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思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

【読書メモ】2013年12月 ②

2020-09-18 10:07:39 | 【読書メモ】2013年
<読書メモ 2013年12月 ②>


『空飛ぶタイヤ』池井戸潤
まったく期待してなかったけど、すごく面白かった!
作者に申し訳ない!
銀行内部の人間関係やパワーバランスが超面白い。
ホープ自動車内部よりも描写がリアル!と思ったら、
作者、やはり銀行には勤務経験有とのこと。
勧善懲悪までの引っ張り方がうますぎて、
早く最後まで読まなくちゃ!と久しぶりに焦らされた本。
半沢直樹も読もう。


『絶叫城殺人事件』有栖川有栖



(以下、ネタバレの感想ですよ!)



絶叫城はどんな城かなーと思ったらゲームのタイトルでした。
というのはうまいと思う。
が、空き瓶投げたら自殺者に当たったよ、というのは
トリックでもなんでもないぞ。
と思ったら実際にそういう事故もあったらしいね!
だからと言って、やはりトリックではないな!


『猫は忘れない』東直己(あずまなおみ)
ススキノ探偵シリーズの12作目とのこと。
ホントは第一作から読みたかったが、
人気があるみたいで図書館ではお目にかかれない。
主人公の「俺」は50代のおっさん。
ハードボイルドっぽいけど、そんなにアクションに強くないし、
なんとなく事件に流されているし、特に推理を見せるわけでもない。
でも読みやすくておもしろい。
ただ、酒を飲み過ぎ。禁酒中なので胃にもたれる。


『旅うなぎ』和田はつ子
料理人季蔵捕物控の第5弾とのこと。
今までの流れを知らないが、「隠れ者」という裏の顔の割に
何もしないで事件が勝手に解決するなあ…という印象。
最後の黒幕の成敗のしかたも、もうちょっといい方法あるだろ。
気を失わせて濡れ布巾って、みみっちいな。


『影踏み』横山秀夫
ノビ師の主人公の頭の中には
無理心中で焼け死んだ双子の弟が棲みついていて…
という設定が横山作品ぽくなくて、まず予想外。
ついでに、短編集ってことも予想外。
思ってたんと違う、という感想。
いや、面白く読みましたけど。


『人格転移の殺人』西澤保彦
人格転移装置というトンデモ設定が大前提のミステリ。
という変わり種。
面白かった。
好感を持てる人物がひとりもいなかったが、
ほぼ全滅ものということで成る程。
当たり外れのある作家ぽいけど、
出世作と言われている「七回死んだ男」は読んでおこうと思う。
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【読書メモ】2013年12月 ①

2020-09-15 11:36:09 | 【読書メモ】2013年
<読書メモ 2013年12月 ①>



『ダリの繭』有栖川有栖
探偵と助手が相変わらず仲良いなあ、という感想。


『異邦の騎士』島田荘司



(以下、ネタバレの感想ですよ!)



石岡くんと御手洗の出会いの話。
こんなに簡単に人の記憶ってコントロールできるかなあ
という根本的な疑問は残るが、
壮大な仕掛けはおもしろかった。


『あんじゅう』宮部みゆき
変わり百物語の続編。
前作のような人の心の闇が魔物を生む、
という話ではなく、
ふつーにあやかし出てんじゃん!
というツッコミを入れたい。


『鎌倉河岸捕物控 道場破り』佐伯泰英
飽きてきた。


『おまえさん』宮部みゆき
ぼんくら、日暮らしの続編というか、同シリーズ。
美男美女が出すぎだなあ。
容姿至上主義なのかと勘繰ってしまうほど描写がしつこい。
慎之助や淳三郎など味のあるキャラクターも続々と出てきたので、
このシリーズさらに続くのかなという印象もある。
人と人との関わりが面白く読めた。


『シリウスの道』藤原伊織
マーケの白石部長は、たぶん、白土さんじゃないかな。


『ロマンス小説の七日間』三浦しをん
三浦しをんの書く恋愛モノって、
なんとなく読みにくい…。
でも初期作品の軽いトーンは嫌いじゃない。


『とにかくうちに帰ります』津村記久子
OLが主人公の「職場の作法」と、
豪雨の日に歩いて帰る「とにかくうちに帰ります」。
「職場の作法」のシリーズがすごく良い。
ペリカーノジュニアがいつの間にか紛失してるとか、
誰も注目しないスポーツ選手について滔々と語るとか、
ネタの細かさが絶妙に良い。
浄之内さんおもしろい。
「帰ります」の方は、バツイチサラリーマンと少年のコンビは
いらなかったのではなかろうか。
OLとオニキリくんとコンビニでいいと思う。
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【読書メモ】2013年11月

