思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

エラリー・クイーン『エジプト十字架の謎』

2019-10-29 16:25:23 | 日記
なんか有名すぎて読んだ気になってたけど、
そういや読んでなかったなあ…
という<エラリー・クイーン>シリーズです。

<国名シリーズ>とも言われている
青年探偵(限りなくニートに近い)エラリー・クイーンが
ニューヨーク警視の父の威光をフリーダムに振り回しながら
理屈をこねながら謎を解くシリーズの、第5弾です。

って、一冊しか読んでないのに、だいぶイメージが偏りましたね。
あまり間違ってない気もしてますが。

すでに殿堂入りというか、
ミステリ初心者の入門作とか、古典的名作とか言われて久しいので、
「読者への挑戦」とか、有名なアレが来たぞ!みたいな楽しみ方もあります。
やけにド派手な殺害方法とか、ちょっと怪しい宗教がかった推論で
横道にそれちゃう感じとかも、正統派古典ミステリらしくて面白かった。

一方で、エラリーの言動が鼻持ちならないなあ、ってもの
時代性ですかね、あちこちで感じられました。
まあ、坊ちゃん育ちということで、良いのかな。

あとは「犯人は悪魔のように天才的」みたいな表現をする割に、
途中の殺人とかは手抜きっぽいよなあ。
ボートの犯行とか、だいぶ場当たり的な気がするけどね。

と言うようにツッコミどころもありますが、
探偵小説の黄金期の名作として、読んでおくと良いもんだ、
と思えました。
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森福都『十八面の骰子』中国ファンタジー&ミステリー

2019-10-28 15:26:27 | 日記
舞台は中国・宋の時代。
全国を行脚しながら地方役人の不正を監察する
「巡按御史(じゅんあんぎょし)」の趙希舜(ちょうきしゅん)が
お供と旅して当地の事件を解決する中篇連作。

歴史上の中国といえば三国志やら水滸伝やら何やら、
ともかく「鬼畜の所業!」的なエピソードに事欠かないですが。
グロさやエグさはなく、とはいえ古代中国らしい摩訶不思議感があり
良い雰囲気です。

童顔・小柄の趙希舜(ちょうきしゅん)と、
良い声で器用貧乏感あふれる傅伯淵(ふはくえん)と
護衛役の怪力オッサン賈由育(かゆいく)の三人の、珍道中。

皇帝の名代という身分を隠し持ちつつ、
地方で起きた謎やら事件やらに首を突っ込むというフォーマット。

この作者は古代中国がお得意らしく、
古き良きって感じの中華な街並みや文化、暮らしぶりなども楽しめます。

希舜の求める「正しさ」が、ちょっと正論すぎるというか、
現実的ではない気もしましたが、彼には意味深な過去もありそうなので
続編があるなら読んでみたいところです。

と思ったら出てました。
第2弾は『肉屏風の密室』…って、すごいタイトルだな。
フリーダムだった時代の志村けんのバカ殿さまを思い出すな。
文庫化はしてないんですね。
単行本は電車で読むと疲れるんだよなあ、うーむ…。
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【読書メモ】2011年8月

2019-10-24 11:25:45 | 【読書メモ】2011年
<読書メモ 2011年8月>
カッコ内は、2019年現在の補足コメントです。
3冊…って、少なっ!!


『1Q84 book3』村上春樹
(メモなし。
 無事、読了です)


『ペンギン・ハイウェイ』森見登美彦
とても良い。凄く良い。少年が良い。おねえさんも良い。最後は泣けた。

(自分あるあるですが、『ペンギン・ハイウェイ』は単行本と文庫本が
 本棚に並んでいます。
 保存用だよ!とかのファン行動ではなく、
 脳みそがポンコツだからすっかり忘れて2冊買っちゃっただけです。
 と言いつつ売って処分しないのは、ファン行動です)


『熱帯』森見登美彦
(メモなし。
 こちらはweb文芸誌『マトグロッソ』への連載時に
 Webで読んでいました。
 というわけで、森見ファンはご存知の通り、
 第三章まで更新された状態で連載無期中断と相成りました。
 その後、単行本として完成したものは未読なのです。
 既読作品を忘れて2冊買うのに、未読作は何かと買い忘れる
 安定のポンコツ感である。
 そろそろ読まねば)
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【読書メモ】2011年7月 ② 小説

