさしい眼で人を見ること、「和顔施(わげんせ)」:やさしい笑顔を見せること、「言辞施(ごんじせ)」:やさしい言葉をかけること、「身施(しんせ)」:体を使ってできる人助け、「床座施(しょうざせ)」:席をゆずること、「心施(しんせ)」:心で思うこと、「房舎施(ぼうしゃせ)」:宿をお貸しすること、の7つです。
これなら、財産がなくても気持ちさえあれば、誰でも気軽に始められますね。
「すべてのものはつながっている」という授業を受けて、たくさんの学生が、そういうやさしい気持ちになってくれました。
そしてこの学生のように、気軽に仏教の実践を始めようと思ってくれた子たちも少なくありません。
いろいろいやなことの多い時代に、ささやかですが心が温かくなる、うれしい話ではありませんか。

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講演いただくテーマが、こういう問題のようですので、楽しみにしています。
私は、こういう実際の成果を日本中の仏教関係者のみなさんに参考にしていただきたいと願っています。
そして、日本人全体が自分たちの伝統精神の核としての仏教を再発見するための仕事を一緒にやっていただきたいのです。
もちろん私の仏教理解がまちがっているとお考えで協力していただけないという場合は仕方がありませんが。
自己の課題としても取り組んでいきたいと思います!
日本中の若者が、仏教の再発見に共感し、、はじめようという気持ちを起こして、無財の七施を行動に移せば、日本は息を吹き返すかもしれませんね!
教えを受け入れられた人が偉い!!!
日本のこころが聞えるようです。
ウスイツカサ