<読書メモ 2011年3月 ①>
カッコ内は、2019年現在の補足コメントです。
『遠野夢詩人 -佐々木喜善と柳田国男-』三好京三
柳田國男『遠野物語』の語り部・佐々木喜善の物語。
語り部の存在に想いを馳せたことなどなかったので、新鮮だった。
(直木賞作家・三好京三による評伝小説。
主人公の佐々木喜善(ささききぜん)は、実在の人物でもあります。
岩手の裕福な家庭に生まれ、近在の民話や伝承を収集した研究家。
有名すぎる『遠野物語』の冒頭が、以下。
この話はすべで遠野の人佐々木鏡石君より聞きたり。
ここで「語り部」として紹介されてしまったおかげで、
遠野に住む「地元の誰かさん」というイメージの佐々木喜善。
ですが、本人は小説家を目指しており、いくつか著作も残しているようで。
「語り部」として執筆者として民間伝承を残す自分と、
文学を志す想いとの葛藤と、柳田國男への複雑な想い。
なかなかおもしろい話しです。
ちなみに佐々木氏は、柳田國男の『遠野物語』を読んだ際に
方言の土臭さが無くなったと感じたそうで、
訛りや独特の言葉遣いをそのまま描こうと試みた
『聴耳草紙』という 話集を刊行しています。
ちなみにちなみに童話繋がりで宮沢賢治とも交流があったそうです。
こういうおもしろい人を知れる読書は楽しいな)
カッコ内は、2019年現在の補足コメントです。
『遠野夢詩人 -佐々木喜善と柳田国男-』三好京三
柳田國男『遠野物語』の語り部・佐々木喜善の物語。
語り部の存在に想いを馳せたことなどなかったので、新鮮だった。
(直木賞作家・三好京三による評伝小説。
主人公の佐々木喜善(ささききぜん)は、実在の人物でもあります。
岩手の裕福な家庭に生まれ、近在の民話や伝承を収集した研究家。
有名すぎる『遠野物語』の冒頭が、以下。
この話はすべで遠野の人佐々木鏡石君より聞きたり。
ここで「語り部」として紹介されてしまったおかげで、
遠野に住む「地元の誰かさん」というイメージの佐々木喜善。
ですが、本人は小説家を目指しており、いくつか著作も残しているようで。
「語り部」として執筆者として民間伝承を残す自分と、
文学を志す想いとの葛藤と、柳田國男への複雑な想い。
なかなかおもしろい話しです。
ちなみに佐々木氏は、柳田國男の『遠野物語』を読んだ際に
方言の土臭さが無くなったと感じたそうで、
訛りや独特の言葉遣いをそのまま描こうと試みた
『聴耳草紙』という 話集を刊行しています。
ちなみにちなみに童話繋がりで宮沢賢治とも交流があったそうです。
こういうおもしろい人を知れる読書は楽しいな)