思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

おいなり考

2015-02-27 10:37:44 | 日記
アメリカではおいなりさんのことを
フットボールライスと言うことがあるそうです。
(INARIでもわかる人はわかるらしい。
 というか、おいなりさん知らない人にはどう言おうが通じない)

形状としてはラグビーボールライスでも良さそうですが
アメフトの方が人気のあるスポーツなので
フットボールライスになったとかなんとかむにゃむにゃ。
(出典の記憶が曖昧)

おいなりさんって、そもそもは
米俵のカタチを模しているらしいので
ストローライスバッグライスと言っては如何か。
如何か、じゃないけどな。
全然わからないし。
ライスが二回出てくるし。

近ごろデパ地下とかエキナカとかの
おしゃれ和総菜屋さんでは
閉じてないおいなりさんが流行りみたいです。
上がオープンになっていて、
酢飯の上に高菜とかイクラとか錦糸卵とかが
かわいく盛られているのです。
米俵というよりも、お寿司の軍艦みたいな。
軍艦だとバトルシップライスですかね。
強そうです。
しかし美味しそうではない。

どうでもいいのですが、
私の実家で母が言う「今夜はお寿司よ」とは、
太巻き(干瓢、キュウリ、卵、桜でんぶのみ)と
おいなりさん(酢飯に胡麻を混ぜ込んだだけ)のことでした。
こんなに心躍らない寿司も珍しいんじゃないかと。
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西澤保彦ブーム(私の中で)。

2015-02-24 11:32:36 | 日記
西澤保彦おもしろいよおもしろい。

一年前まで名前も寡聞にして存じませんでした。
なにかの書評で北村薫が「トンデモミステリ」という表現で
おススメしていたのを目にして、
興味を持って読み始めました。

おもしろいぞこの人。

人間の根底に溜まりがちなドロッとした
葛藤や懊悩や達観やらの描写がうまいと思います。

そんな諸々のドロドロを抱えて、
救い難い猟奇犯罪を犯すブラックな作品と、
いろいろ抱えつつ飄々としたキャラクターが活きている
作品とあって、なかなか幅広い店構えです。
私は後者の方が好きですが。

多産型の作家なので評価が別れるようですが
個人的に良かったのは
「彼女が死んだ日」
「麦酒の家の冒険」
「七回死んだ男」
ですかね。

要するに、私は隠居系男子の一人称が好きなんですね。

(でもタックシリーズは「子羊たちの聖夜」までですね。
彼らには酒飲んでロジックゲームだけしていて頂きたかった。
自己との折り合いをつけられず悶々としたものを抱えつつ、
ただひたすら友人と飲んでしゃべって、
という状況が良かったんだよなあ、というのはひとりごとです)

「収穫祭」くらいエグくなると私はちとツライです。
「聯愁殺」はそこそこ楽しめました。
そういえばこの作家さんの作品は
隠居系男子に加えて、トンデモ女子がよく出ます。
なにか女性にツライ過去でもお持ちでしょうか。

チョーモンインシリーズはあまり肌に合わないのですが、
これは表紙が悪い。
ああいうマンガっぽい絵をなぜつけちゃうかな。
まったくもって余計なお世話です。

作品としてはイチオシではないですがニオシくらいの
「瞬間移動死体」
のナマケモノのくせに恋愛したり結婚したり
殺人に踏み切ろうとしたりする
主人公の心理描写はとても面白いです。
最初は無理があるだろ!って思ってましたが、
読み進めるうちに、そういう心の動きってあるなあ、と。

あと全くおススメではないけど
「パズラー」(ノンシリーズ短編集)所収「蓮華の花」
の成功した作家とその母親の葛藤の描写もよかった。
葛藤と言うほどの対立ではないのだけど、
その根底にたゆたっている互いの価値観の相入れなさが
妙に細かくてリアルです。
細かすぎて、他人におススメするのもアレですが。

イタイ青春一人称が一辺倒な感じの米澤氏は
是非とも西澤作品を見習うといいと思います。
もしくは梶龍雄だな(しつこい)。

というか、西澤氏は賞に縁遠い作家さんなんですね。
なんでだろう。
おもしろいのに。
直木賞くらいくれればいいのに。
染色家の文章をそのままコピペするような作家にすら
差し上げちゃう賞なんですから、
けちけちせずにくれればいいのに。

もしくは本屋大賞にいかがでしょう。
これはおススメですよ。
なぜなら前述した通り、多産型の作家さんですから。
西澤氏ひとりでコーナーつくれますよ。
色んな出版社さんで出しているので
版元さんもうはうはですよ。
自分で書いてても良いアイデアだなと思います。
ぜひ!
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