思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

読書メモ【2010年1月】

2018-10-27 09:42:07 | 【読書メモ】2010年
<読書メモ 2010年1月>
2冊!
少ない!!



『プリズム』 貫井徳郎
小学校の女性教師が殺害された事件を、生徒や愛人や同僚の視点から描く。
それぞれ真実は違う、というお話しですが、結局、謎は解明しないまま。
せめて一本、通してもよかったのでは。


『戦争の法』 佐藤亜紀
舞台は1975年にN***県で起きた分離独立、および社会主義国家の成立
(事実上のはソ連軍の占領)。多分、新潟。
東西冷戦の知識があるとさらに楽しめるのかと。ないけど。
「たかし」と「千秋」って、ネーミングがいいですね。
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【読書メモ】2009年12月

2018-10-25 08:07:26 | 【読書メモ】2009年
<読書メモ 2009年12月 >
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。

『天使』 佐藤亜紀
この人はホントにいいなあステキだなあと思う。
文章をそぎ落としすぎて分からない表現が多々あるけど、
それも魅力に感じられる。もう1回読みたい。
でも続編はもったいなくて読みたくない。

(もったいなさすぎて、続編の『雲雀』を8年も寝かせてしまいました…
 ちなみに『鏡の影』のあとに、勢いで読了しました。ごちそうさま)


『しゃべれどもしゃべれども』 佐藤多佳子
噺家のお話し。特筆すべき内容は無し。土曜8時のドラマみたい。

(こっちの佐藤さんには厳しいな…)


『鬼の跫音』 道尾秀介
(メモなし。
 ちょっと怖い連作短編集)


『奇想の図譜』 辻惟雄
(メモなし。
 『奇想の系譜』の続編?姉妹本?みたいなものだけど
 前著の方がおもしろいと思う。
 若冲とか白隠の話しはおもしろいです)


『逆説の日本史7 中世王権編 太平記と南北朝の謎』 井沢元彦
高師直が「領地が無いなら奪えばいいじゃない?」といった内容の
マリー・アントワネット的発言をしていたのがおもしろかった。
あと、室町は幕府だったと初めて知った。時代の名前だと思ってた。

(この頃、ようやく歴史っておもしろいと思い始めました。
 しかし室町幕府を認識していなかった20代の私、すごいな)


『孤島の鬼』 江戸川乱歩
(メモなし。
 明智小五郎は出ない、独立した長編ミステリです。
 主人公が大きな精神的ショックを受けて白髪になる、と言うあるある設定を
 有名にした小説とも言える。ちがうか。
 元ネタは黒岩涙香らしいです)
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北村薫『太宰治の辞書』良い文学探索

2018-10-23 20:06:10 | 日記
北村薫の「円紫さんと私シリーズ」の最新刊(実に16年ぶり!)である
『太宰治の辞書』を読みました。

なんとなく勢いで手に取ったので
シリーズをイチから復習する気力はなかったのですが
とりあえず『夜の蝉』をまず読み返しておきました。

なつかしいな…。

超絶美人の代名詞である姉の描写とか
学生(早稲田の第一文学部だと思われる)から見た都内の描写とか、
意外と時代を感じてしまった。

それはさておき、そんな女学生だった「私」も気づけば母親です。
息子さんは中学生です。でかい!

『夜の蝉』で、まだ見ぬ伴侶のことを「未来の旦那さま」なんて
抵抗なく言っていた彼女ですが、
ま、四十路になった現在では現実的に「連れ合い」と描写しております。
いや、これで恋愛経験ゼロのあの頃からブレずに
「旦那さま」とか言ってたら私は辛くで読めなかったけどね。

それは本題ではなく。

16年のブランクの間に、「私」だけでなく、
作者の心持ちも変化したのでしょう。

今作は、「日常の謎」フォーマットではなく
どちらかと言うと「私」による文学探索です。
すべてが、なんていうのかな、リアルな資料を作家はどう作品にするのか
というテーマになっていると思います。
良きにつけ悪しきにつけ。


『花火』は、ピエール・ロチの『日本印象記』をベースにした
芥川龍之介の短編『舞踏会』のはなし。

『女生徒』は、タイトル通り。
有明淑の日記をベースにした太宰治の『女生徒』のはなし。

『太宰治の辞書』は、
あの有名すぎる一説「生まれてすみません」の元ネタを巡るはなし。
だけではないけど。まあ、軸は、そこ。

そしてシリーズの探偵役である円紫さんは『太宰治の辞書』まで登場しません。
キレのある推理もありません。
この一冊は、とにかく「私」の文学探索に尽きるお話しと言えます。

にしても、作者は本当に本読みですよね。。。
これを読むと、うっかり「趣味は読書です」なんて言えない。

そして余談ですが、私は収録作『白い朝』という短編が
初読ではなかったのです。
どこかで読んだぞ!これ!!
と、いきなり文学探索のお題が!
巻末の初出は『鮎川哲也と十三の謎 '90』ですが
鮎川哲也関連の本は私は読んだことはないはず。
うーむ。
探偵の血が騒ぐ!
と思ったらあとがきに『紙魚家崩壊』に再録されていたって
書いてあったわ。それだわ。読んだわ。

というわけで私の探偵業は一瞬で終了しました。
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【読書メモ】2009年11月 

2018-10-15 16:43:56 | 【読書メモ】2009年
<読書メモ 2009年11月 >
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。

『神様』川上弘美
305号室に住む熊に誘われてピクニック。ステキ。デビュー作。


『R.P.G』宮部みゆき
(メモなし。
 殺人事件がきっかけとなってネット上の疑似家族の存在が現れ…
 というストーリーなのですが、まあ、記憶に無い)


