思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

佐藤亜紀『鏡の影』

2017-08-30 12:05:07 | 日記
読者の持つ知識量で楽しみ方が変わると言われている
佐藤亜紀作品。

私は中世とか宗教とか一般教養とか、
疎いというかすっからかんに近いレベルですが
佐藤亜紀作品は面白いと思うし大好きです。

文章が上手いですよね。
濃厚なのに軽快で、読んでいて楽しい。次を読みたくなる。
もっと教養を身につけて深く読み込めたらとは思いますが。
私の成長を待っていたらいつまで経っても読めないからな!

ちなみに初めて読んだのが『ミノタウロス』で、
ものすごく衝撃を受けて
間髪入れず『バルタザールの遍歴』を読んだのでした。
作者のデビュー作で、執筆当時28歳だったとか。
私も読んだ当時、28歳でした。
別の意味でも衝撃……。

私、細部の意味とか全然読み解けなかったよ、
歴史的背景とか文化的背景もまったく知識ないよ、
そんな私と同い年の人間が作者ですかそうですか……。

まあ、そんなことで絶望してたら生きていけませんから。
それはさておいて、浮気型の私にしては珍しく立て続けに
『天使』『戦争の法』『1809』『激しく、速やかな死』を読みました。

『天使』の続編の『雲雀』はですね、未読です。
なんか、もったいなくて。
仕事とか何かでがんばったときに
ご褒美に読もうと思ったまま、
未だに大事にしまいこんでいるのです。

大事にしまいこみすぎてすっかり失念し、
今回、久しぶりに佐藤作品を読もうと思って
『鏡の影』を手に取った次第です。

私は、どんぐりを埋めた場所を忘れる栗鼠に
親近感を覚えるタイプです。
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仕事疲れ

2017-08-29 16:32:10 | 日記
なんだか最近、忙しい。

仕事がバタバタと忙しくなると、
通勤読書のペースも落ちます。
電車の中でも、仕事のあれこれに気がとられて
集中しにくくなるんですよね…。

新人のころよりは、自分の中で
仕事の優先順位付けができたり
作業ペースの暗算をして「いま悩むことではない」と
気持ちの切り替えが柔軟にできるようになりましたが。

あと、電車の中やら夢の中やらで悩んでも
仕事は進まない。
真理である。

とは言え、やっぱり気が散って
読書どころじゃないわ…。
というときは、スマホアプリで数独やってます。
あと、ひたすら合計を10にするという計算アプリ。
ふふふ、我ながら無趣味だぜ…。

そういうえば「週末の予定」を聞かれるのは
別に良いんですが、
(だいたい、お酒を飲んでいる)
「休暇の予定」を聞かれると、途端にぐぬぅとなります。
無趣味の極みみたいな人生なもんで。

新婚の後輩が、来週のハワイ旅行に向けて
仕事がんばります!って爽やかに言ってます。
私はね、久しぶりに読む佐藤亜紀(好き)の未読作
『鏡の影』が待ってるので、仕事がんばるよ!
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おやふこ通りの思い出

2017-08-21 16:57:43 | 日記
地元は海無し県の田舎街なのですが、
街のメインロードは「銀座通り商店街」という名でした。
私が子どものころにはすでに、商店街という存在に
寂しい風が吹き始めていましたが。

子どものころは、自分が住んでいる世界がすべてですから、
テレビで東京の「銀座」という街が出てきても
あ、同じ名前だ~、偶然だ~
なんてことを呑気に思っていました。

そんな銀座通り商店街の枝道に、
「おやふこ通り」と呼ばれる路地がありました。

あまり深く考えたことなかったのですが、
これ、「親不孝通り」なんですね。
私が子どものころにはすでにメインの商店街がさびれ始めていましたが、
おやふこ通りには古めかしいスナックが数軒あって
なんとも言えず淫靡な雰囲気のある暗い路地でした。
今はもう、何も残っていないようです。

「親不孝通り」は、
そこそこ成長して、おもしろい名前を付けるものだなと
我が田舎街ながらに感心していたのですが、
そこそこ大人になって、銀座通り同様にオリジナルではないと
重ねて知った次第です。
元は福岡?横浜?しっかりした歴史がありそうじゃないですか。
ははあ。

特産品も何もない私の出身地らしくて、良いと思います。
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