2020-09-08 09:28:36 | 【読書メモ】2013年
<読書メモ 2013年11月>


『鎌倉河岸捕物控 下駄貫の死』佐伯泰英
下駄貫あっさり死んだなあ。


『乱鴉の島(らんあのしま)』有栖川有栖
とても面白く読めた長編だったけれど、
偶然の出会いを重ね過ぎではなかろうか。。。
あと、若者が32歳前後に密集する意味はよくわからない。
もう少しバラけてても良かったのでは。


『おそろし』宮部みゆき
解説に「やさしい怪談」とか書いてあったけれど、
まったくやさしくない。怖い。
人の心の襞にある闇を書くのがうまいなあと思う。
彼岸花の間に見える顔とか。


『ぐうーの音』大田垣晴子
(メモなし。)


『ポートレイト・イン・ジャズ』村上春樹・和田誠
(メモなし。)
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【読書メモ】2013年10月 ②

2020-09-02 10:15:05 | 【読書メモ】2013年
<読書メモ 2013年10月 ②>


『マレー鉄道の謎』有栖川有栖
ホント仲良いな、この二人。
密室は三毛猫ホームズを思い出させるトリックだし、
というか密室にする理由がちょっと弱いし、
大龍に罪を着せるのも弱いのだけど、
長編として楽しく読めた。
「おい思春期」とか「寝たまま大阪連れてけ」とか、
かわいいセリフが多いな。


『斜め屋敷の犯罪 改訂完全版』島田荘司
探偵が出てくるまで長かったなあ。
屋敷がヘンテコなのはトリックに必要かもしれないが、
そこから出発して考えても答えにたどり着けない。
でもヒントは随所にある。
おもしろかった。


『高原のフーダニット』有栖川有栖
ミステリ夢十夜は、ミステリではないな。


『ブラフマンの埋葬』小川洋子
ブラフマンはどういう動物だったのだろう。
「僕」が「雑貨屋の娘」を優先した途端に死ぬって、
寓意を超えて悪意を感じるけれど、
大事にできるものはひとつということなんだろうか。


『村上春樹雑文集』村上春樹
ぜんぜん雑文じゃない。神文。


『御手洗潔のメロディ』島田荘司
マイルス・デイビスとかシュワちゃんとか、出さなくていいのに。
イロモノ企画の短編は冗長だと思った。


『人形のBWH』丸谷才一
ミシュランへの酷評は、言いすぎじゃないかと思ったけれど、
『大人の週末』の文章との比較を見たら納得せざるを得なかった。
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【読書メモ】2013年10月 ①

2020-08-28 16:12:35 | 【読書メモ】2013年
<読書メモ 2013年10月 ①>

『鎌倉河岸捕物控 古町殺し』佐伯泰英
後半は主題の古町殺しが数章つづいて、一気に読めた。
下駄貫の死亡フラグが半端ない。


『英国庭園の謎』有栖川有栖
編集者がアレだったりエッセイストが殺されたり、
文筆家が事件に巻き込まれすぎではなかろうか。
あと、表題作、あんな理由で人を殺さないと思う。


『青い雨傘』丸谷才一
ぶらんこの話しがおもしろかった。
鞦韆、秋干(しゅうせん)とも書くのに、春の季語。
古くは中国の良家の女性が春に乗って遊んだから。
ふらここ、とも言う。
決闘の定番も面白かった。
場所や時間など。早朝にやるものなんだな〜。
犬や猫が原因で決闘して死んだ人もいたとか。
一方で愛憎劇での決闘は少なかったとか。
いいのかそれで。


『対岸の彼女』角田光代
ちっちゃい話をうじうじと…という感想。
結局、家庭環境の恵まれた順に、下から搾取しているとしか思えない。
あと小夜子は何も解決してない。
多分、別れた方がいい。


『鎌倉河岸捕物控 引札屋おもん』佐伯泰英
鎌倉河岸の6。
今回の軸はおもんに惚れこんじゃった清蔵。
おもんが悪女とかでなく、逆に良い女なので困ったもんだ、
という話しだけど、軸にするには弱いのでは。
ぐるっと一周ひねってなにも無い、という感じの巻。


『御手洗潔のダンス』島田荘司
初期の短編集。
浅草や横浜馬車道が舞台だったりして、
<御手洗シリーズ>の世界観に溢れている。
最初に読んだのが『ネジ式ザゼツキー』なので、
元々はこういう設定だったのかー。と。
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