思惟石

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【読書メモ】2008年7月

2018-05-21 10:35:49 | 【読書メモ】2008年
<2008年7月>
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。


『少女七竈と七人の可愛そうな大人』桜庭一樹
もっと暗い話かと思っていたので、結構かるく楽しく読めた。
七竈は自分が呪っているほど美しすぎないんじゃなかろうかと、
読者が読んでるうちに思えるように計算さてれるのかも。

(「たいへん遺憾ながら、美しく生まれついてしまった」という
 ちょっと変な美少女七竈(ななかまど)と
 その友人のやっぱりちょっと変な美少年雪風と
 その他奇人変人のお話しです。
 さすが桜庭一樹と言った感じに、全員、ちょっと変。
 ちょっと愛しい。けっこうおもしろい。
 ちなみに読書メモを整理する以前の2006年に
 『赤朽葉家の伝説』を読んでいます。
 桜庭作品の中ではこれが最もおもしろいと思う)


『熊を放つ』ジョン・アーヴィング
村上春樹訳だったので読んだんですが、
良さがいまいち分からなかった。
読みやすかったけど、動物園偵察の章がもったりしてたな。

(『ガープの世界』『ホテル・ニューハンプシャー』でおなじみ(らしい)
 アーヴィングのデビュー作です。
 大学生のジギーとグラフがウィーンで出会い、
 バイクに乗って旅をする青春?青臭い?小説。
 上下巻で結構なページ数があります。
 途中で放り出さなかった自分を誉めたい)


『アラビアの夜の種族』古川日出男
既存の物語の邦訳という体裁で作っている完全なオリジナル。
こんだけのスケールを一人の作家が書けるものか。すごい。
めちゃくちゃボリュームがあったけど、それでいいんだと思う。
全編通して楽しめた。
楽しかった!

(これはホントに傑作!おもしろかった!
 読んでいた数日間の多幸感!!!)


『わが心臓の痛み』マイクル・コナリー
元FBI捜査官が犯罪捜査に乗り出す、という話。
主人公の隣人が松本清張の『砂の器』
(英語版だと『今西刑事調査す』とかいう題名になってた)
を読んでいるのが良かった。

(主人公は心臓移植手術を受けてFBIを引退したマッケイレブ。
 私のポンコツ脳内で、ボッシュ・シリーズのボッシュ刑事と
 記憶が混同されていました。
 ちなみにボッシュ・シリーズにも登場します)

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