思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

私はSFが好きなのだろうか論

2018-08-28 13:53:59 | 日記
ここ数年、良い!と思った本が
ジャンルとしてはSFに分類されていることが多いのですが。

私、SF好きなのかな……。

と、自分で思ったことは一度も無いのですが、
読書メモを見返すと、そういう傾向があるような。
ないような。

少なくともSF作品がもれなく好きというわけではないはず。
合わないものは読了すらできないし……。

よし、整理してみよう。

ネットでよくある「SFおすすめランキング」みたいな記事で
頻出する作品を、勝手に好みで分類してみました。
その中でも、主に、海外名作(古典)と言われる作品を
ピックアップするようにしました。新作とかキリがないので。
国内作品は、途中で放り出した『マルドゥック・スクランブル』を
ひとつの基準として置きましたが、他はジャンル分けが難しいのでスルー。
(『新世界より』や『虐殺器官』はSFなの……?
 そもそもSFの定義がわからなくなる……)

◇がポジティブ票、◆がネガティブ票です。

◇◇◇すごく良い!すごく好き!

『夏への扉』ハインライン
前向きな気分にもなれるし、何度でも読めます。訳も良い。

『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン
これもすごく良いですよね!
月がすっ飛んできたって、よくわかんないけど!
続編読んでないけど!

『銀河ヒッチハイク・ガイド』ダグラス・アダムス
これは良いですよ!すごく良い!
人に薦めたい!

『火星の人』アンディ・ウィアー
最近の本ですが、超絶おすすめ!ワトニーかっこいい!

『スペース金融道』宮内悠介
国内作品はスルー、と言いつつ、
おススメなのでここにちゃっかり入れます!


◇◇だいぶ好き

『鋼鉄都市』アシモフ
刑事のイライジャ・ベイリとロボットのコンビの話し。
ロボット三原則もミステリとしてもおもしろい。

『ハイペリオン』ダン・シモンズ
おとぎ話っぽさが好きでした。

『アルテミス』アンディ・ウィアー
一作目が良すぎってことです。


◇良いと思います

『アイ・ロボット』アシモフ
短編集。ドノヴァンとパウエルのコンビものが面白かった。
小尾芙佐訳の『夏への扉』が良かったので、
こちらも小尾芙佐訳『われはロボット』で読めば良かったかもしらん。

『リプレイ』ケン・グリムウッド
まあ、良いと思います。

『幼年期の終わり』クラーク

『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』チャールズ・ユウ


◆あんまり……

『月は無慈悲な夜の女王』ハインライン

『虎よ、虎よ!』アルフレッド・ベスター

『ハイペリオンの没落』ダン・シモンズ


◆◆途中でぶん投げた

『マルドゥック・スクランブル』


というわけで整理してみましたが、
男臭いのは好きではないようですが、
あまり自分の好みがわかりませんでした。

なんか、そういう診断アプリとかないのかな。
それってAmazonのおススメリストか。
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【読書メモ】2009年8月 ②

2018-08-27 14:11:16 | 【読書メモ】2009年
<読書メモ 2009年8月 ②>
佐藤亜紀作品に出会えた月です。
おめでとう私!
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。


『愛について語るときに我々の語ること 』レイモンド・カーヴァー
村上春樹 訳
(メモなし。
 カーヴァーの出世作でもある短編集。
 数ページ単位の短編が多いので、気ままに読むのに良い短編集です。
 読んだのは、中央公論新社から出版された村上春樹翻訳ライブラリーの一冊。
 村上春樹は大好きなんですが、それにしても、すごい叢書名である。
 ちなみにこの村上春樹ファンほいほいの叢書からは
 カーヴァ―の短編集『大聖堂』も出版されています。
 私がおもしろさを1ミリも理解できないケン・フォレット『大聖堂』とは
 別物ですもちろん)


『蕎麦ときしめん』 清水義範
(メモなし。
 パスティーシュ作品6編を収録した短編集。
 と、書いてみたものの、私は、パスティーシュってものを
 イマイチ理解しているわけではありません……。
 一応、「文体模写」というような意味のようですが、
 それはさておき、飄々とした設定のオモシロ短編集です。
 どれもふざけていて面白いのですが、表題作は
 作者(清水氏)が東京出身で名古屋在住の人物が書いた
 東京名古屋比較論(ほぼ名古屋の悪口)を発見し、収録した、
 という体裁です。名古屋の人には申し訳ないけど、おもしろいです。
 どれもこれも、そんな感じで、ふざけた感じの設定なのに
 なんか妙な説得感と納得感があります。
 カーヴァ―とは真逆な意味で、気ままに読むのに良い短編集です)


『ミノタウロス』 佐藤亜紀
すごい。衝撃的。
日本人女性が書いたとは思えない。
文章はとても読みやすいのだけど、内容が濃い。すごい。

(というわけで、これが初!佐藤亜紀作品ですね。
 おめでとう私!出会えてよかったね私!)