『ねっとのおやつ』佐藤雅彦
(メモなし。
 So-netで毎日配信されるミニアニメの4コマ版。
 CD-ROM版もありましたが、私は紙派。
 現在では『四国はどこまで入れ替え可能か』に改題されている模様)


『こんな生活』大田垣 晴子
(メモなし)


『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』本谷有希子
姉も妹も強烈。映画もいいらしいので観てみよう。

(「劇団、本谷有希子」の第一回公演作品の、小説化。
 その後、吉田大八監督で映画化された作品です。
 舞台は観てないですが、映画は観ました。おもしろかった。
 サトエリ可愛かったなあ。あとエキセントリックな役が似合ってたなあ)


『ひとり日和』青山七恵
芥川賞(笑)


『風花』川上弘美
イライラする女が離婚するまでの話。好きじゃない。


『ポトスライムの舟』津村記久子
ポトスライムは良かった。
一緒に収録されている会社を辞めたいOLの話はちょっと良くわからなかった。
しかしこれで芥川賞あげなくても、もっと良い作品あると思う。

(第140回芥川賞受賞作(2008)。
 「働く」ということに折り合いをつけられない
 20代女性が主人公の2作品『ポトスライムの舟』『十二月の窓辺』が
 収録されています)


『実況生中年』松尾スズキ
(メモなし)


『鹿男あをによし』万城目学
鴨川ホルモーより面白かった。
といか、前作がつまらなかったので避けていたけど、
まあ面白かった。

(我ながら、私、ホントにこの人に厳しいな……)


『ぼんち』山崎豊子
「沈まぬ太陽」も「華麗なる一族」も読んでみたいけど、
そのボリュームに負けてつい手が出ず、
一冊で完結しているこれを読んでみた次第。


『奇想の江戸挿絵』辻 惟雄
読本(よみほん)合巻(ごうかん)の挿絵がたっぷり載ったビジュアル文庫。
やっぱ北斎がすごい。歌川豊広も良かった。
「百日紅」で好きだった国直はあんまり活躍してなかったので残念。
国芳が意外と名を残していて、意外。


『できるかなクアトロ』西原理恵子
インドのヒジュラ(おかま)取材とか、日々のあれこれとか。
300円のチョコ(ゴディバ)でキレるとこが好き。
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【読書メモ】2009年10月

2018-10-12 20:11:13 | 【読書メモ】2009年
<読書メモ 2009年10月 >
メモがないことが多いですね。
忙しかったのかな。
カッコ内は、2018年現在の補足コメントです。


『モダンタイムス』伊坂幸太郎
(メモなし。
 『魔王』の50年後の世界が舞台のようです。
 あまり内容を覚えていないな…。
 この人の軽妙な会話は好きなのですが、
 作品によって記憶に残るか否かの差が結構激しい。
 どうも『魔王』シリーズ?のあたりは苦手なようです。
 陽気なギャングとかは、比較的良く覚えているのだけど)


『センセイの鞄』川上弘美
まさかの結末で、ずるいと思ったけど、すごく好きだ。

(好きです!
 最後はお風呂で半身浴しながら読んで、ちょっと泣いた)


『玻璃の天』北村薫
(メモなし。
 ベッキーさんシリーズの二作目ですね。
 この作品でも常連の直木賞にノミネートされますが、受賞に至らず。
 シリーズ三作目『鷺と雪』でようやく直木賞受賞となります。
 ま、今更直木賞なんかなくても…てとこまで来てる作家さんでしたので、
 どうでもいいかもしれません。
 本音を言うと、直木賞を見守っていた一般読者の大多数が、そう思ったと思う。
 本当に、あの頃の直木賞芥川賞の意味の無さはすごかった)


『終の住処』磯崎 憲一郎
(メモなし。
 第141回芥川賞受賞作(2009)。
 まったく記憶に残っていませんが、
 平凡なサラリーマンによる人生の振り返り小説?かな?
 覚えてないけど)


『グレート生活アドベンチャー』前田司郎
舞台用の脚本の方がおもしろかった。
なんでああいう会話がかけるんだろ。
RPGの洞窟のタイル張りの床は、魔王が発注するのかなあ的な。

(こちらは、第137回芥川賞の候補作。
 舞台版だと『偉大なる生活の冒険』というタイトルです。
 五反田団の舞台を先に観て、小説版を読んだような記憶が。
 なんか階段状の舞台でケンタッキーをめっちゃ食べてた記憶がうっすらあるけど、
 それはまた別だったかな、曖昧…)
 

『ミュージック・ブレス・ユー!』津村記久子
大阪弁の会話がすごくシズルがあってよかった。
西は、京都の森見と大阪の津村だと思う。万城目ではない。


『サビシーマン 寝言サイズの断末魔Ⅳ. 』松尾スズキ
あ、離婚してたんだあ。


『タンノイのエジンバラ』長嶋有
(メモなし。
 4作品が入った短編集。
 この人、ブルボン小林名義で『ぐっとくる題名』という本も出してますが、
 とにかくタイトルが良いんですよね。ずるい。
 『サイドカーに犬』『猛スピードで母は』の初期作品タイトルは本当に秀逸)


『あの子の考えることは変』本谷有希子
この小説のダメ女も愛らしくて良かった。
けど、ミュージックブレスユーのアザミやチユキが、こんな23歳になったらヤダ。

(というわけで、ダメ女によるダメ女評の話です。
 おすすめ!おもしろいよ!)


『返事はいらない』宮部みゆき
(メモなし。
 そこそこ初期のミステリー短編集。
 『火車』の原型も収録されているようです。
 まったく記憶に無いですが)

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