思惟石

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『フランキスシュタイン ある愛の物語』 愛はどこだ

2023-01-17 10:41:20 | 日記
『フランキスシュタイン ある愛の物語』
ジャネット・ウィンターソン
木原善彦:訳

トランス文学(複数の時間や場所が往還する)ではあるけれど、
基本は過去と未来(現代?)の物語が交互に語られます。

過去は、
『フランケンシュタイン』が書かれた時代のエピソード。
作者であるメアリー・シェリーの視点で描かれる。

未来(今よりちょっと先かな?)は、
AIや人工生命、トランスジェンダー、トランスヒューマン等が
モチーフとなる5人のエピソード。

ちょっと、登場人物の人間性が掴みにくくて
(特に現代パートの語り手ライ・シェリー)、
この人の情報もうちょっとないですか?と思ってしまった。

過去パートは、史実程度は知っていたので既視感あり、
(1816年夏、ディオダディ荘で、バイロン卿主導の元
小説「フランケンシュタイン」と「吸血鬼」が誕生した
有名すぎるエピソード)
あまり深掘りしないかと思ったら、
意外とメアリーの人生と内面をがっつり描いていて、
あ、そこは掘るのね?っと。

おろおろしながら、とはいえつまずくこともなく
読み切りました。
あまり「愛」が見つからなかったのだけど、
「生命」とは?「性」とは?は考えさせられました。

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