『切羽へ』井上荒野
(メモなし。
 第139回直木賞受賞(2008)。
 離島で平和に夫婦生活を送っている女主人公の
 モゾモゾした恋愛話しです。
 単行本の帯は「彼に惹かれてゆく、夫を愛しているのに――」だそうです。
 私が好まないタイプの小説+煽りですが、なぜ読んだのだろうか。
 図書館で借りたからだろうな)


『ゾウを消せ 天才マジシャンたちの黄金時代』ジム・ステインメイヤー
(メモなし。
 エンターテイメントとしてのマジック・ショーの歴史ドキュメント。
 フーディーニやロベールウーダンなど、
 名前を知ってるような、何をやったか知らないような……
 というマジシャンのエピソードなど、
 19世紀から20世紀にかけての有名マジシャンの人生がおもしろい。
 大型トリックの誕生秘話みたいなものも。
 マジック実用書ではないので、読んでもゾウは消せないけど)
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【読書メモ】2009年8月 ①

2018-08-24 17:23:37 | 【読書メモ】2009年
<読書メモ 2009年8月 ①>
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。


『私の男』桜庭一樹
(メモなし。
 第138回直木賞受賞(2008)。
 結婚を控えた主人公・花(はな)と婚約者、父との会食から始まり
 時を遡りながら物語がどんどん不穏な方向に進んでいく。
 どこまでの謎(というか隠された真実)があるのか、と思って、
 ぐいぐい引きこまれていきます。
 直木賞、文句無し!と言えますが、とはいえ
 私はこの作者なら『赤朽葉家の伝説』が一番良いと思う)


『怖い絵』中野京子
(メモなし。
 2009年6月に『怖い絵2』を読んでいるのですが。
 こんなにわかりやすいタイトルなのに、読む順番を間違えています…。
 まあ、どちらが先でもかまわない構成だし、おもしろいのですが。
 ティントレット『受胎告知』/ブリューゲル『絞首台の上のかささぎ』/
 ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』など海外名作絵画20点と、
 それにまつわるおもしろエピソードが書かれています。
 作者の世界史・宗教史の知識が半端ない上に、
 それらの知識を誰でも理解できちゃう、読みやすい文章がすばらしいのです。
 『怖い絵』シリーズの他にも絵画の解説本を多数出しています。
 どれもはずれ無し!読んで損無し!です!!
 いや、読破できてないけど…。はずれるわけがない!という人なのです!)


『村上ソングズ』村上春樹/和田誠
(メモなし。
 村上春樹氏が自分の好みで海外の名曲をセレクト、
 歌詞の翻訳と、曲にまつわるエッセーで構成されています。
 和田誠さんの挿絵もいっぱい。
 オリジナルの英語歌詞も載っているので勉強になります。
 私は音楽も英語も疎いですが……。
 まあ、それでも楽しく読めるし、音楽を聴きたくなる、という本です)


『カソウスキの行方』津村記久子
この人、好きだ。
女童貞の話しもおもしろかったけれど、
とりあえず「好き」って仮想するという発想も
すごくおもしろい。

(第138回芥川賞候補作(2008)。
 芥川賞受賞は『ポトスライムの舟』でした(第140回/2009)
 私はポトスライムの世界一周旅行よりも、
 カソウスキの「仮想“好き”」の方が好きです。
 こっちが芥川賞の方がいいじゃん!!!さっさとあげときなよ!!
 という津村記久子愛が炸裂してました2009年は。
 今も好きだけど。
 女童貞の話しは『キミは永遠にそいつらより若い』のことですね)


『作家の食卓』 コロナ・ブックス編集部
(メモなし。
 美食家・健啖家な作家の好んだ食卓を再現した写真、
 作家が好んだお店の紹介、料理や店にまつわる文章の再録、
 などなどで構成されている一冊。
 取り上げられている作家は、壇一雄、池波正太郎、開高健、
 森茉莉、幸田文などなど全20名)
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『泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部』孔明おもしろすぎ!

2018-08-17 21:12:56 | 日記
酒見賢一による孔明論『泣き虫弱虫諸葛孔明』です。
文春文庫から全四部で刊行されていますが、
それの第壱部をようやく読みました。

とりあえず、先に言うと、おもしろいです!
孔明、変人すぎ!!
でも、周りもみんな変人!