2019-10-23 11:12:26 | 【読書メモ】2011年
<読書メモ 2011年7月 ②>
カッコ内は、2019年現在の補足コメントです。
仕事を休んでいて時間があったので、
学生時代の愛機PowerBookG4から
卒論修論のデータサルベージとかもやってました。
ベクターワークスのファイルとか、開けなくて困った…。
あと図面をイラレで描いてたのは、我ながらクレイジーだと思った。


『メルカトル』長野まゆみ
珍しくストーリーがあった。

(不思議な地図が導く、ふんわりした冒険物語。
 なんとなく似た雰囲気を持つ『カルトローレ』
 不思議を不思議のままにするお話しなので、
 こちらは一層、構成されてるなって印象になります。
 それはさておき、『カルトローレ』同様、
 架空の街の「暮らし」ディテールが魅力的!で素晴らしいです。
 ミロナに住みたい)


『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』スティーグ・ラーソン
2よりはおもしろかった。が、1が一番良かった。
リスベットをこんなに引っ張らなくても。
あとスウェーデンはこんな男尊女卑の男ばかりなのか。

(『ミレニアム2』と同様で、
「スウェーデン怖い」という感想しか記憶に残ってないな…。
 一応、1と2で積み残した悪者を一掃してスッキリできる内容、
 らしいのですが、まあ、記憶に残ってないからわからないな…)


『燃えよ剣』司馬遼太郎
やっぱり近藤勇は何も考えていない人だと思う。
新撰組って、なんでこんなに有名になったんだろ。
多摩のヤンキー集団なのに…。
と思ってたけど、やっぱり司馬遼がすごい。
最後は号泣した。なぜかわからんが。

(司馬遼太郎を薦めてくる友人知人がちょこちょこいますが
 男性は『竜馬がゆく』派と『燃えよ剣』派が多い気がします
 そうでもないですかね?
 余談ですが、沖田総司は美少年ってのが定説になったのは
 『燃えよ剣』の天真爛漫な描写が発端ではないかと思う)


『動機』横山秀夫
男の矜持とか、情けない葛藤とか、プライドとか、
とにかくオッサン臭ふんぷんの心情を書かせたら右に出る者はいない
という人。いいと思います。あまりわかんないけど。
『逆転の夏』は構成がおもしろかったな。
『動機』は、ヒントが出た時点で筋が見えた。

(当時はオッサンの気もちがわからなかった私ですが、
 8年後である現在、オッサンに対し共感しかない、オッサン全力応援しちゃう
 見事なオッサン側の人間に成長するわけです。
 ちなみに『動機』は<D県警シリーズ>の2作目。
 働くオジサン応援小説である『64』はシリーズ4作目の長編)
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【読書メモ】2011年7月 ① マンガ

2019-10-23 10:57:55 | 【読書メモ】2011年
<読書メモ 2011年7月 ①>
カッコ内は、2019年現在の補足コメントです。

この月は、珍しくマンガの読書記録をつけてますね。
マンガというと、兄の影響でジャンプ系の少年漫画か、
エッセイマンガくらいしか読まないのですが。
というか、このラインナップでも良くわかりますが、
手に取る作品から年齢が隠し切れない…。
しばらく前、ケータイにつけてる吉田戦車のかわうそストラップを
会社の後輩に「なんですかそれ?」と言われ、大変な衝撃を受けました。


『ロボット小雪』業田良家
自虐の詩の第2弾?4コマ風ストーリー漫画。
よくできた話しだった。


『竹光侍』松本大洋
絵がうますぎてこの人なんなんだろうと思ってます。


『サイバラ茸』西原理恵子
鴨ちゃんが生きてる。


『逃避飯』吉田戦車
あんまり作ってみたい!てのがないな…。
ギョソカツ(魚肉ソーセージカツ)は作れないけど、
すごく食べたい!ビールと!
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