なるほど、三國志ってこういう話しだったのかあ……
と、しみじみ勘違いできると思います。
私はそう思いました。

基本的には、小説とエッセーのいいとこ取りな感じの
酒見賢一ならではと言った軽妙で人を食ったような文章で
孔明の人生をあれこれ解釈したり、仮定したり、ちゃかしたりしながら
ぐいぐい描いていくお話しです。

作者は、「三國志を読んだのは作家になって後のことだった」とか言ってますが
もうね、眉をびしょびしょにしてほしいくらいの眉唾です。
(第壱部の解説でも冒頭で触れられてますが)

読み始めた時期はさておき、作者、相当に資料を読み込んでます。
どうやら英語版三國志までけなげに読んでいるっぽい。
その上で、豪快に、解釈しつつ、ふざけてます。

司馬遼太郎のように「余談だが」と謙遜することもなく
ぐいぐいと地の文に「大丈夫か孔明よ」とか突っ込みまくる作者ですが、
なんだかんだで「資料はこんな感じですよ〜」「こういう解釈もありますよ〜」って感じで
「あんた相当読んでるだろ!!!」とこちらが突っ込みたくなるくらい
足腰がちゃんとした内容です。


ちなみに私はいわゆる『三國志』は読んでませんし、
横山光輝の漫画も、ゲームも、未経験なのです。
基礎知識がほぼ無い。
兄が持っていた『蒼天航路』を2巻くらいまで読んで、
辟易したのが唯一の三國志体験かもしれません。

そんな私でも三國志および孔明の基礎から応用まで
楽しく吸収できました。
ありがたい&おもしろいよ!
これを読んでおくと三國志マニアともそこそこ会話できるよ!
(むしろディープなファンはこういうのに対して怒るんですかね。
 アマゾンレビューで怒っている人がいたけど)

とにかく高評価な私ですが、
唯一、熱く文句をつけたいのは、
「ルビが少なすぎ!!!!」です。

三國志の基本情報が頭に入ってないので、
人名と地名は、もう少しケアしてほしい……。

この一点に於いても、作者(&編集者)は、
相当な三國志マニアだと思います。
ふつーは荀彧(じゅんいく)とか糜竺(びじく)とか
荊州(けいしゅう)とか沔水(べんすい)とか読めないから!
何回出ても読めないし覚えられないからな!!!ルビふれよ!!!
(しかし、普通にキーボード入力で変換できるのね……。
 でもね!絶対に!一般教養の範囲内じゃない!!)

なにはともあれ、おもしろいです。
孔明のみならず劉備も、もちろん関羽も張飛も、全員変人なんで、
もしかしてファンの人よりも初心者向けなのかもしれません。

少なくとも私は、三國志には変人しかいなくておもしろい!と思えて
幸せです!
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【読書メモ】2009年6月~7月 ⑥

2018-08-15 19:27:32 | 【読書メモ】2009年
<読書メモ 2009年6月~7月 ⑥>
これで2009年の6〜7月は終了です!
けっこう読んだな!
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。


『魂萌え!』桐野夏生
おもしろくて一気に読めたけど、もっと恐い話かと思ってた。

(夫が急死した未亡人・59歳・主婦の遅まきながらの成長記。
 亡き夫の愛人、成人した子どもたちとの確執や同居問題&相続問題、
 自分の恋愛と失恋、今更の世間の荒波……。
 まあ、新聞連載なので、怒涛の展開に継ぐ展開です。
 この作者の作品は『柔らかな頬』『OUT』を読んでいたので
 人間の一番ドロッとしたとこにとことん潜っていく作風だと思っており。
 『魂萌え!』は、この人にしてみたら「普通」の「どこにでもある」
 人間模様だったと思いました。
 いや、ぜんぜん「普通」じゃないし、「どこにでも」あったら困る内容だけど)



『エスケイプ/アブセント』絲山 秋子
エスケイプだけで良かったのでは。
この作者の中ではこれが一番いい。

(えらそうなこと言ってますが、
 この頃、結構、絲山秋子にハマってました。
 『エスケイプ』は活動家崩れの40歳・正臣の一人称による中篇。
 『アブセント』は正臣の双子の弟・和臣による短編です)


『まひるの月を追いかけて』恩田陸
あんまおもしろくなかった。

(北村薫とおーなり由子のコンビでつくった
 ほっこり可愛い感じの本の続編っぽいよね!
 (『月の砂漠をさばさばと』は名作ですよ)
 残念ながらこちらは恩田陸のモヤモヤ系ミステリーです。
 始まりは、失踪した義兄を探しに奈良へ旅立つ妹と、兄の恋人。
 あっという間にストーリーがフシギなことになり、
 終わりも不思議なことになります。あまり覚えてないけど)


『欠陥住宅物語』斎藤綾子
欠陥住宅は中盤以降にならないと出てこないんですが、
これはこれでおもしろいかと。ちょっと家族の愚痴が多いが。


『ペンギンの憂鬱』アンドレイ・クルコフ
ペンギン超かわいい。ソーニャもかわいい。
「窓からなにが見える?」「ふゆ!」って、かわいい。

(売れない作家と憂鬱症のペンギンと、幼い女の子がちょこっと、
 のお話しです。ソ連崩壊後のウクライナ首都キエフが舞台。
 なにはともあれ、読んでほしい佳作)
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